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FUGUE〜遁走詩〜というもの

ZINEフェス広島終了後、
ひとつのZINEを作っていた。

noteで相互フォローさせていただいている、
涼夕璃さんとの共作ZINEだ。

→涼夕璃さんプロフィール

この共作を進めるにあたって、
「複数人で詩を受け渡す」という、
けっこう面白い詩の形式を取ったので紹介、
というか自慢したい。

やることはシンプルだ。

前の人の詩を受け取り、その最終行を、
次の詩の最初の一行にする。

それだけ。

涼夕璃さんと共作をするとき、ただ二人の詩を並べるだけでは、あまり「共作らしさ」が出ないと
思った。

お互いの作風は違う。
けれど、温度感はどこか似ている。

その「似ているけど違う」距離を、作品の中でちゃんと可視化したかった。

そこで考えたのが、この形式だ。

一行の受け渡しがあるだけで、二人の詩は、ただ並んでいるだけではなくなる。

前の詩の終わりから、次の詩が立ち上がる。
けれど、それは前の詩の続きではない。
前の詩の意味をそのまま継承する必要はない。

むしろ、続きとして書いてはいけない。

受け取った一行を、それぞれの作風が、
それぞれの方向へ引っ張っていく。
そのズレが、共作の「らしさ」になる。

ルールをまとめると、こんな感じ。

必要なもの

あなた……1人
詩を作りたい友人……1人以上

ルール

・詩を詠む順番を決める
・1人目が詩を詠む
・2人目は、1人目の詩の最後の一行を、
 自分の詩の最初の一行として詩を詠む
・以降、同じように繰り返す

注意点

・漢字、ひらがな、片仮名、句読点なども
 そのまま引き継ぐ
・前の詩の続きを書いてはいけない
・前の詩のイメージを引き継ぐ必要はない
・一篇ごとに独立した詩として書く
・何篇で終わるかは、参加者同士で決めてよい

既にどこかでやられていそうなくらいシンプルなルールだけれど、少なくとも私の検索した範囲では、同じ形式として定着しているものは見つけられなかった。

連歌の中に、少し似たものがあるくらいだと思う。

そこで、涼夕璃さんの発案により、
この形式を「遁走詩」と名付けた。

音楽形式のフーガ、つまり遁走曲から
着想しているそうだ。

かっこいい。

ちなみに、私の初期案は「詩りとり」だった。

既に別形式でこの名前を使っている人がいたので没案になったけれど、今となっては、没になってよかったと心底思っている。遁走詩はかっこいい。

この形式は、ルール自体はとてもシンプルだ。
けれど、それぞれの個性を損なわず、
むしろ相乗効果で面白い連作ができる仕組みになっている気がする。

前の詩を受け取る。
けれど、続きは書かない。
同じ一行から、別の詩が始まる。
その受け渡しとズレの中に、共作の面白さがある。

なので、いろんな人の遁走詩も見てみたいな、という思いもあって、ルールを公開してみる。

興味を持ってくださった方がいらっしゃれば、
ぜひ #遁走詩 を添えて、挑戦してみてほしい。


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