【新章】【高校受験:息子|ep1】不機嫌な受験生がやってきた
人として当たり前の「境界線」を引いて、
自分の人生を、
“本当の私”のままで生きていく。
そう心に決めて、
ようやく穏やかな日常が始まるのかな、と思っていた頃。
私の前に、
またひとつ、
新しい現実がやってきました。
息子が、
受験生になったのです。
これまでも。
毒親のこと。
姉のこと。
Mちゃんのこと。
人生のいろんな場面で、
私は何度も壁にぶつかり、
そのたびに必死で乗り越えてきました。
でも。
子どもの受験となると、
話はまったく別。
それは、
以前経験した娘の時とは、
まるで違う壁だったのです。
娘は、
自分で目標を決めたら、
そこに向かって一直線に進むタイプでした。
将来の夢。
そのために必要なこと。
今、
自分が何をするべきなのか。
自分で調べ、
考え、
答えを出していく子でした。
私は、
そんな娘の背中を、
少し後ろから支えるだけ。
志望校も、
滑り止めも。
「こうしたら?」
と私が口を出すことは、
ほとんどありませんでした。
勉強も、
部屋にこもって、
黙々とやり続ける。
だから娘の高校受験は、
大変だった記憶が、
ほとんどありません。
けれど。
二つ違いの息子は、
まったく違いました。
そもそも小学生の頃から、
まともに勉強をするタイプではない。
中学に入っても、
課題は出さない。
テストの点数も言わない。
「勉強しなさいよ」
そう言おうものなら、
「やってる!」
とキレられる。
通知表も、
予想通りの状態でした。
このままで、
行ける高校はあるのだろうか。
本気で、
そう不安になるほどでした。
そして迎えた、
中学三年生の始業式。
帰宅した息子は、
ひどく不機嫌でした。
ここから、
息子の不機嫌は、
少しずつ加速していくことになります。
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