生徒や保護者は先生にとって「お客様」なのか?
「今年度のスタート当初から、配置基準から4人足りないんです。そこから5月に休職、年明けに産休で。私も毎日授業に入っています」
とある日。
私はPTAイベントで、長男の通う小学校の校長先生とお話していた。
長男の通う小学校は全体的に雰囲気も明るいし、どの先生もいつも笑顔なので、世の中の「教員不足」「教員の鬱」みたいな現象はここでは起きていないのかな?と思っていた。
でも、実態はそうでもなかったようだ。
私はとんでもなく居たたまれない気持ちになってきた。
この状況を放置する教育委員会って…。
政治家って…。
「授業料無償化」じゃない。
この状況を放置した結果が、歪みの原因ではないのか?
「教員の働き方改革」の裏で
近年、教員の長時間労働(定額働かせ放題)が明るみになり、徐々に「働き方改革」が叫ばれるようになってきた。
実際に長男の通う小学校でも、17時以降に小学校へ電話をかけても留守番電話対応になった。
夏休みや冬休みも、「閉庁」として「誰も出勤しない期間」が設けられている。
その一方で多くの役割を校長と教頭が担っている。
年度初めに行われた「PTAの初回集会」も夜18時半スタートで「時間外」となる為、教員の代表は校長と教頭が担当していた。
土日に開催される学校施設を利用したイベントは、PTA主催・地域主催を問わず校長又は教頭が参加(見守り)している。
休職・産休だけではなく、先生が病気で急に休む日もある。
そんな日も校長・教頭・教務主任など、「本来は授業をしないはずの人」が授業に入って学校を何とか運営している。
以前、市の教育委員会の会議を傍聴した時に市長が「先生の産休・育休取得率が他の仕事に職種に比べて高い。それだけ休みやすい環境にできている事は良い事だ」と話していた。
それは確かに良い事だと思う。
是非、取得して欲しいと思う。
ただ「周りは大変」な事は事実である。
この働き方改革は、「管理職が無理をする事で成立する改革」なのでは?
年度途中で産休に入るのは「無責任」なのか?
この日一緒にイベントに参加していた保護者さんの中には、こういう意見もあった。
「責めるつもりはないけど、やっぱり年度の途中に産休で抜けるのは無責任だと思いますけどね。最後まで見て欲しいですよね」
それも分かる。
それも分かるが、私はそう思わない。
「年度末に合わせて産休に入るように、妊娠する」
そんな上手くできる?
私自身は数年間に及ぶ不妊治療をしてきた。
妊娠は、こちらがどんなに望んでも叶うとは限らない。
もし「年度末に産休に入る」を逆算して妊娠を狙うなら、1年に1~2ヵ月の間しかタイミングがなくなってしまう。
20代前半の先生なら焦る必要もないだろうけど、30代後半だったら?40代だったら?
「今月ダメだったらから、次は1年後まで子供は作らない様にして下さい」なんて言えない。
鬱で休職してしまう先生についても「人間だもの」と思う。←みつお?(笑)
「他にやりたい事ができた」と言って、年度途中で退職されたら流石に「オイ!」と思うかもしれない。
それでも「毎日『死』に向かってカウントダウンしている」と考えると、「貴重な時間を気が向かない事に費やすのは勿体ないよね」と思う。
年度の途中ではないけれど、次男の年少・年中を担任してくれた若い先生が「あと一年続けたかったけど、一年は長い」と話していた。
残念だったけど、先生にも先生の人生がある。
因みにこの先生は退職後に懐妊されて、もうすぐ出産予定だ。
心から「おめでとう!」と言いたい。
少子化なのだから、出産という道を選んでくれただけで感謝しかない。
代わりに働ける人は探せばいるかもしれないけれど、代わりに産んでくれる人はいない。
生徒や保護者は「お客様」なのか?
色々な場面で「学校を責める人」の話を聞く事がある。
・小学校高学年になっても九九ができないのは、学校の先生がフォローしてくれないからだ。
・小学校での勉強だけでは受験に対応できないので、塾に行くしかない。
・「先生に怒られたせいで子供が落ち込んで昼食を食べられなかった」と言って、学校に抗議の電話をかけてきて謝罪を要求する。
小学校の現場でも、勉強面や生活面を含めて「子育てを丸投げ」してくるような保護者さんも一部いるようだ。
この話って、工藤先生が毎回話してる気がする。
「子供に手をかけすぎて『サービスが悪い』って文句を言う子供を量産している」と。
中には、自分を叱った先生に対して「そんな事するなら、親に言って先生を辞めさせるからな」と反論してくる様な子供もいるらしい。
怖すぎる。
それって究極の「カスタマーハラスメント」じゃない?
客ではないけど、客みたい。
「良い学校」を作るのは誰だ?
私は2年前に「惚れ込んだ私立小学校」に長男を通わせたくて、小学校受験をした。
私立は先生の異動がないので、教育方針や学校のカラーが急変する事がない。
学校の広報イベントで20年、30年と勤め続けた先生と卒業生が対談する様子等を見て「子供の小さい頃を知ってる先生と関係が続く事って素敵だな」と思った。
面接の時に「この学校の先生と、一緒に子供を育てていきたい」と言った。
残念ながら叶う事はなかったけれど、公立小で出会う先生にも同じように「素敵だな」とか「良い先生だな」と思う人は沢山いる。
でも、公立の先生は異動してしまう。
「学校の顔」である校長も、何年いるか分からない。
それならば「良い学校」を作るのは誰なのか?
「教師が鬱になる」という現象1つにしても、その原因は本人の問題だけなのか?
職場環境や、プライベートな事が原因の可能性も勿論否定はできないけれど。
多くは、「子供や保護者との関係が原因」ではないだろうか?
私達は、「何よりも大事な子供」を学校に預けている。
学校の先生という存在は、子供にとって物凄く大きな存在だ。
だからこそ「先生が働きやすいように協力する」という姿勢は大事ではないだろうか?
それは私の様に「PTAやボランティアで学校に頻繁に顔を出せ」という意味ではない。
「先生を見る目」をもっと優しくできないものだろうか?
連絡帳の発言。
子供と「先生」について話す時。
先生と話す機会があった時の態度。
批判する事もあるだろう。
疑問を感じる事もあるだろう。
だけど「苦情」ではなく、「生産的な教育の為の意見」として伝えられないだろうか?
私は単なる1人の保護者に過ぎない。
だけど関わった先生に「先生をやっていて良かった」と思ってもらえるような振舞いをしていきたいと思う。
〈あとがき〉
保育園の先生に「ママはいつも褒めてくれるから励みになります」と言われた事があり、とても嬉しかったです。
些細な事で「ん?」と思う事はあっても、基本的には先生という人に対しては感謝と尊敬しかありません。
だって、私には絶対できないですから(笑)
本当にいつも有難うございます。
**「昨日読んだ本」コーナー**
オンライン読書教育「ヨンデミー!」に、毎日「感想提出」をしている子供達が昨日読んだ本を紹介するコーナー
〈長男〉
〈次男〉
今日も有難うございました。
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