見出し画像

【読書記録 -46】未来をつくる100の技術

ボクはこのシリーズを2017年から毎号買っている。
初回号であるらしい2016年版は(ボクがまだこの書籍の存在に気づいていなかったので)持っていないが…

2021年版だけタイトルがちょっと違っていて『日経テクノロジー展望 新型コロナに立ち向かう100の技術』となっている。そうだ、2020年はコロナで世界中が未来の見通しが付かなかった年だ。

もうちょっと付け加えると、2025年版までは「世界を変える100の技術」というタイトルだったが、今年から「未来をつくる100の技術」というタイトルにリニューアルされている。


『未来をつくる100の技術』

本シリーズ2026年版では、主要なテクノロジーを6つのジャンルに分類している。

  1. AI(人工知能)

  2. エレクトロニクス・モビリティ

  3. 環境・エネルギー

  4. IT・通信

  5. 建築・土木

  6. メディカル・バイオ・食農

注目したいのは、今や技術が単独で進化しているのではなく、複合的な技術の融合(例えば、AIがエネルギー管理をし、バイオ技術を建築資材に活かす、など)の方向に進化しつつある点だ。

その傾向は2018年あたりから見え始め、「クロステック」という表現が使われるようになっている。序文には「クロステックの時代が来た― 調査結果からも本書の主題である「融合」と「再生」が読み取れる。搭乗して数十年のテクノロジーと、生まれてまもないテクノロジーが入り乱れ、互いに影響を与えあう。時には問題を起こしたテクノロジーもあったものの、長いテクノロジー史の中で融合の時代が来たと言えるだろう。」と記載されている。

もう少し読み返してみると、2017年版のテーマは衣・食・住に関連するものが多い印象だ。自動運転技術、ゲノム編集や再生医療、新しい建材や工法、農業ドローンなど。それに付随するように、チャットボットやVR・AR技術、ドローンや3Dプリンターなどが最新技術として紹介している。

AIに関しては、2018年版の最期の方でわずかに触れられていて、当時はICT(情報通信技術)の一部として扱われていたようだ。ここではマシンラーニングの技術的な解説が中心を占めている。そして、それに関連して量子コンピューター(0と1を同時に表現することができる「量子ビット」を用いることで、多数の計算を並列的に実行できるコンピューターシステム)について、僅か1ページだけが割かれている。


2026年版には、2030年の社会実装を想定した「テクノロジー期待度ランキング」が掲載されている。これらは数年前まで50年後の技術と言われてきたものだが、スタートアップ企業の台頭などによって2030年の商用化が現実味を帯びてきているものだ。

第1位:光量子コンピューター
量子コンピューターの中でも、光(光子)を情報の運び手(量子ビット)に利用する方式のコンピューター。従来の量子コンピューターは極低温(マイナス273度近く)に冷却しなければならないという欠点があるが、光量子コンピューターなら常温で動作が可能になる。

第2位:全固体電池
現在のリチウムイオン電池に使われている液体の電解質を、すべて固体に置き換えた次世代バッテリー。液漏れによる発火リスクがほぼゼロになり、超急速充電が可能になる。

第3位:核融合
太陽と同じ原理でエネルギーを生み出す技術。水素を燃料するため資源がほぼ無限に存在し、CO2を排出しないことがメリット。


10年近くこのシリーズを眺めていると、改めて技術の進歩のスピードの速さに驚かされる。正直言って、ボク自身も本書に書かれている技術をすべて理解しているわけではないし、もちろん直接的に関わっているものなんてほぼゼロに等しい。

だけど、新聞や雑誌やwebなどで新しい技術の名前に触れたときに、この本を読んだことがきっと役に立つと思うんだ。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集