ビートルズの『Girl』を学んで、作曲してみよう!――誰でも必ずできる!ステップバイステップAI作曲――
金曜日の夜、ふと思い立って動画サイトにアクセスしてみた。
「今日は何も浮かばないな……。」
そんな独り言をつぶやきながら、何気なくビートルズの『Girl』を流した。
作曲を始めて数か月。
最初は、コードを一つ覚えるだけで嬉しかった。SUNOへプロンプトを書き込んでは、「おっ、それっぽい曲になったじゃないか」と、一人で満足していた。
ところが最近は少し様子が違う。
曲は作れる。
以前よりプロンプトも上手く書ける。
しかし完成した曲を聴き返すと、「またこの雰囲気か」「前にも似たような曲を作った気がする」と思うことが増えてきた。
ほんの数か月前まで、「六十代から作曲なんて無理だ」と思っていた人間が、今度は「もっと良い曲を作りたい」と悩んでいる。
人間というのは、なかなか欲深い生き物である。
そんな時は、変に新しいことへ飛びつくより、名曲へ戻るのが一番なのではないか。
そう思って選んだのが、ビートルズの『Girl』だった。
『Yesterday』ほど有名ではない。
カラオケで歌われることも少ない。
それでも、ビートルズを好きな人が「一番好きな曲」を語り始めると、この曲の名前は驚くほどよく出てくる。
派手さはない。
大きなサビもない。
ギターもボーカルも、どこか控えめである。
それなのに、一度好きになると何度でも聴きたくなる。
若い頃には、この曲の魅力が正直よく分からなかった。
今になってようやく、「静かな曲ほど長く付き合える」という意味が少し分かってきた気がする。
今回もコピーが目的ではない。
名曲から「考え方」を借りるのである。
コード進行を大まかに見ると、
Am → C → F → E7 → Am → Dm → E7 → Am
という流れになる。
特にE7の存在が面白い。
穏やかなAmの世界へ突然少しだけ緊張感を持ち込み、すぐに安心できる場所へ戻してくれる。
たった一つのコードなのに、「まだ終わらない」「もう少し先を聴きたい」と感じさせる力がある。
しかし今回、私が一番興味を持ったのはコードではなかった。
『Girl』には、「時間」が流れている。
夜に聴けば夜になる。
午後に聴けば午後になる。
朝に聴けば、新しい一日の始まりにも聴こえる。
そこで今回は、このコード進行をヒントに、「時間」をテーマに三つの曲を作ってみることにした。
最初は夜。
都会のネオン。
海沿いの道路。
信号待ちで流れるカーラジオ。
そんな景色を思い浮かべながら、シティポップを作ってみた。
(シティポップ用プロンプト) ※実際のプロンプトより簡素化しています。
Japanese City Pop
Night drive atmosphere
Electric piano
Smooth fretless bass
Clean electric guitar
Warm analog synth
Inspired by the emotional chord movement of The Beatles' "Girl", while creating a completely original composition
Melancholic but beautiful
Original melody
Original lyrics
出来上がった曲は『Girl』とはまったく違う。
それでも、どこか夜風の匂いだけは残っているように感じた。
こんな感じです。
次は午後。
午後三時。
窓際の席。
少しぬるくなったコーヒー。
ページをめくる音。
急ぐ理由もない、そんな時間をボサノヴァで描いてみた。
(ボサノヴァ用プロンプト) ※実際のプロンプトより簡素化しています。
Gentle Bossa Nova
Lazy afternoon café
Nylon-string guitar
Soft female vocal
Warm upright bass
Light jazz brushes
Inspired by the emotional chord movement of The Beatles' "Girl", while creating a completely original composition
Elegant harmony
Relaxed atmosphere
Original melody
Original lyrics
こちらは切なさよりも、穏やかな余韻が前に出た。
同じ発想から作った曲なのに、時間帯を変えるだけで表情まで変わる。
これは予想以上に面白い発見だった。
こんな曲になりました。
今回あらためて感じたのは、AI作曲はコードを並べる技術ではなく、「どんな景色を見せたいか」を言葉にする作業だということだ。
夜と言えば、AIは夜の空気を探そうとする。
午後と言えば、午後の光を探そうとする。
私たちが思っている以上に、AIは「情景」を読もうとしている。
だからこそ、名曲を分析する意味がある。
コピーするためではない。
なぜ、その曲を聴くと夜を感じるのか。
なぜ、その曲を聴くと時間がゆっくり流れ始めるのか。
そこを考えることが、自分だけの音楽へつながっていく。
最近、「AIが作曲する時代になった」とよく言われる。
確かに、その通りだと思う。
でも、何を作るかを決めるのは、まだ人間である。
夜を描きたいのか。
午後を描きたいのか。
それとも、朝を描きたいのか。
その答えだけは、AIではなく、作曲する本人の心の中にある。
ビートルズは、そのことを六十年前から教えてくれていた。
私は六十代になって、その授業をようやく受け始めたところである。
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【60代から始めたもう一つの挑戦】
人生再点火の一環として、小説創作にも取り組んでいます。
現在、TALESにて伝奇ミステリー小説を公開中です。
noteとは少し違う世界ですが、こちらも私の大切な創作活動です。
興味をお持ちいただけたら、ぜひご覧ください。
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