ショートショート「変人式」※毎週ショートショートnote1/11お題
その日、世界各国から錚々たるメンバーが集められていた。
アインシュタインの再来とうたわれる天才。
カレーを愛し、カレーと名のつくあらゆる料理を究めたカレー料理人。
あらゆる鳥の鳴き声を聴き分け、自らもあらゆる鳥の鳴き声を発することができるバードマン。
いわゆる変人の極みと言える者たち。
総勢100名を超える変人が、とある東南アジアの無人島に集められた。
彼等は、あらゆる課題で競わされ、最後に勝ち残った者に賞金が与えられるという。
皆、一攫千金や、自らの研究成果を世に知らしめようと、こうして集まってきたのだ。
その大会の様子をモニター越しに眺めている老人に、私は尋ねてみた。
「どうして、こんな妙な大会を開いたのですか?」
老人は、蓄えた白ひげを撫でながら、こともなげに答える。
「なに、実は賞金などないのじゃよ。そんなことを知らない奴等が、必死こいてる姿が、めっちゃ滑稽でな」
(あんたが一番の変人だよ…)
私は溜息をつきながらも、気の毒な変人達の妙技に魅入った。
こちらの企画に参加させていただきました。
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