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【創作メモ】 『夜の犬』あとがき

主従関係、というものにとても興味があります。

BLでは、これがサブジャンルというか、フェティシズムの一端になっているところがあって、「主従関係」一つでアンソロジーが編めてしまうほど、人気のある分野です。

何故こんなにも魅力を覚えるのかということを分析すると…これが男性ならではの「関係性」の象徴だからではないか、と思います。

女性同士の強固な主従関係って、あまり想像しにくい。職場の先輩後輩とか、部活の上下関係とか、肩書としての関係性はあるかもしれませんが、それが精神的な部分にまでは結びついてこないイメージ(もちろん、例外や異論はあるかと思います)。

ですが、これを男性に置き換えると、あら不思議。一気に、ドロドロ、ネットリして、BL感が強くなります。どうしてだろう。男性が男性を慕う感情と、恋愛感情は、どこか似ている感じがする。

さて、今回の「noteでBL」は、特別難題でした。

この企画は、主催者のなみさんによって提示されるお題に沿って、BL小説を書こうというものです。

第21回のテーマは、『激重感情仄暗不穏』+『かし子嬢の理想のBL』。
そう、本企画の常連作家さんである、かし子さんのリクエストを満たした小説が、今回の納品物です。

リクエストの詳細は割愛しますが、最低限以下の三つを心がけること。
「可哀想な過去話NG!治安のいい不穏を!」
「ベタ惚れ攻め×誘い受け」
「2人だけが幸せな倒錯した世界」

正直、お題を見たときは、こんなにも苦戦するとは思いませんでした。まさか、人様のフェティシズムを満たすのが、これほど大変だとは…笑

まず、「治安のいい不穏」という設定に、絶妙な難しさを感じ、それから、「ベタ惚れ攻め×誘い受け」という関係性縛りに悶絶し、さらに「2人だけが幸せな倒錯した世界」の構築に知恵熱が出る。

七転八倒して、ようやく最後の最後に出てきたのが、今回の「夜の犬」という小説です。

いや、皆まで言わずとも私は分かっている。「治安のいい不穏」は、なんとなくクリアできているような気がするが、残り二つについては、読む方の感じ方によって人それぞれであろうことを…。

しかし、大好きな「主従関係」ネタを手の平でゆっくり転がしながら何とか書き上げたこの小説を、少なくとも私はそこそこ気に入っています。

かし子さん、どうかこれでお見逃しを!

蛇足ですが、BLにおける主従関係の肝は、時と場合によって、主と従が容易く入れ替わってしまうこと、だと私は考えています。作中に出てくる久世と時枝の、どちらが主で、どちらが従なのか、読んでくださった方に考えて頂けたら、作者としてはとても嬉しい。人によっては、受けと攻めの捉え方も、もしかしたら変わるかもしれません。

最後になりますが、本編とあわせてあとがきまで読んでくださった方、どうもありがとうございます。

また、主催者のなみさん、お題を提示してくださったかし子さんにも、改めてお礼を申し上げます!


企画の趣旨についてなみさんが書かれた記事はこちらになります↓

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