セイラム魔女裁判 — 消えた村の記録 “魔女”を探し始めた村
世界で「魔女裁判」という名前は有名だけれど、実際にどんな場所で、どんな空気の中で起きたのかは、あまり知られていない。
1692年。アメリカ・マサチューセッツの小さな農村、セイラム村。
そこは、住民同士が互いをよく知る、閉鎖的な共同体だった。

閉鎖的な環境
当時のセイラムには、港町として発展していた「セイラム町」と、そこから約6km北に位置する農業中心の「セイラム村」があった。
小さな村では、住民同士が互いを監視し合うような空気があり、悪魔と契約を結ぶ「魔女」は死刑に値する重大な犯罪だとし、教会での教えがそのまま村の法律となっていた。

森を恐れる人々
当時のピューリタン(清教徒)たちは、森を「悪魔の領域」と考えていた。村の外に広がる暗い森は、未知や恐怖の象徴だった。

奇妙な出来事
ある日、セイラム村の牧師サミュエルの娘ベティと従姉妹アビゲイルは、友人らとともに親に隠れて、ヴィーナス・グラス(卵白を水に入れて未来を占う遊び)をしている途中、アビゲイルが突然、痙攣や、暴れだすなど奇妙な行動をとるようになった。

降霊会であったとされる
地元の医師は、医学的な原因を特定できず、「悪魔憑き」と診断し、これが発端となり、騒動が拡大していった。

ティテュバの自白
最初に疑われたのは、牧師の使用人だったティテュバだった。
彼女は拷問の末、悪魔との契約を「自白」する。
しかし、その自白は騒動を止めるどころか、「悪魔は本当に存在する」という確信を村人たちに与えてしまった。
ピューリタンの法解釈では「自白すれば減刑される(悔い改めたと見なされる)」という考えがあったため、ティテュバは生き延びるために悪魔との契約を認め、求められるままに証言を行った。

ティテュバの自白以降、村では次々と“魔女探し”が始まっていく。
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