【エッセイ】「7月7日、晴れ」と、短冊に書けなくなった願いごと
今日は7月7日。
七夕ですね。
七夕と聞くと、短冊に願い事を書いたり、笹の葉を飾ったり、夜空を見上げたり。
子どもの頃は、なんとなく特別な日だった気がします。
でも大人になると、7月7日だからといって何かをすることも少なくなって、気づけば普通に仕事をして、普通に一日が終わっていく。
「あ、今日って七夕だったんだ」
そんな感じで過ぎていく人も多いのではないでしょうか。
そんな中で、自分には7月7日になると必ず思い出す映画があります。
観月ありささん主演の映画『7月7日、晴れ』です。
この映画、自分にとってはかなり特別な作品です。
というのも、物心ついたときに一番最初に「好きだな」と思った女優さんが観月ありささんでした。
(未だに「伝説の少女」が大好きです笑)
今思うと、当時の観月ありささんって、本当に独特の存在感があったんですよね。
明るくて、透明感があって、でもただ可愛いだけではなくて、どこか芯がある感じ。
子どもながらに、テレビや映画に出ている姿を見て、すごく印象に残っていました。
その観月ありささんが主演している『7月7日、晴れ』は、自分の中では七夕の時期になると必ず見たくなる映画です。
観月さんが終盤のシーンで「会いたい…。」っていうのが、痺れるんですよね。
ただ、この映画はDVDになっていないんですよ…。
今の時代、見たい映画があれば配信サービスで探したり、DVDやBlu-rayを買ったりすればいい、という感覚がありますが、この作品はそう簡単には見られない。
そこもまた、少し特別感があるというか。
いつでも見られないからこそ、自分の中でずっと印象に残っているのかもしれません。
監督は本広克行さんです。
本広監督といえば、多くの人は『踊る大捜査線』を思い浮かべるのではないでしょうか。
自分ももちろん『踊る大捜査線』は大好きですが、『7月7日、晴れ』は本広監督の映画デビュー作品でもあります。
そう考えると、今振り返って見ても、いろいろな意味で貴重な作品だなと思います。
観月ありささんの相手役は萩原聖人さん。
実は、萩原聖人さんについては、ちょっとだけ個人的な思い出があります。
この映画とは別の作品なのですが、自分がまだ臨床で働いていた頃、勤務していた病院が撮影の舞台になったことがありました。
そのときに萩原聖人さんが来ていて、実際にお見かけしたことがあります。
本当に少し見かけただけなのですが、とてもかっこよかったのを覚えています。
画面越しに見る俳優さんと、実際にその場にいる俳優さんって、やっぱり空気感が違うんですよね。
「あ、芸能人って本当にいるんだ」
みたいな、なんとも田舎者っぽい感想ですが、当時の自分にとってはかなり印象的な出来事でした。
そして、この映画を語るうえで外せないのが音楽です。
主題歌はDREAMS COME TRUEの『7月7日、晴れ』。
劇中で使われている曲もすべてドリカムです。
ドリカムは北海道出身ということもあり、北海道に住んでいる自分としては、どこか勝手に親近感があります。
もちろん全国的に有名なアーティストなので、北海道出身だからどうこうという話ではないのですが、それでもやっぱり少し嬉しいんですよね。
そして主題歌の『7月7日、晴れ』は、自分の中ではドリカムの曲の中で一番好きな曲です。
七夕という言葉には、少しだけロマンチックな響きがあります。
でも、ただ甘いだけではなくて、どこか切なさもある。
会いたいけれど会えないとか、願っているけれど届くかわからないとか。
七夕にはそういう感情が自然と重なります。
だからこそ、この曲を聴くと、毎年この時期の空気を思い出すような感覚になります。
映画の記憶と、曲の記憶と、当時の自分の気持ちが全部つながっていて、ただの「好きな映画」「好きな曲」というより、自分の中の季節の一部になっているような感じです。
あと、七夕といえば、天の川。
英語で言うと「Milky Way」。
この映画とは直接関係ありませんが、L’Arc〜en〜Cielにも『milky way』という曲があります。
(公式の動画が見つけられなかった💦)
これもすごく好きな曲です。
ラルクの曲って、きれいだけど少し影があったり、幻想的だけど現実の寂しさも感じたりするところがあって、『milky way』もまさにそんな印象があります。
七夕、天の川、Milky Way。
そう考えると、7月7日という日は、自分にとって映画や音楽の記憶がいろいろ重なっている日なのかもしれません。
普段は医療やDX、仕事のことを書くことが多いのですが、たまにはこういう、自分の好きなものの話を書いてみるのもいいなと思いました。
仕事に関係があるわけでもないし、何か役に立つ情報というわけでもありません。
でも、好きな映画や好きな曲の話って、その人の中にある時間や記憶に触れるものだと思います。
その作品を見ていた頃の自分。
その曲を聴いていた頃の空気。
一緒に見ていた人。
一人で聴いていた夜。
そういうものが、ふとしたきっかけで戻ってくることがあります。
7月7日という日は、自分にとってそういう日です。
皆さんは、短冊に何か願い事を書いたりしましたか?
大人になると、七夕だからといって、わざわざ短冊に願い事を書く機会はあまりなくなりますよね。
仕事をして、家のことをして、日々の予定に追われているうちに、季節の行事はいつの間にか通り過ぎていきます。
ただ、お子さんがいる方は、一緒に短冊を書いたりすることもあるかもしれません。
子どもの願い事って、素直でいいですよね。
「〇〇になりたい」
「〇〇がほしい」
「家族みんなが元気でいられますように」
そういう言葉を見ると、願い事って本来そんなに難しく考えるものではないんだなと思います。
大人になると、願い事にもどこか現実的な計算が入ってしまいます。
これは無理だろうな。
こんなこと書いても仕方ないな。
そんなふうに、願う前から自分で線を引いてしまう。
でも、子どもの頃はもっと自由に願っていた気がします。
今の時代、暗いニュースも多いです。
社会のこと、仕事のこと、生活のこと。
考えれば考えるほど、不安になることもあります。
だからこそ、たまには子どもの頃みたいに、短冊に願い事を書くとしたら何を書くかを考えてみるのもいいのかもしれません。
現実的かどうかは一度置いておいて。
叶うかどうかも、少し横に置いておいて。
自分は本当は何を願っているのか。
何が大切で、何を守りたくて、どんな未来が来てほしいのか。
七夕は、そんなことを少しだけ考える日でもいいのかなと思います。
皆さんなら、短冊に何を書きますか?
自分はたぶん、こう書く気がします。
「大切な人たちが、穏やかに笑って過ごせますように」
そして、できれば来年の7月7日も、また『7月7日、晴れ』を思い出しながら、ドリカムを聴いていたいなと思います。
今日は七夕。
どうか皆さんの願い事も、どこかに届きますように。
