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​「CPX(心肺運動負荷試験)のデータから『AT(無酸素性作業閾値)』を正しく見極めるポイント:V-slope法の実例解説」


​運動療法やトレーニング強度を決める上で欠かせない「AT(無酸素性作業閾値)」。

数値だけを見るのではなく、実際のグラフのどこに注目すべきか。今回は実例のデータ(68W付近)を元に、その判定根拠を整理します。

​1. V-slope法での「折れ曲がり」を探す

​AT判定の王道は、やはりV-slope法です。縦軸にVCO_2(二酸化炭素排出量)、横軸にVO_2(酸素摂取量)を置いたグラフを確認します。

​チェックポイント: グラフのプロットが45度の基準線から上方にズレ始める「変曲点」を探します。

​実例解説: 今回のケースでは、VO_2が800〜900 ml/minあたりから傾きが急になっています。このポイントが負荷量(W)に換算すると68W付近に相当します。

​2. 換気等量(VE/VO2)の動きで裏付けをとる

​V-slopeだけで判断せず、他の指標と「一致」しているかが重要です。

​判定のコツ:

​VE/VO_2(酸素換気等量)が上昇し始めているか?

​同時に、VE/VCO_2(二酸化炭素換気等量)はまだ上昇せず、一定(または低下)を保っているか?

​この2つが乖離し始める点が、まさに生体内で乳酸が溜まり始め、呼吸で代償しようとしているサインです。

​3. なぜ「68W」が妥当と言えるのか

​今回のデータでは、以下の3点が合致しています。

​V-slopeの明らかな屈曲。

​VO_2 900〜1000 ml/min前後の数値推移。

​それらに対応するランプ負荷の経過時間。

​これらが1点に集約されることで、精度の高いAT判定が可能になります。

​まとめ

​AT(68W)を知ることは、単なるゴールではなくスタートです。

この強度を基準に「楽である〜ややきつい」範囲で運動処方を作成することで、安全かつ効率的な心肺機能の向上が期待できます。

おわりに

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本noteは教育目的です。医行為・診断・治療を代替するものではありません。最終判断は主治医・施設方針を最優先してください。

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