【読書記録 -21】言語化力
この本、思っている以上にライトに読める。
それは文体のせいだろう。だけど、書いてあることは結構芯を食っていると思う。
一度読んでみるべき良書だと思う。
三浦崇宏は、クリエイティブディレクターとして広告・ブランディングの第一線で活躍してきた人物だ。彼は博報堂に入社後、数多くの企業やブランドのコミュニケーション設計に携わり、独立して「The Breakthrough Company GO」を設立した。
彼は、本書『言語化力』において、自分の考えや感情、価値を曖昧なままにせず、他者に伝わる形に変換することの重要性を説いている。言葉にできない状態は、思考が未整理であることの表れであり、行動や判断の質を下げる。だからこそ、何をどう言語化すべきかを意識的に選び取る姿勢が必要なのだ。

事実・感情・解釈を混同するな。
思考をクリアにしたければ、起きた出来事、自分が感じたこと、そこから何を意味づけるのかを分けて言葉にするのだ。しかも可能な限り強い言葉で。
言語化力とは表現技術ではない。
思考と態度、自己理解と他者理解を同時に深めるための基礎体力である。
例を挙げよう。
企業から「若者向けにしたい」「もっと尖りたい」「ブランドを刷新したい」といった曖昧な要望が出てくるとき、その言葉をそのまま受け取っても的確な答えは返せない。そんな時、「それは誰にとって、どんな状態になれば成功なのか」「なぜ今それが必要なのか」を言語化し直すべきなのだ。すると、「若者向け」という抽象語の裏に、「既存顧客が高齢化している不安」や「社員自身が誇れなくなっている現状」が隠れていることが浮かび上がってきたりする。
会議や企画がうまく進まない場合も、意見が対立しているように見えて、実は「前提」が共有されていないだけだったりするもんだ。こういうケースでは、「何をぎろしているのか」を言葉にして可視化すると、議論が一気に整理される。
言語化すべきなのは結論や答えではない。
違和感や前提や基準なのだ。
