しんどい日に前向きになれなくてよかった、という話
「明日は明日の風が吹く」って、
やさしい言葉ですよね。
今日ちょっとしんどくても、
明日になれば空気が変わるかもしれない。
そう思うだけで、
少しだけ気持ちが軽くなることがあります。
私もこの言葉に、
何度も助けられてきました。
かなり頻繁に。
もう気分としては、
「今日はここまでで失礼します。
続きは明日の私が担当します」
くらいの感じです。
でも人生って、
毎回この言葉どおりに
ふわっと風が吹くわけでもないんですよね。
たまにあります。
風というより暴風雨。
しかも傘をさした瞬間に
裏返るタイプのやつです。
前に、そんな日がありました。
朝から仕事の流れが悪く、
小さな確認漏れが続いて、
「今日は静かに気をつけていこう」
と思っていたのに、
こういう日に限って、
静かでは終わりません。
送ったつもりのメールは送れていない。
急いで確認した資料ほど、見落としがある。
しかも立て続けに「少しお時間いいですか」がやって来る。
自分の中では全然"少し"じゃないやつです。
あとは「あ、丁度よかった」も来たりする。
言われた方は、
丁度よくないタイミングが多いです。
なんとか一日を終えて帰宅したら、
かなりわかりやすく
元気がありませんでした。
すると娘が顔を見て、
「パパ、今日なんかしょんぼりしてるね」ではなくて、
「パパ、今日なんかしょんぼり味だね」
と言いました。
味?😅
落ち込んでいる人を
味で表現されるとは思っていませんでした。
人は疲れると、
ついに調味料の仲間入りをするのかもしれません。
でも、
そのひと言で少し笑ってしまって。
その横で妻が、
「そういう日あるよね」とだけ言って、
温かいお茶を置いてくれました。
それがありがたくて、
ようやく息がつけた気がしました。
そのとき思ったんです。
私は「明日は明日の風が吹く」を、
どこかで「今日はちゃんと切り替えよう」
「早めに前向きになろう」みたいに
受け取っていたのかもしれないなと。
もちろん、
それで助かる日もあります。
でも、
ほんとうにしんどい日は、
そんなにきれいに気持ちは
切り替わらないんですよね。
元気な日は「切り替えよう」と思える。
しんどい日は、
立て直すことより先に、
これ以上自分を追い込まないことのほうが
先な気がします。
余計な反省会をしない。
その日の自分に追加で説教しない。
大きな決断をしない。
「こんな自分じゃだめだ」と話を広げすぎない。
まずそこまででいい、
というか、
そこまでが精一杯だったりします。
前向きになるのは、
少し元気が戻ってからでも
遅くないはずなんですけど、
しんどいときって、
そこを飛ばして
急に立て直そうとしてしまうんですよね。
私もやります。
そしてたいてい、
夜の一人反省会が延長戦に入ります。
あの会、
誰も呼んでいないのに
始まるんですよね。
しかも司会も解説も全部自分です。
なかなか厳しい番組です。
だから暴風雨の日は、
無理に走らず、
まず雨宿りするくらいで
いいのかもしれない。
何かをうまく進めるより、
今日はちゃんと眠る。
あたたかいものを飲む。
これ以上、自分を傷つける考え方を足さない。
それだけでいい日も、
あるんだと思います。
読んでくださっている方の中にも、
「今日は前向きとか無理です」
という日があるかもしれません。
そういう日は、
無理に意味を見つけなくていいし、
きれいにまとめなくてもいいですよね。
明日は明日の風が吹く
でも今日は、
まず飛ばされないことのほうが
大事な日もある。
私はあの日、
娘の「しょんぼり味」で少し笑えて、
妻のお茶にちゃんと助けられました。
家族の何気ない一つひとつって、
あとから思うと、
じわっと効いていたりします。
人生は毎回、
名言どおりには進みません。
でも、現実に合わせて受け取ると、
言葉はちゃんと味方になってくれる。
明日は明日の風が吹く
今日は今日で、
これ以上自分を追い込まない。
今の私は、
そのくらいの受け取り方が
しっくりきています。
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