I Left My Heart In Yatsugatake
はじめに~八ヶ岳の鹿の鳴き声に寄せて~
八ヶ岳高原音楽堂での「中川晃教MUSIC LAB & MUSICAL WEEK2025」7公演が終わりました。
重複した曲を除くと僕は全部で85曲を演奏したそうです。開幕前に数えだすと精神に異常をきたしそうだったので、最終日にようやく調べて頂きました。
あの曲が上手くいったぜ、凄かっただろう、なんて書いてもつまらないので、むしろ上手くいかなかった話とか裏話をしましょう。後悔は何一つ無いから、そういう話の方が個人的にも愛おしいのです。
プロローグ〜やらない園田(とやらないアッキーさん)〜
リハーサル期間の最終盤、カバー曲の音源を流して確認するも
晃「いい曲だねぇ」
園「いい曲ですねぇ」
晃「聴くぶんにはいいよねぇ」
園「ほんとにねぇ」
なかなか腰を上げて練習しようとしない2人。
さすがに疲れてましたよね、あの頃の僕たち。
DAY1 THE YARA〜ウインクする園田〜
詳細は省きますが、屋良さんのせいで(臆面もなく「せいで」って書きます)、毎公演舞台の中央でウインクをさせられる羽目になった園田。
それは良いんだけど(いや全然良くないんだけど)、実は本番中に一度、屋良さんが僕に向かってお客さんに見えないようにウインクをしてきたのです。
え、屋良っち、ここで園田に唐突なファンサ…?頭の中でエルガーの「愛の挨拶」が流れる。
ところが後で聞くと、あれはただ「園田くん、今、もっかいお客さんにウインクして(ウケるから)!」という合図だったらしい。
ちょっときゅんとしてしまった自分が恥ずかしい。でも、そんな屋良っちが好きです。

DAY2 田代万里生〜もつれる園田〜
「園田くーん!今回『紫陽花』っていう難しい曲を持ってきたよ!歌はオマケで、ピアノが主役だよ〜!」
リハーサルの日、嬉しそうに万里生さんはこう言った。
いや、歌が主役な曲を持ってきてくださいよ、と僕の中の全ての細胞がこっそり返事をする。でも、そんな万里生さんが好きです。
そして本番。果たして難曲の「紫陽花」をなんとか乗り切りほっとしていたら、2部のオープニング。小学生でも弾けるような、とある曲のイントロで指がもつれる。「あ、これあかんやつや」と瞬時に悟り、舞台でアッキーさんと万里生さんに「ごめんっ!!」とタメ語で叫んでしまった。本能的で動物的な何かでした、あれは。
ごめんっ!!!

DAY3 加藤和樹〜おだてる和樹(と木に登る園田)〜
本番直前の舞台袖。当然緊張感が漂っている。そんな中で突然、和樹さんはぽつりこう言う。
「園田さん痩せました?」
…!
「フッフフ、よくぞ聞いてくれました〜!4キロ落としたのでござるよ」
「ですよね!かっこよくなりましたよ園田さん!」
「エーヘヘッ(ちいかわ調)」
和樹さんは場を和ませる天才であります。ちなみに、僕も生まれ変わったら180cmオーバーの高身長になる予定であります。そう言ったら和樹さんは「ウフフ」と昭和の名優のように笑ってくれたのであります。エーヘヘッ。

DAY4 藤岡正明〜ハモる園田〜
中川晃教。藤岡正明。この2人がビートルズに挑んだのは、この7公演の個人的なハイライトの一つです。リハを経てどんどん音楽が仕上がっていく。輝きを帯びてくる。
そんな中、僕は思いついてしまった。
「『Come Together』を不肖園田がハモれたら、サイコーじゃない…?(ハチワレ調)」
しかし、僕は当然ボーカリストではない。これを厚かましくもアッキーさんに進言するわけにはいかない。うーん、思慮深い。
でも、一応こっそりシミュレーションしてみよう。
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