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夏至の梅雨入り【私の二十四節気】

 「さすがに梅雨入りかなぁ?」

 土曜日の朝、雨空を見ながら夫が言った。
 ここ数週間、東北は雨天と晴天が交互に続き、梅雨入りが発表されないままだった。
 5年前、私は梅雨のない北海道から宮城に移住してきた。移住前の梅雨に対するイメージは、紫陽花の鮮やかな色や雨に映える水田の景色だった。
 けれど実際に移住してみると、止まない雨と湿気に洗濯物も乾かずクローゼットの中の衣類までカビ臭くなる始末。梅雨は、大嫌いな季節になった。
 とはいえ、冬場の降雪の乏しい地域では、この時期の雨水が無ければ生きるための水も無い。梅雨の大切さを理解しつつ、鬱陶しさと共存するのが恒例になった。

 「あ!東北、今日から梅雨入りだって!」

 お昼前、スマホで見たニュースには、東北梅雨入りの情報があった。


2026.6.20.梅雨入りの日の仙台市内


 土曜日は、夫婦で仙台駅前に出かけた。

 帰宅後、古い賃貸アパートに帰宅すると、玄関前の雨どいから飛び立つスズメの姿が見えた。
 けれど、親鳥が飛び立った後も、雨どいからはピィピィと微かな雛鳥の声が聞こえた。


2026.6.21.仙台市内


 「(生まれた?)」

 「(生まれてるよね?!)」

 声を出さずに夫婦で会話。
 そんなニンゲン夫婦の気遣いをものともせず、ピィピィと元気に鳴き叫ぶ雛鳥の声。


 とりあえず、人の世のことは気にするな。
 頑張れ、子供達。


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