暑さのせいだ
葱は、栽培期間がとても長い。今年私が最初に行った種まきは4月10日。それを2ヶ月間ビニールハウスの中で育て、畑に定植したのが6月10日。11月中旬の収穫を目指していたが、予定通りにはいかなそうだ。
年に2回、農協で葱の栽培講習会が行われるが、最も大きなテーマは夏越し対策。高温多湿に加え害虫も多く、葱にとって過酷な夏をどう乗り切るか。場合によっては収量や品質に深刻なダメージを受ける。
畑の水捌けを良くすること。湿害に強い品種を選ぶこと。早めの防除を心がけること。この3点に尽きるのだが、昨今の気候変動に対策が追いつかない。
葱は湿害に弱い。畑が水浸しになるほどの大雨、その後の強烈な日差しにさらされると軟腐病や白絹病が発生し腐り始める。またここ数年はヨトウムシの大発生に見舞われている。
これらの夏の病害虫は、涼しくなれば自然と収束するのだが、今年はお彼岸を過ぎても気温が下がらない。ここまで予防的防除でどうにか順調に推移してきた私の葱も、10月に入って白絹病が発生してしまった。ヨトウムシの勢いも一向に衰えない。




放置すれば畑は全滅するが、まだ傷は浅い。私は農薬の力を借りて防除を行った。
殺虫剤

殺菌剤

どちらも非常に効果が高いが、収穫前日まで使えることから、残留農薬に対する安全性にも優れている。
農薬も進化しているのだ。
農薬は使わないに越したことはない。しかし、使わざるを得ない。
せめて、早め早めの予防的防除で、病害虫を最小限に抑えつつ農薬の使用量も減らす。私にできることは今のところこれくらいか。
例年なら今頃は涼しくなって葱が勢いづき、それに合わせてどんどん土寄せ作業を行ない白身の部分を伸ばしていくのだが、気温が高い今年は、土寄せは病気を誘発しかねないので様子見が続いている。
多少の焦りも感じているが、「条件はみんな一緒だ」と自分に言い聞かせる。
大雨、猛暑。この先地球は、そして農業はどうなっていくんだろう。
