結果にコミットする
結果にコミットすることを嫌がる人は多い。
それは、思った通りの結果になるかどうか、自分でもわからないからだ。
どうして思った通りの結果になるかどうかわからないのかというと、それは不確実な要素が多いからだ。不確実性のことをリスクと呼ぶので、不確実な要素が多いことをリスクが高いと言う。
つまり、リスクが高いから、多くの人は結果にコミットすることを嫌がるのだ。
そうなると、ちょっと気になることがある。
例の「あの会社」はどんなことをやって、結果にコミットしているのだろう…
ちょっと考えてみると、その理由は簡単だ。
「あの会社」が結果にコミットできるのはリスクを下げているからだ。
関係する変数の種類が多くなると予測の難易度が上がる。逆に言うと、可能な限り変数を定数に替えていけば予測の精度が上がるということだ。
つまり「あの会社」は…
本来なら予測値であるはずの「体重を〇kgにする」とか「体脂肪率を△%にする」とか… をゴールに置き換えて、そこから逆算してマイルストーンを設置し、本来なら変数であるはずの「人の行動」を(マイルストーンと実績のギャップを測るという方法で)数値化しているのだろう。
そして行動心理学を応用して、可能な限り人の行動の「外れ値」を減らしているはずだ。例えば入会金を高額に設定しているのは、サンクコスト効果を狙ったものだと思われるし、トレーナーが頻繁に進捗状況を確認(声掛け)をするのはホーソン効果を狙ったものと思われる。
サンクコスト効果
サンクコスト効果(埋没費用効果)とは、過去に投資した金銭、時間、労力が回収不可能であるにもかかわらず、「もったいない」という心理が働き、その投資に固執して非合理的な意思決定を続けてしまう心理現象を指す。
ホーソン効果
ホーソン効果とは、他者から注目されたり観察されたりしていると、期待に応えようとしてモチベーションが向上し、作業効率やパフォーマンスが高まる心理的現象を指す。
それは「PDCAを回す」と言い換えることもできる。
数値でゴール(P: Plan)を置いて、そこに向って顧客に行動(D: Do)を起こさせる。目標がはっきりしているので顧客は行動を起こしやすい。そして、顧客に取って欲しい行動のプロセスを細部まで分解し、それを標準化し、トレーナーが完全個別で顧客と伴走する。
完全個別指導であるからこそ、定期的な体重の変化、および自撮り写真の提出を義務付けることができ、三食の食事内容を報告させることができる。それによって体重の変動や食事遵守率、セッション実施率などを定量的に追うことができる。
だから、マイルストーンごとの予実のギャップを測る(C: Check)ことができ、その差分がわかればどんな対策(A: Action)を打つべきか… それも綿密に作られたマニュアルの中から選ぶことができる。
そしてまた(D: Do)に戻る。
場合によっては(P: Plan)を修正する必要があるかもしれない。
結果にコミットする手法は意外とシンプルだ。
目標を数値で固定し、それに向かって行動すればいいだけだ。
ただ、人は放っておくと行動しない。
その行動をコントロールするための環境が上手く設計できているかどうかが重要なのだ。
つまり、結果にコミットするとは…
・達成可能なゴールを設定し
・そこから現在地点までを逆算して
・その道筋をわかりやすくし
・数値と心理学を使って行動を促し
・マニュアルを使って改善をしやすく
してあげることなのだ。
