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【読書記録 -89】わたしが正義について語るなら

やなせ たかし(本名:柳瀬 嵩)
日本の漫画家・絵本作家・詩人、高知県出身。
1919年2月6日生まれ、 2013年10月13日没。

あまり記憶が定かではないが、ボクが初めてアンパンマンに出会ったのは地元の図書館だったように思う。もちろん、最初のバージョンの(ボロボロのマントの)アンパンマンだ。その時受けた衝撃は今でも覚えている。

本書『わたしが正義について語るなら』の中でやなせたかしの語る「正義」は、決して華やかなものではない。

正義はある日突然逆転する。
やなせたかしは、第二次世界大戦の日本の敗戦によって「正義」が「悪」へと一変する光景を目の当たりにした。そのパラダイムシフトの中で、彼は「目の前で飢えている人に食べ物を差し出すということだけは、世界中どこへ行っても絶対に正しい」という真理に辿り着いた。絶対に逆転しない正義は献身と愛なのだと…

やなせたかしは本書の終章で、新印象派のフランス人画家、ジョルジュ・スーラに触れている。

面白いにはちょっと悲しい部分を入れないといけない。光を描きたければ影を描かなくちゃいけない。新印象派のフランス画家スーラのデッサンは影がうまいので光を描ける。

正義とは、自分を少し犠牲にしてでも他者を思いやる「献身」の中にある。それは、いつ訪れるかわからない「一寸先の光」を信じ、暗闇の中でも休まず自分を磨き続けることなのだ。

参考リンク集
香美市立やなせたかし記念館
・Amazon『わたしが正義について語るなら』書籍紹介ページ

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