中学入学前に見えた、進学塾の教材構成――基礎重視に見えて、実は「先取り型」だった――
中学入学前の塾選びでは、先生との相性や通いやすさに目が向きがちです。
もちろん、それはとても大切です。
ただ、実際に娘が塾から教材を持ち帰ってきたとき、私は「使っている教材を見ると、その塾の考え方が少し見えるのではないか」と感じました。
この記事は、当時新中学1年生になる直前だった娘が、塾から持ち帰ってきた教材をもとに、父親目線で考えたことをまとめたものです。
先生に直接確認した内容ではありません。
あくまで、家庭で教材を見ながら「この塾はどんな方針なのだろう」と考えた個人的な記録です。
教材や授業の進め方は年度によって変わる可能性があります。
実際に塾を検討される場合は、必ず各ご家庭で直接確認していただければと思います。
娘が通い始めた塾の教材
娘は当時、小学校6年生でした。
4月から公立中学校へ進学する予定で、中学生活が始まる前に、地元の少人数制の進学塾へ通い始めました。
持ち帰ってきた教材を見てみると、全体としては学校の教科書に沿いながら、基礎の理解から定期テスト対策まで段階的に進める構成になっているように見えました。
確認できた教材は、主に次のようなものでした。
英語
・中学必修テキスト 1 英語
数学
・Winning 数学1
・Winning Plus 数学1
理科
・中学必修テキスト 1 理科
・みるみるわかる 新中学理科1
・定期テスト対策ワーク 理科 中1
国語
・中学必修テキスト 1 国語
社会
・NEW BASIC 地理Ⅰ
・NEW BASIC 歴史Ⅰ
・定期テスト対策ワーク 地理Ⅰ
・定期テスト対策ワーク 歴史Ⅰ
一覧だけを見ると、全体としてかなり堅実な印象です。
教科書に沿った基礎教材を中心にしながら、数学には発展用の教材があり、理科と社会には定期テスト対策用のワークもあります。
「学校の内容を固めること」と「テストで点を取ること」の両方を意識した組み合わせだと感じました。
教材構成から見える塾の方針
教材を役割ごとに見ると、次のように整理できます。
・学校の教科書に合わせて基礎を固める教材
・標準問題を繰り返して定着させる教材
・数学の発展演習に対応する教材
・理科の理解を補助する教材
・定期テスト直前に仕上げるための教材
ここから見えてくるのは、
「学校準拠で定期テストを確実に取りにいきながら、数学は上位校まで見据えて少し厚めにしている」
という方針です。
いきなり難関高校受験向けのハードな教材で押すのではなく、まずは学校内容をしっかり固める。
そのうえで、必要な科目には厚みを持たせる。
中学入学前の段階としては、かなり現実的な構成だと思いました。
基礎重視に見えるが、進度は少し速い
教材だけを見ると、全体的には基礎重視で堅実です。
ただし、基礎重視だからといって、ゆっくり進む塾というわけではありません。
娘の塾では、中学校に入学する前から中学内容の学習が始まっていました。
つまり、学校の授業よりも少し先に進む形です。
この点を見ると、単なる学校準拠の補習塾というより、
「中学校入学前に先取り学習を行い、4月以降の学校授業を復習に近い形で受けられるようにする塾」
と考えた方が実態に近いのかもしれません。
教材は堅実。
でも、授業運営は少し先取り型。
この組み合わせが、この塾の特徴なのだと思います。
先取り学習のメリット
中学入学前に少しでも内容に触れておくことには、大きなメリットがあります。
4月から学校で授業が始まったときに、まったく初めて聞く内容ではなくなります。
一度塾で学んでいる内容であれば、学校の授業は「初めて習う場」ではなく、「確認する場」に近くなります。
これは、子どもにとってかなり大きいと思います。
特に中学最初の定期テストは、子どもにとっても親にとっても大きな節目です。
ここで良いスタートを切ることができれば、
「中学の勉強も、ちゃんとやればできる」
という自信につながります。
その意味では、入学前から少し先取りしておくことは、最初の定期テストに向けた安心材料になると感じました。
ただし、先取り型には注意も必要
一方で、先取り型には注意点もあります。
進度が速い塾では、少しつまずいただけでも、理解が追いつかなくなる可能性があります。
学校であれば同じ単元を時間をかけて扱うこともありますが、塾ではどんどん先に進むことがあります。
一度分からないところが出たときに、そのままにしてしまうと、次の単元でも苦しくなるかもしれません。
また、3月の段階では、子どもはまだ小学生です。
生活リズムも、気持ちも、まだ中学生になり切っていません。
そこに、新しい学習内容、塾の宿題、通塾の緊張感、夜遅くなる生活が重なると、学力面だけでなく、精神的な負担も出てくる可能性があります。
だからこそ、教材の難しさだけで判断しないことが大切です。
本人がその進度や雰囲気の中で、無理なく続けられるか。
そこを見ていく必要があると思いました。
娘との相性で考えたこと
娘は、どちらかというと静かにコツコツ取り組むタイプです。
自分からどんどん質問するタイプではありません。
でも、やるべきことがはっきりしていれば、落ち着いて取り組むことができます。
その意味では、この教材構成は娘に合う可能性があると感じました。
特に、教科書準拠の教材を中心に、学校内容を確実に積み上げていく形は、娘の性格には合っているように思います。
一方で、進度が速いことは少し気になります。
理解できているうちは問題ありません。
でも、どこかでつまずいたときに、自分から質問できるか。
分からないところを放置しないで済むか。
そこは、親として見ていく必要がありそうです。
現時点での見立て
現時点では、教材面だけを見ると、とても堅実な塾だと感じています。
学校の学習内容や定期テスト対策には合っていると思います。
一方で、中学入学前から始まること、進度が少し速いことは、本人に合うかどうかを慎重に見ていく必要があります。
最初から長期継続を前提にするのではなく、実際に通い始めてからの様子を見ながら判断していく。
それくらいの距離感が、わが家にはちょうど良いのかもしれません。
塾は、入れたら終わりではありません。
教材が良くても、授業が良くても、本人が無理をしていたら続きません。
逆に、教材が基礎的でも、本人が前向きに取り組めていれば、それは大きな力になります。
中学入学前のこの時期は、成績だけでなく、生活リズムや本人の気持ちも含めて見ていくことが大切だと感じています。
娘が新しい学習環境の中で、少しずつ自分の勉強の形を作っていければと思います。
