【読書記録 -63】Another
学園ホラーの金字塔
「死者は、誰?」
1998年、夜見山北中学校の3年3組に転校してきた榊原恒一は、クラスに漂う異常なまでの怯えに直面する。
それは、26年前からそのクラスだけに起きる「超自然的自然現象」によるものだった…


本作『Another』の著者 綾辻行人は、1960年京都府に生まれ、京都大学大学院博士後期課程を修了している。1987年に『十角館の殺人』でデビューし、その後の日本の「新本格ミステリー」の潮流を決定づけた。そして1992年には『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞している。
本作は、そんな彼がホラーとミステリーの境界線をギリギリまで突き詰めた作品だ。本作においては、超常現象的な法則や決め事によって人が連続して死んでいく。それは、スティーヴン・キングの小説を彷彿とさせるものだ。
そうだ、思い出した。
ボクも若いころ、キングのホラー作品にのめり込んでいた時期があったんだったな。
キャリー
シャイニング
ペット・セマタリー
ミザリー など…
予想をはるかに超えた伏線回収
この作品は、2006年から2009年まで、約3年に渡って「野生時代」という小説誌に連載されたものらしい。
ボクは、そんな長期間に渡ってあちこちに細かな伏線を張り巡らせ、最後に読者の予想をはるかに上回るような大掛かりな伏線回収に持って行ける、作者の筆力に凄みを感じた。
そりゃこの作品が「金字塔」って呼ばれるはずだよ。
