ガソリン価格
ガソリンが安くなった。
元日にウチの近所のガソリンスタンドの看板を見たら、レギュラーガソリンがリッターあたり156円になっていた。
大晦日にガソリンの暫定税率が廃止されたからだ。
それまで上乗せされていた25.1円が加算されなくなったので、その分がキレイに小売価格から引かれたイメージだ。
ガソリン価格には地域差がある。
例えば、ボクが住んでいる東京都の中においてもエリアによって価格に差がある。それは、店舗(や系列の元売企業)ごとの経営方針によるものだったり、そのエリアの競合店の存在だったり、回転率の良し悪しだったり、地価や家賃だったりが価格に反映されているからだ。
県単位で見ても価格に差がある。
例えば、2026年1月2日 16:00時点の宮崎県と兵庫県では18.13円もの差がある。(元データはe燃費サイト。全国のユーザー投稿を元にリアルタイムでガソリン価格が集計されているらしい。)

これは、輸送コストの差によるものだ。
原産国から輸入された原油は、到着した港湾からほど近い場所にある製油所(原油を精製して石油製品を作る工場)および油槽所(精製された石油製品を一時保管する場所)からガソリンスタンドに運ばれる。
ガソリンは引火しやすいので危険物扱いだ。よってガソリンはタンクローリーと呼ばれる特殊車両を使わなければ輸送できない。そして、その車両を運転するドライバーは大型車両の運転免許だけでなく、危険物取扱者乙種4類(ガソリン・灯油・軽油などの引火性液体=第4類危険物を安全に取り扱うための国家資格)を有していなければならない。よってタンクローリーを運転できるドライバーの絶対数は少ない。
だから、その(油槽所からガソリンスタンドまでの)輸送距離が長くなると人件費が嵩み、輸送コストが高くなるってことだ。さらに、(貨物運送事業法上)その運送会社の営業所から油槽所までの移動も運行時間に含まれるので、タンクローリー輸送ができる運送会社が遠方であればあるほど、その地域のガソリン輸送費は割高になる。そして近隣に競合がいないということは、そこに需要と供給の市場原理も影響するだろう。
さて、2024年問題によるドライバーの労働時間短縮もあって、しばらくはこの市場原理が崩れることはなさそうだ。
むしろ、輸送にあたるドライバーの労働力を確保するために、さらに売価に人件費が上乗せされる可能性は高いだろう。だが、我々消費者(受益者)はそれを受け入れなければならない立場にいる。
アダム・スミスも国富論の中で「労働の量がその商品の価値を測る真の尺度だ」と言っていたからな。
