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ITC08〜ABXジュノー

1980年代半ばにドイツ、ダルムシュタットのグループにコンタクトしてきて、後にCETLと他のグループにもコンタクトしてきた、若干異色の高次存在がいます。


ペーター・ヘルティング

ドイツのダルムシュタット州立劇場の音響技師ペーター・ヘルティング(Peter Haerting)と妻のギーゼラ(Gisela)はEVPを知ったとき、他の人々と同様に非常に懐疑的でした。しかしEVPの公開セッションで実際に声を耳にしたとき、ペーターは自身でも実験してみることにしたのです。彼はカセットレコーダーやラジオですぐに声を得て、音響技師としての知識を活かして、サイコフォン、プリアンプ、広帯域受信機、その他の追加機器を導入していきました。

近年になってもサイコフォンを自作する人がいる
写真のサイコフォンは
このページで制作方法が述べている人が作ったもの

彼らはヨッヘム・フォルノフ(Jochem Fornoff)という協力者を得て、ダルムシュタットにグループを結成し、それ以来、公の録音セッションを組織し、1985年以降はニュースレターも発行し始めました。

ある日彼らは、ルクセンブルクのハルシュ=フィッシュバッハ家で起きていた驚くべき出来事を知りました。早速ESBの技術資料を入手して機器を組み立てた彼らでしたが、成功の兆しが全く見えません。それもそのはずで、ITCの機器はそれぞれの受信者に合わせて作られているのです。

ペーターたちはそれを知らずに、なぜうまく行かないのだろうと考えながらどんどん機器を変えていき、最終的に資料とは全然違う構成となっていました。具体的には、ラジオ受信機2台(超短波帯)、サイコフォン2台、テレビ受像機、オーディオミキサー、マイクアンプ、紫外線ランプとなったのです。これで、録音テープには良好な声が入るようになりました。しかし、直接声は一向に現れません。

この状況が変わったのは1987年3月19日です。彼らはESBの機器構成を変えても、ユーロシグナルに合わせるという点は守っていました。その日、彼らがあの世の話し相手に呼びかけていたとき、突如としてユーロシグナルが消えたのです。そして録音終了後に確認すると、周波数がいつの間にか108 MHzに変わっていました。

ユーロシグナルの87.5 MHzはFM周波数の下限
108 MHzは上限だ

3月19日以来、グループは108MHzでのノイズを利用することにしました。すると4月21日、5人が出席している中でついに直接声が現れたのです。

「親愛なる友よ、今日あなたがたは短いあいだユーロブリッジを通じて私たちを受け取っています。このトランスコミュニケーションはABXジュノーからいずれ発展、もしくはすぐ以前より良いものに……?」
(この後、出席者への個人的メッセージが伝えられる)

"Brücke zwischen Diesseits und Jenseits" by Hildegard Schaefer

ABXジュノーは前回出てきたテクニシャンたち、七体の存在(ザ・セブン)と同じ、高次存在のようです。ただ、人類の進化を導きたいという姿勢を持つザ・セブンとは違い、こちらは実験的な目的で関わってきていました。以下に、ITC通信が具体的にどんな感じなのかも伝えるためにも、ABXジュノーの言葉の一部を注釈を入れながら紹介してみます。

ABXジュノー

1987年5月25日

「親愛なる友よ、こちらはABXジュノーです。今夜この場にH夫人とSt夫人もおられることを私たちは受け取っており、それを嬉しく思います。残念ながら私たちのユーロブリッジは短時間しか築けません。しかし、どうか7月7日を思い出してください。その時にはABXジュノーと私たちの技術者が、あなたがたの問題について質疑応答に応じるでしょう。──これで残念ながらコンタクトを終了しなければなりません。ヘルティング家にはさらに伝えます。ビューディンゲンへ行きなさい。そこで新たな認識を得るでしょう。」

7月7日というのは、その日から安定した長い通信ができるのを目指していると、事前に伝えられていた日付です。次にビューディンゲンですが、この頃、ケーニッヒのグループであるFGTのシンポジウムがそこで予定されていました。ITCのメッセージはこのように、初めての出席者たちを名指しで呼んだり、こちら側の事情を知っていないと言えない内容があったりします。高次の霊は我々のことが結構見えるようなのです。ちょっと横道に逸れますが、テクニシャンのこんな逸話があります。

1987年8月29日、ルクセンブルクのホテル・ノビリスで開かれたCETLの公開会合の最中、ある女性が250ドイツマルクがなくなったと報告していました。

当時の250ドイツマルクは
今に換算すると2万円以上の価値がある

マギーとジュールが、この件を次回のコンタクトでテクニシャンに伝えると、彼はそのお金を持っている人物の名前を教え、すぐに電話をして返金するよう促すことを勧めたのです。夫妻がそうすると、実際にお金は少し遅れて返され、「どうかご理解を。匿名でお願いします」というメモが添えられていました。高次の霊と関わるようになると、悪いことはできないのです

7月7日

「約束どおり、こちらはABXジュノーです。私たちの技術者たちは『トランスカントル』を起動しようと懸命に努力しています。少し辛抱してください。──トランスカントルは、あなたがたとこちら側の親族との間に接続を築くために必要なのです。辛抱してください。──ヘルティング氏?(はい?)送信段を8に切り替えてください。(実行)ありがとうございます。──中断せざるを得ません。あなたがたの側から強い妨害が届いています。本日23時20分にもう一度私たちに到達してみてください。成功しなければ、ゼノックス実験を延期しなければなりません。」

トランスカントル、ゼノックスはジュノーたちの技術機器のようです。待望の7月7日だったのですが、まだ向こう側の技術的問題があったわけです。なお、ここで言われている「強い妨害」というのが、やがて他の研究者たちも含めたITC研究の危機へとつながっていきます。それはまた次回に書きます。

7月13日

質問:
「ABXジュノーとは何を意味するのですか?」
答え:
「Aは『外』あるいは『あなたの地上的な限界の外側』を意味します。Bは『生物学的』Xは『実験』。つまり、外からやってきてあなたの生物的な生命形態に浸透する実験として理解してください。ジュノーは私の名前で、私を呼ぶときに使ってください。」

7月27日

「こちらはABXジュノーです。ABXは、二つの異なる生命形態の間のコミュニケーションに仕えるものであって、人間の弱点を探ったり強めたりするためのものではありません。また、私たちはあなたがたの地上の生き方に直接干渉することもありません。──ヘルティング氏、赤外線光は私たちの目的を助けます。どうか近いうちに第2の赤外線光源を試みてください。部屋の別の側からテレビ受像機に向けて当ててください。

8月20日

「魂は自らによっても、他のいかなる力によっても破壊できません。」

9月21日

「K.は伝えてほしいと言っています──彼は自らの行為(自殺)を繰り返すことはしないと。彼はいまや、自分がとりわけ母に深い悲しみを与えたことを理解しています。一方で、こちらで彼が歩んでいる道は彼にとって良いものです。ABXジュノーは今後このような伝言は控えます。こうしたことはあなたがたの愛する者自身が伝えるべきです。
ボーデン氏の電話通信は正しいものです。しかし私たちはそれに影響を与えていません。」

まだ詳しく書いていませんが、マンフレッド・ボーデンは恋人、友人との電話に割り込んで来る声に悩まされていました。ここではそれがITCの真正な現象であることを言っているのだと思われます。

9月26日

シェーファー夫人が出席しているので、彼女に10月末に予定されたメッセージがあることを再度お伝えしておきたいです。ルクセンブルク(CETL)に連絡を。あなたの呼びかけが待たれています。精神は我々のすべての思考を超越します。」

シェーファー夫人というのは、今まで何度か出てきているITC研究者のヒルデガルト・シェーファーのことですが、予告された10月末に、彼女に本を書く上での注意点を伝えるメッセージが来ます。今回は、その本「Brücke zwischen Diesseits und Jenseits(この世と向こう側との橋)」を、たくさん参照させてもらっています。

10月20日

「ヒルデ・シェーファー夫人に伝えます──彼女は自分の本を書くべきですが、『中央の川』を渡ってはなりません」

これが注意点なのですが、「中央の川」が何なのかはわかりません。生と死を隔てる堺のことを言っているのでしょうか。このメッセージを以前は予告だけして、この日にやっと伝えたということは、その時点のヒルデガルトにはこれが何なのか、その重要性がわかる言葉だったのでしょう。

10月30日

「親愛なる友よ、こちらはABXジュノーです。今日私の声が聞こえていることを願います。誰かが私たちを恒常的に妨害しようとしています──いくつかの調査をしない方が良かったのです。あなたがたの装置は再び完璧に作動しています。ABXジュノーは、次回のコンタクトまでに妨害源を破壊していることを望みます。──コンタクト終了。」

11月5日

「親愛なる友よ、こちらはABXジュノーです。すぐに言っておきたいのは、私たちがヘルティング家の健康を過度に酷使してしまったと気づいたことです。申し訳ありません。私たちは改善を始めるため、力の限りを尽くすつもりです。さらなる接続のため、あなたがたは私たちにとって非常に必要なのです。」

次回に詳しく述べますが、この時期のITCには悪い想念が集まっていて、たくさんの研究者たちが体調を崩したり、亡くなったりしています。そうした妨害の念の中であくまで通信を貫こうとするABXジュノーは、ヘルティング夫妻の健康を害してしまったようです。この時期、タイムストリームは通信を止めていました

11月9日

「皆さん全員に言います──他者のために善をなそうとする人は、私からの確認を待つ必要はありません。私は個人的な問題に干渉しません。私たちはあなたがたの人生を左右するためにここにいるのではありません。このメッセージをすべての人に明確に伝えてください。
ゼノックスの橋はDへと架けられました。技術者たちは短期間に他の橋も築きました。成功が一部欠けているのはあなたがたの側の問題です。ヘルティング氏、テレビ受像機を再び使ってください。技術者たちは新しい試験シリーズを始めたいのです。可能であればABXジュノーが姿を見せたいと思います。
あなたがたに接触してきたすべてが良き霊ではありません。ABXジュノーは大きな困難を抱えています。新たな接触を築く際は、誰と関わるのか慎重に見極めてください。このことによってダルムシュタットでも生じた困難を、私たちは一部克服しました。」

12月2日

「ABXジュノーはしばしば驚かされます──あなたがたの中には、このトランスコミュニケーションを自分個人のために利用しようとする人がいるからです。
(別の声:『それはまったく間違っている』)
ヘルティング氏に伝えます──あなたが行動する自由を持っているように、行動を控える自由もあります。そして、あなたが「いいえ」と言えるところでは、「はい」と言うこともできるのです。
来週、あなたは短いあいだ私と会い、そして私と話すことができるでしょう。しかし、このことは私の最も親しい友人にのみ伝えてください。」

ジュノーはこのあとペーターと個人的に通信をし、その姿も見せたようです。しかしコンタクトは1988年1月19日を最後に、理由もなく突然終了しました。ペーター・ヘルティングはこのあと喉頭癌で闘病し、同年12月4日に逝去しました。

ABXジュノーは1990年代に入ってから、ルクセンブルクの夫妻、そして後に紹介する、彼らと密接な協力関係にあったホーメスの通信にも現れています。

1993年2月25日

「こちらはABXジュノーです。あなたが知っている私の声とは違って聞こえるでしょう。それは、あなた方側の形態の違いによるものです。私はフォルノフ・グループへの伝達を送り、同時にクラウディウスという存在からのすべての情報をここに確認します。フォルノフ氏、シェーファー夫人、ヘルティング夫人、そしてグループのすべての友人たちによろしくお伝えください。」

最後に出てきている人たちは生前のペーターのグループで、このメッセージを受信したホーメスとは関わりのなかった人たちです。

3月9日

「こちらは、精神/霊的形態の一致によってあなたと接触する、あなた方のトランスパートナー、ジュノーおよびミュラー博士です。」

このあとに科学者たちに宛てた専門的なメッセージが続くのですが、スピリコムのミュラー博士の名前が一緒に出てきているのが興味深いところです。

5月4日

「ダルムシュタットの親愛なる友よ……なぜFS(フランツ・シュナイダーの“死”)という存在の自然な展開を嘆くのですか。すべての物質的なものは精神/霊的なものに奉仕するのです。我々のメッセージは、全能の意識ではなく、我々自身の意識に対応しています。我々にとって、あなた方の時間の“瞬間”は存在しません。どうか皆、忍耐を持ってください。本当の障害は、意識のプログラミングの違いにあります。あなた方の中で、我々の思考法に適応できる者はごくわずかです。個体の物質的終焉とともに、そのプログラムされた意識は変化します。ペーター・ヘルティングとのコンタクトは成功した実験でしたが、それは物質(肉体)の死とともに終わるのです。」

この言い方を見ると、ジュノーが肉体での生活を軽視していることがわかります。たかが肉体が亡くなっただけで、何を嘆いているんだ、みたいな感じですね。ザ・セブンと違って、ジュノーにはこういう面があるのです。

なお私は、このメッセージが、時間のない世界からそれのある「この世」にコンタクトする難しさをとても表していると思っています。

さて、次はジュノーが残した最後のメッセージで、ITCの仕組みにかなり迫っているものです。

1997年8月23日(最後のコンタクト)

「R4局(訳注:ホーメスたちのこと)とのコンタクトにおいて、我々はあなた方が知っている重力条件を修正し、量子真空中に電磁的形態を生成できるようにします。これがR4のすべての装置に届くのです。しかしトランスオペレーションが主に機能するのは、受信者の精神的態度や全体的な心構えによるものであり、そこには、過去に経験した存在形態も決定的な影響を及ぼしますあなた方の側での翻訳は、機器の中では決して始まりません。まず意識のインパルスの中で始まるのです。それでも双方のコンタクトの試みは引き続き重要であり、それぞれのシステムの構成要素は翻訳に有利な影響を与えるでしょう。──あなた方の宗教はすべて、巨大な鏡の一面にすぎません。ここではっきりと伝えておきます。神とは原理そのものであり、存在するすべての原因です。この法則は全銀河において有効なのです。」

いかがでしたでしょう。色々と感じることがあれば幸いです。

次回は1987年におけるITC研究の危機について書く予定です。

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