【文章作成の基本】高校生にすすめたい!文章作成技術を身につける代表的な本5選【志望理由書・小論文対策】
更新日:2025/04/15
小論文・作文指導者の〆野が普段の添削・採点指導で教えている、文章作成における基本事項を紹介するのが、このシリーズ【文章作成の基本】。
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(〆野の自己紹介はこちらから見られます。)
志望理由書や小論文を書く上で必要な「文章作成技術」が一通り学べる代表的な本5選
こんな大事なことを、今まで記事にしていなかったなんて……。私のアカウントのど真ん中のメインコンテンツとなる内容を記事にしていなかったことを最近気付きました……。
言うまでもないことですが、志望理由書や小論文を書くのに、ベースとなる「作文技術(文章作成技術)」がしっかり身についていなかったら、どうしようもありません。その「文章作成技術」が学べる代表的な本を5冊紹介するブックガイド記事です。どうしたら「わかりやすい文章」が書けるのか、そのポイントやコツ、意識の持ち方などが学べます。どこで何を注意したら、「伝わりやすい文章」になるのかが、これらの本から学ぶことができます。
とは言っても、こうした本は究極「言っていることはほぼ全て同じ」です。私も仕事柄多くの「文章作成技術」に関する本を多く読んできましたが、この種の本はどれも大きく変わりません。「一文は一メッセージで短くまとめる」であるとか、「助詞の正しい使い方」であるとか、ほとんど言っていることは同じです。ついでに言えば、私がこのアカウントで「文章作成の基本」シリーズとして書いている記事になる内容と、ほぼ同じです。
これは何も、この種の本を批判している訳ではありません。文章作成技術に関する基本的な話となると、これは究めてベーシックな、基礎的な内容となるので、内容が同じにならざるを得ないし、むしろ同じにならないとおかしいのです(新奇な話題がもしあるとしたら、それは全く基本ではなく、究めてレアな応用的な話題と言えます)。
ですから、これから、その代表的な本を5冊紹介しますが、どれも究極同じことを言っていますので、基本はどの本でもよいと思います。しかも、長年にわたってベストセラーになっているなどの、このジャンルの代表的な本ですからどれも内容は「折り紙付き」で大変優れています。ですから、基本的な内容においての甲乙の差はないです。しかし、著者によって語り口や表現の仕方、ものの捉え方が変わってきます。ですから、この種の本はどれも同じでどれでもよいですが、「自分にとって、読みやすい、使いやすいものを選ぶ」のが一番です。可能であれば、ちょっと中を見て、「自分になじみやすい一冊」を選ぶのがよいかと思います。
では、この後から本題に入っていきます。
「作文技術といったらまずこれ」の代表的な一冊!『〈新版〉日本語の作文技術』本多勝一(著)
「文章作成技術の基本を知りたいならまずこれ」の代表的な一冊です。長らく読まれていている作文技術の名著です。著者は、新聞記者・ジャーナリスト・作家で元朝日新聞記者の本多勝一氏。本書は、1976年に発刊し、1982年に文庫化され、自身最大のベストセラーとなりました。現在でも版を重ねていて書店に並んでいます。修飾関係の捉え方、句読点の打ち方、漢字とかなのバランス、助詞の使い方、段落のつけ方など、「ザ文章作成の基本」がまとめられた一冊。「目的はただひとつ、読む側にとってわかりやすい文章をかくこと、これだけである」という著者のシンプルにして本質的な「文章哲学」によって書かれた一冊です。なお、ここから派生して多くの「作文技術本」を出しています。
「長年にわたってベストセラー」でおなじみの、論文・レポート作成のための作文技術本!『理科系の作文技術』木下是雄(著)
昔から「論文やレポートを書くならこれを読め」と高校生や大学生がまず薦められる作文技術本がこの一冊。私も大学生になったとき「まずレポートとか書くからこれ読め」と大学講師に薦められて読まされた記憶があります(笑)。著者は物理学者の木下是雄氏。題名に「理科系」とありますが、理系のみならず文系の人が読んでも全く問題はありません。ただし、学術的な論文・レポートや実用文の作成に向けた作文技術本ですので、その点を考慮して読むとよいです。段落構成など基本的な文章作成技術についてもちろん書いていますが、後半は投稿時の手紙の書き方や学会発表の仕方についても記載。そのため、探究学習など行っている高校生に向いているかもしれません。しかし、1981年に出版された古い本なので、かつ学術的な内容もあいまってか、若い人から「読みにくい」と思われることも。その後版を重ねており今も書店に並びますから、名著には違いありませんが。そのため(?)か、漫画化もされているみたいですよ(一応紹介はしておきますが、漫画版は私は読んだことないので、購入に際してご自身で確認してください)。また、一般大学生や社会人に向けて例文や表現を変更した『レポートの組み立て方』(ちくま学芸文庫)も、内容はほぼ同じなので、こちらを読んでもよいでしょう。こちらは小論文対策としてもおすすめできます。
あくまで「簡潔にして明瞭な文章」を追究するための本!『日本語作文術 伝わる文章を書くために』野内良三(著)
あくまで「わかりやすい」・「伝わりやすい」・「説得力のある」文章の書き方に徹した一冊。ご本人がはじめに述べているように「技術的、実用的な入門書」以外の何物でもありません。著者はフランス文学者・修辞学者の野内良三氏。本書は2010年、中公新書から発刊されました。文章における「定型表現」がわかって使いこなせれば「簡潔にして明瞭な文章」が書けるという、「徹底して無駄を廃した文章作成法」を提示しています。考えすぎる余りに(あるいは奇をてらって)文章をこねくり回してしまいかえって伝わりにくい文章になってしまう人などは、この本で矯正できるかもしれませんね。あと、推敲の際のポイントもこの本でわかります。副題「伝わる文章を書くために」とある通り、「伝わりやすさ」に重点を置いた作文技術本です。
上手い文章を書くコツがポイント整理されていて使いやすい一冊!『ゼロから身につく 伝わる文章術見るだけノート』山口拓朗(監修)
作文技術本には、その人の「文章に対するこだわり」や「文章哲学」が通底してあります。しかし、それがややもするとノイズとなってかえって「臭み」を感じてしまい「もっとポイントを明確にしてよ!」と言いたくなることも。その点、こちらの本はその心配は全くありません。受験参考書のように、わかりやすい文章を書くポイントを明確に提示し、それが整理してまとめられています。目次構成も詳細に作られており、「今自分が知りたいことや必要なこと」がすぐに検索できますし、1トピック見開き2ページに集約しており、イラストを用いてわかりやすく解説しています。自身も近年使っていて「とても使いやすい」という印象です。また、2021年に発刊されただけあって、LINEなどのSNSで使えるテクニック・フレーズや、WEB記事などの文章術についてもふれています。現代版にアップデートされた作文技術本です。
小説・エッセイを書く人のための文章作成技術本としては最適!『文章作法事典』中村明(著)
最後はちょっと「変化球」の本の紹介。「わかりやすくて伝わりやすい文章を書こうとすると、どうも無味乾燥な文章になってしまう。たしかにわかりやすさも重要だし論文やレポート、会社の報告書はそれでいいけど、小説やエッセイを書く私としてはもっと面白味のある文章を書きたい。」そんなあなたにおすすめしたい一冊です。著者は、日本語学者の中村明氏。前半は、他の本でも書かれている基本的な作文技術にふれていますが、後半は主に物語構成論となっています。また、例文はほとんど小説からの引用であるため、小論文や志望理由書を作成するための作文技術本としては少し使いづらいかもしれません。しかし、「noteで小説やエッセイを書いています」という人には役立ちそうです。また、日芸小論文対策(日本大学芸術学部で課される小論文は、「小論文」というより「エッセイ」や「小説」に近い)には使えるかもしれませんね。
(kindle版)
(文庫版)
まとめ ~自分の目的や用途、「読みやすさ」に合った一冊を選んでみよう~
作文技術の本は他にもたくさん出版されていますが、代表的なものと私が考えるものを5冊挙げてみました。あなたの文章力向上に役立てば幸いです。
言っていることはどの本も基本同じなんですが、著者によって個性があるんですよね。それが自分に合うかどうかは大切です。「何かこの人の解説はとっつきづらいな」と感じるならば、その作文技術本は自身に合っていないかもしれません。
また、「何に活かすために読むのか」によっても違いますよね。「論文を書くため」と「小説を書くため」でしたら、基本はたしかに同じ「日本語の文章の書き方」なので同じではありますが、最終的に何を書くかによって使う技術も変わってきますからね。
そうしたことを考えて、自分に合った作文技術本を選んでみて、志望理由書や小論文作成に活かしてみてください。
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