定着率が上がった会社がやっていた“意外な工夫”
中小企業のための障がい者雇用・実践編 Vol.3
※前回は「社員5人の会社が取り組んだ“最初の一歩”インタビュー」をご紹介しました。
「頑張って雇ったけれど、長く続かなかった」障がい者雇用において、そんな悩みを抱える企業は少なくありません。
実は“定着率”を上げるカギは、ちょっとした工夫や気づかいにあります。今回は、実際の企業で実践されている「意外な取り組み」を3つご紹介します。
どれも難しいものではなく、すぐに真似できる内容です。あなたの会社にも、活かせるヒントがきっとあるはずです。
◆ 1.「今日の気分カード」で体調も気持ちも見える化
(事例:事務代行業/社員8人)
ある会社では、出勤時に「今日の気分カード」を選択してもらうようにしました。カードは「元気です」「少し疲れてます」「今日は不安が強いかも」など、気持ちを色で表すシンプルなもの。
言葉にするのが苦手な方でも、視覚的に自分の状態を伝えられる工夫で、
無理のない仕事の調整が可能に。結果として、「相談しやすい雰囲気」が職場に定着しました。
◆ 2.「ありがとうノート」で感謝を可視化
(事例:福祉関連企業/社員12人)
業務日誌とは別に、社員同士で「ありがとう」を書き残す「ありがとうノート」を導入。「◯◯さんの丁寧な作業が助かりました」「さりげない声かけが嬉しかった」など、日常の感謝を記録。
見返した本人が「自分の存在が職場に役立っている」と実感し、働くモチベーションの維持に効果的だったそうです。
◆ 3.「月1振り返り会」で“見直す場”を習慣化
(事例:製造業/社員15人)
障がいのある方の勤務状況を、月に1度、本人・上司・支援者(外部)で振り返る「ミニ面談」を実施。「何がうまくいっているか」「困っていることは?」を定期的に共有することで、小さな不安の芽を早めに摘むことができるように。
結果として、1年以内の離職率が大きく改善されました。
◆ まとめ:「定着率アップのコツ」は“仕組み”より“関わり方”
今回紹介した3つの事例に共通しているのは、「人としてのつながり」や「気持ちの共有」ができる環境を意識している点です。
制度や業務マニュアルももちろん大切ですが、それだけでは足りないものがあります。“配慮”というより、“お互いを知る文化”があるかどうか。それが、長く安心して働き続けるカギになります。
あなたの会社でも、「何かあったら言ってね」の一歩先へ。“言える空気”をつくる取り組みから始めてみませんか?
🔗次回予告:実践編Vol.4では、「よくある困りごととその解決例」をご紹介予定です。
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