インサイト
ボクは、気になったことをどんどん掘り下げていって、そこで得たインサイトを元にして自分なりの仮説を立て、その仮説を自分なりの方法で検証していくような思考回路を持っている。
ただ、この思考には欠点がある。
それは、ひとつのことを突き詰めるのに恐ろしく時間がかかることだ。
仮説検証をやっている間に世の中の方が変わってしまうこともある。そして、そのひとつのことに専念していると、他のことに全く疎くなってしまう。時間を配分できないからだ。
学生の頃はそんな思考に気づいていなかったので、なぜ自分に得意科目と苦手科目があるのかよくわかっていなかった。得意科目は飛びぬけていい点数が取れるのに、苦手科目は落ちこぼれるという、いびつな形の成績レーダーチャートが出来上がってしまう生徒だったのだ。
当時はどうしていいかわからず苦しんだが、今なら「それは単に時間配分の問題だ」と片付けてしまうことができるだろう。
ボクはインサイトって重要だと思っている。
マーケティング用語としては、インサイトとは顧客の深層心理にある感情や価値観などを洞察する(気付く)こと、といった意味で使われるが、ここでは自分自身の内なる気づきや発見の意味で使いたい。
それは「観察」+「理解」+「推察」だ。
目の前で起きている事象をしっかりと観察し、それがどういう仕組みや設計思想においてその事象に結びついているのかを理解し、そしてその背景や原因や因果関係を推察する… ボクはその一連の思考を「インサイト」と呼びたい。
それができると物事がシンプルに見えてくる。
全く関係のないように思われる事象が、実は根底でつながっていたり、仕組みや設計思想や背景や因果関係が非常に似通っていたりする。
だけど、正しく深いインサイトを得るためには時間が必要だ。
周りの人から見ると、何もしていないように見えるかもしれない。そしてアクションを起こすまでにタイムラグが生じるので、クイックアクションを求められるような場面では反感を買ってしまうかもしれない。
ここでも、やっぱりバランスが大事になってくるのだろう。
