共通点を探すほど、会話は退屈になる
どうも、鈴木速郎です。
「会話を盛り上げるには、共通点を見つけることだ。」
僕はずっと、そう思っていた。
同じ映画、同じ出身地、同じ趣味。共通点さえあれば、話は勝手に弾む。
だから初対面では、必死に「重なるところ」を探していた。
でも、その認識でいたせいで、僕の会話はいつも同じ場所で止まっていた。
「あの映画、好きなんですよ」
「あ、僕も好きです」
「いいですよね」
「いいですよね」。
……で、そのあとが続かない。
お互いが「知っていること」を確認し合うだけの会話は、盛り上がっているようで、実はどこにも進んでいない。
共通点を見つけた瞬間は、たしかに嬉しい。
でもそこがゴールになってしまって、会話がぷつっと途切れる。
僕はそれを、自分の話術が足りないせいだと思っていた。
もっと共通点を、もっと重なりを、と。
でも、たぶん原因は逆だった。
人が一番しゃべりたくなる瞬間
考えてみると、自分がいちばん気持ちよく話せるのは、どんなときだろう。
それは、自分が知っていることを、知らない人に、興味を持って聞いてもらえるときだった。
「へぇ、そうなんですか」
「それどういうことですか?」
と身を乗り出されると、いくらでも話せてしまう。
つまり、共通点を見つけて「知ってます」と返すことは、その気持ちよさを相手から奪っていたわけだ。
相手が話そうとした瞬間に「あ、それ知ってます」と被せる。
よかれと思ってやっていたことが、相手の出番を横取りしていた。
道理で、会話が止まるはずである。
会話上手は「知らないふり」が上手い
そう気づいてから、上手い人を観察してみた。
彼らは、知っていることでも「それどういうことですか?」と先を促す。
多少知っていても、あえて知らない側にまわる。
相手が「もっと話したい」と思える空気を、ずっと作り続けているのだ。
昔の僕は、共通点を早く出して「話が合いますね」と安心したかっただけだった。要は、自分が安心したかっただけ。
相手を主役にするというのは、「知ってる側」の椅子を、一回相手に譲ることなのだと思う。
今日のメモ
・共通点を見つけても、すぐに「知ってます」と出さない。相手の話す余白を残す。
・会話が止まるのは話術不足じゃなく、「確認し合うだけ」で終わっているから。
・知っていても「それどういうこと?」と聞ける人が、結局いちばん好かれる。
・共通点を急ぐ根っこには、「早く安心したい」という焦りがあるのかも。安心を先に取りにいくと、相手の出番を奪ってしまう。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
鈴木速郎
