藤枝伸介|Artist / Composer / Saxophone & Flute
藤枝伸介(SINSUKE FUJIEDA)は、日本のアーティスト、作曲家、サックス奏者、フルート奏者。独立レーベル SoFa Records 主宰。
演奏、作曲、録音、プロデュース、作品制作、レーベル運営を分離したものとして捉えず、ひとつの芸術実践として統合している。
自身の主要な表現形式である SINSUKE FUJIEDA GROUP では、作品の構想、作曲、音楽的方向性を担う一方、即興や演奏者同士の相互作用によって、その場で音楽が変化していく余白を重視する。
完成された形をあらかじめ決め、その形を再現するのではない。
そこに鳴っている音、人、時間、場所、偶然、まだ形になっていないものに耳を澄ませ、その中にある必然を見つけながら、作品を立ち上げていく。
その方法は、演奏だけでなく、レコード制作やレーベル運営においても一貫している。
ARTIST STATEMENT
私にとって制作とは、最初から完成形を実現する作業ではない。
無意識の中から現れてくる音、感覚、人、状況、偶然を受け取り、それを制作を通して検証し、少しずつ形にしていく。
そこに現れているものに敏感でいることで、その作品が向かうべき方向が見えてくる。
正解を作るというより、すでにそこにある正解を見つけていく。
形が決まっていないからこそ、自分が何を良しとするのかが問われ続ける。
何でもありということではない。
むしろ、自分自身の感覚と判断をより深く必要とする。
その姿勢は、作曲、演奏、録音、編集、マスタリング、デザイン、作品仕様、価格、流通、ライブ表現に至るまで変わらない。
音だけを作品だとは考えていない。
一枚のレコードがどのような音で鳴り、どのような物体として存在し、どのように世界へ届けられるのか。
そのすべての中にある関係を見ながら、ひとつの作品として成立させていく。
そして、自分が見つけたその形を最後まで引き受ける。
それが現在の自分にとっての制作である。
SINSUKE FUJIEDA GROUP
SINSUKE FUJIEDA GROUPは、藤枝伸介を中心に東京を拠点として活動するアンサンブル。
ジャズ、スピリチュアル・ジャズを基盤に、モーダルな作曲、即興、そして演奏者同士の相互作用を通して、開かれたダイナミックな音楽を展開している。
サックス/フルート、ヴァイオリン、ピアノ、ベース、ドラム、パーカッションを中心とする編成は固定されたものではなく、その時々の音楽に応じて変化する。
藤枝が作品の構想、作曲、音楽的方向性を担う一方、それぞれの演奏者を単なる実行者として位置づけるのではなく、即興や相互作用によって、その瞬間にしか生まれない音楽が立ち上がることを重視している。
藤枝伸介の芸術的方向性を核としながら、複数の演奏者によって予測不能な音楽が生成される場。
それが SINSUKE FUJIEDA GROUP である。
1970年代のスピリチュアル・ジャズやモーダル・ジャズが持つ精神性をひとつの源流としながら、日本的な叙情性、クラシカルな室内楽的アプローチ、東洋的な空気感、身体的なグルーヴ、即興による生命力を独自の形で結びつけている。
静かな祈りのような時間から、祝祭的な高揚、集団即興による予測不能な展開まで。
固定されたジャズ・スタイルを再現するのではなく、演奏するたびに新しい形を獲得していくことを目指している。
FUKUSHIMA
代表作『FUKUSHIMA』は、2011年の東日本大震災を契機に藤枝伸介が作曲した楽曲を中心に構成された作品。
2025年、フランスの Superfly Records より180g重量盤LPとしてリリースされ、Juno Records Jazz Chart 1位、Discogs Best-Selling New Releases Chart 1位を記録。
デジタルリリースでは世界62カ国・地域のチャートにランクインし、タイ1位、英国4位、アメリカ7位をはじめ、世界各地で反響を呼んだ。
同年、FUJI ROCK FESTIVAL「THE PALACE OF WONDER」に出演。
世界的な反響を受け、『FUKUSHIMA』は2026年に3rd Pressへ到達し、累計アナログ盤プレスは9,000枚となった。
INFORMEL
2026年10月、藤枝自身が主宰する SoFa Records より2枚組LP『INFORMEL』をリリース予定。
もとになったのは、2020年10月22日に高円寺 LIVE MUSIC JIROKICHIで行われた一夜のライブだった。
その場で生まれた演奏を、6年後の現在の視点からもう一度拾い上げ、選び直し、削り、組み替え、音を整え、物質としての形まで再構成した。
過去をそのまま保存したのではない。
過去に存在していたものを、現在の自分の視点から新しい作品として立ち上げた。
その制作を通して私は、『INFORMEL』というタイトルが作品名であるだけでなく、自身がこれまで無意識に続けてきた制作方法そのものを言い表していたことに気づいた。
形を固定するのではなく、形のないものの中から、自分が信じられる形を見つける。
その考え方は、現在の SINSUKE FUJIEDA GROUP の在り方にもつながっている。
SoFa Records
2012年、東日本大震災後の経験をきっかけに、自身のレーベル SoFa Records を設立。
作品制作、リリース、流通、ライブ制作を行いながら、自らの音楽を継続的に世に出すための独立した創作システムを構築してきた。
何を価値あるものと考え、何を作り、どのような形で世に出すのかという最終的な判断を、自分の側から手放さないこと。
音楽を作ることと、その音楽が存在できる条件を作ることは、別々ではない。
現在、藤枝はその考えを COMPOSEXIST という言葉で捉えている。
主権を持って、自らの存在を作曲し続けること。
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