動植物の話39 サナギの内部では 美が作られている(657文字)
美しい蝶も、サナギの期間を経ていればこそでしょう。
アゲハ蝶などの蝶類は幼虫から蝶になるまで、サナギというものの中に居る時期があります。
薄茶色の堅い殻に覆われていて、よく木の枝からぶら下がるような格好で程よく止まっている。
見た目にも綺麗ではない。
しかし、あの内部では、色鮮やかな蝶が成長しつつあるのですね。
芋虫は不格好でぐにゃぐにゃしていて、あまり見ていて気持ちの良いものではないが、木の葉を食べて大きくなり、ある程度の大きさになれば、あるとき堅い殻のサナギを作り、その中で成長を続ける。
蝶が出てくるのはいつ頃だろうか。
種類によっても違うかも知れないが、必ず、殻を破って出てくる。
出てきた瞬間は、翅も小さく全体的にはまだ格好は良くないが、外の空気と陽に触れることでだんだんと翅や胴体を広げ、蝶らしくなっていく。
羽化の時間はどれくらいかかるのだろうか。
よくわからないが、そんなに時間はかからないと思う。
時間がかかり過ぎれば、敵にすぐに襲われてしまうだろうから。
そうして、羽化した蝶は、美しい翅を身につけて、大空へと飛んでいく。
その美しさは、あのグロテスクなサナギの間に作られたもの。
気持ち悪い芋虫は、サナギを経て、美しい蝶へと変身する。
人間にも、サナギの期間があると思うのです。
今一パッとしないとき。
努力がなかなか報われないとき。
それは「サナギの期間だから」と考えれば、何の不足があるというのだろう。
サナギの期間が長く感じられるのは、それだけ大きく美しく羽ばたくことが予定されているから、と考えることもできるでしょう。

