そのタロットは、誰の未来を照らしていますか?「占術の森」で迷子になっているあなたへ。
今回は、久々の占い師さん向けの記事です。
静寂な書斎の片隅で
先日、占い師の先生から相談をいただいて、オンライン会議をした時に驚いたんです
机の上には、専門書が山積みになっている。
壁には、「タロット上級」「西洋占星術マスター」「数秘術認定講師」……いくつもの認定証が、勲章のように飾られている。
それなのに。
手帳を開くと、来週の予約は真っ白なまま。
「まだ、何かが足りないのかもしれない」
「もっと珍しい占術、例えばルーンや風水も学べば、きっとお客さんは来てくれるはず」
そんなふうに自分を追い込んで、
また新しい講座の申し込みボタンを押そうとしていませんか?
もし、この光景が少しでも「私みたいだ」と感じられたなら、少しだけ手を止めて、この先を読んでみてください。
これは、真面目で勉強熱心なあなたが、「占術の森」から抜け出し、必要としてくれるお客様と出会うための「地図」のようなお話です。
なぜ、技術を磨いても「占い師として稼げない」のか?
正直なところ、あなたの占いの技術は、
もう十分すぎるほど高いはずです。
にもかかわらず、「占い師 集客できない」「占い師 稼げない」といったキーワードで検索しては、ため息をついている。
その原因は、あなたの実力不足ではありません。
あえて厳しい言い方をするなら、「お客様が何を買いたいのか」の翻訳ボタンを掛け違えているだけなのです。
お客様は「占術のデパート」に行きたいわけではない
想像してみてください。あなたが原因不明の高熱で苦しんでいるとき、病院の看板にこう書いてあったらどう思いますか?
「当院の医師は、内科・外科・皮膚科・眼科・小児科・産婦人科のすべての専門医資格を持っています。使用機材は最新の〇〇式と△△式で……」
すごいお医者さんだとは思うけれど、「……で、今の私のこの熱は、診てもらえるの?」と不安になりませんか?それよりも、シンプルにこう書いてある看板の方が、ドアを叩きたくなるはずです。
「高熱・感染症専門外来。あなたのその辛い熱、すぐに和らげます」
占いも、これと全く同じことが起きています。お客様は、あなたの持っている「資格の数(スペック)」にお金を払いたいのではありません。
「眠れないほど辛いこの不安を、どうにかしてほしい」という、未来への安心感(ベネフィット)にお金を払いたいのです。
「資格ジプシー」を卒業するための視点転換
不安だからと資格を増やし続ける状態を、僕は「資格ジプシー」と呼んでいます。厳しいようですが、新しい占術を学ぶことは、今のあなたにとって「逃げ」になっているかもしれません。
「ビジネス(集客・販売)」という、本当に向き合うべき課題からの逃避です。
脳は「わかりやすいもの」を「すごい」と錯覚する
ここで、少し心理学の話をしましょう。「錯覚資産」という言葉をご存知でしょうか?
これは、「人々が自分に対して抱く、都合のいい思考の錯覚」のこと。例えば、「復縁専門」という看板を掲げている占い師を見ると、人は勝手に「この人は復縁についてものすごく詳しいプロなんだろう」と思い込みます。これを「ハロー効果」と呼びます。
逆に、「タロットも手相も四柱推命もできます」と羅列することは、お客様の脳に「情報を処理する負荷」をかけてしまっています。
脳はエネルギーを使いたくないので、複雑なものは「よくわからないもの」としてスルーしてしまう。これが、あなたが選ばれない本当の理由です。
明日からできる「翻訳」という名の看板作り
では、どうすればいいのか。
新しい占術を学ぶのは、一旦ストップしましょう。代わりに、今ある一番得意な技術を、お客様の言葉に「翻訳」してあげるのです。
プロフィールを「誰のため」に変える
あなたのプロフィールの1行目を、以下のように書き換えてみてください。
Before(技術の羅列):「鑑定歴10年。使用占術:タロット、西洋占星術、九星気学。的中率には自信があります」
After(価値の翻訳):「3年以上続く『不倫の恋』に悩むあなたへ。タロットと星読みで、二人が結ばれる『具体的な時期』を導き出します」
どうでしょうか?
後者の方が、「私のことだ!」とドキッとする人がいるはずです。そして、「不倫相談ならこの先生だ」という専門性という名の「錯覚資産」が生まれ、信頼が一気に高まります。
「対象を絞ると、お客様が減るのでは?」と怖くなるかもしれません。
でも、大丈夫です。「誰でもいいから来てほしい」と言っている人のところには、誰も来ません。「あなたを救いたい」と言ってくれる人のところに、人は集まるのです。
そのタロットは、もう十分に光っている
あなたが今まで積み重ねてきた勉強や努力は、決して無駄ではありません。 ただ、その素晴らしい宝物が、蔵の中にしまわれたままで「看板」が出ていなかっただけ。
「技術の足し算」はもう終わりにして、これからは「価値の翻訳」を始めませんか?
まずは、たった一人。あなたが一番救いたいと思う「あの人」の顔を思い浮かべて、その人に届く言葉でメニューを書き直してみてください。
あなたのそのタロットが、本当に必要としている誰かの足元を、優しく照らす灯りになりますように。応援しています。
関連記事
いいなと思ったら応援しよう!
✨いつも温かいご支援をありがとうございます✨頂いたチップは新たな学びのための投資として活用し、より深い洞察や実践的な知見を読者の皆さんに還元できるよう努めます。個人的な経験と専門的な視点を融合させた記事を通じて、共に成長していけることを心から嬉しく思います✨