彼女が信じたのは、人の優しさだった。
はじめに
ぶっちゃけ、自分のためにBGMというものを
YouTubeで出すようになったのは、4月からです。
今現在の登録者は51人で
まだまだです。
最初から「誰かに何かを届けたい」
という明確な目的があったわけではありません。
ただ、自分の作ったBGMをYouTubeに出してみたかった。
それだけでした。
最初は、一枚の画像に一曲。
それで作っていました。
でも、続けているうちに、一枚だけでは何となく物足りなくなってきた。
そこで、今度は3枚の画像を使って、物語風にしてみました。
でも、そこでまた思ったんです。
「俺はいったい、何を届けているんだろう?」
自分でも、よく分からない。
だったら、3枚の画像にキャッチフレーズを入れてみよう。
そうしたら、少しは伝わるんじゃないか。
そんな試行錯誤を繰り返していくうちに、
「本当の物語にしてみよう」
と思うようになりました。
それが、今のストーリー作品の始まりです。
違うなあと感じた時に始まる
正直、最初から今の形が見えていたわけではありません。
一枚でやってみる。
違うと思ったら変える。
3枚にしてみる。
それでも違う。
言葉を入れてみる。
そして、物語にしてみる。
そんなことを繰り返してきました。
でも、不思議なもので、そうやって試行錯誤していると、
少しずつ自分の中にあるものが出てくるんです。
「自分はこう感じる」
「自分はこう思う」
「こういうことを伝えたい」
最初は何も考えていなかったのに、作っていくことで、
自分自身の考えが見えてくる。
だから最近、
人間なんて、自分が感じた心の違和感から
本当のものができるのかもしれない。
そんなことを思っています。
そして今回、その「自分が感じていること」が一番出てきた作品が、
『黒翼の聖女』
でした。
作品紹介
『黒翼の聖女』は、希望・孤独・絶望・覚悟・救済を描いた、Emotional Dark Fantasy作品です。
世界を救うために選ばれた、一人の少女。
彼女には、人々を救う力がありました。
けれど、その力には代償があった。
祈っても届かない。
信じても裏切られる。
救おうとしても、世界から拒絶される。
それでも彼女は、人を見捨てなかった。
これは、
すべてを失った少女が、それでも人を信じることを選んだ物語です。
あらすじ
世界を救う存在として選ばれた少女は、希望の象徴として人々に受け入れられていた。
しかし、ある日を境に彼女の運命は大きく変わる。
背中に現れた、黒い翼。
それは人々にとって「希望」ではなく、恐怖の象徴となった。
少女は追われ、居場所を失い、祈りさえ届かなくなる。
やがて、彼女はすべてを失う。
それでも――
彼女は歩くことをやめなかった。
誰かに選ばれたからではない。
誰かに命じられたからでもない。
自分自身が、人を救いたいと思ったから。
そして最後に彼女が信じたのは、
人の優しさ。
人の未来。
その想いは最後の祈りとなり、世界へと広がっていく。
この物語で描きたかったこと
『黒翼の聖女』で描きたかったのは、
「強い力を持った英雄」ではありません。
むしろ、
傷ついても、誰かを信じること。
絶望しても、未来を諦めないこと。
そして、
自分の意思で、誰かを救うこと。
です。
人は、何度でも傷つく。
信じたものに裏切られることもある。
それでも、誰かの優しさに救われる瞬間があります。
彼女が最後まで守ろうとしたのは、
自分のための未来ではありません。
この世界に生きる人々の未来でした。
この物語を通して感じてほしいこと
希望
絶望の中でも、
小さな光を見つけること。
孤独
誰にも理解されない痛み。
それでも、歩き続けること。
覚悟
誰かに決められた運命ではなく、
自分自身で未来を選ぶこと。
優しさ
世界を変えるのは、
必ずしも大きな力ではない。
誰かに向けた、
小さな優しさなのかもしれない。
未来
過去を変えることはできない。
だからこそ、
これから何を残すのか。
ここからは、少しだけ自分の話
この作品を作り終えてから、ふと思ったことがあります。
僕は51歳です。
独身で、結婚したこともありません。
その理由を、全部自分で説明できるわけではありません。
ただ、自分の中では、「信用」と「信頼」というものが、父親との関係を含めた自分の過去と、どこかでつながっているような気がしています。
だからなのかもしれません。
僕は、
人を信じることが怖いです。
傷つくのが怖い。
これ以上、傷つきたくない。
だから、無難な方を選ぶ。
誰かを信じるより、距離を取った方が安全。
踏み込まない方が傷つかない。
頭では、
「人を信じてもいい」
と分かっていても、体が先に反応してしまう。
避ける。
距離を取る。
自分を守る。
そういうことを、無意識にやってしまう。
そして、最近思うんです。
この思い込みがある限り、俺は変わらないんじゃないか。
だから、この物語が少し自分に重なった
『黒翼の聖女』は、僕自身の人生をそのまま描いた物語ではありません。
でも、作っている途中から、少しずつ自分自身と重なる部分が出てきました。
彼女は、傷ついても人を信じようとする。
僕は、傷つきたくないから人を信じることを避けてしまう。
正反対です。
だからこそ、彼女を見ていて、
「自分だったら、どうするんだろう?」
と考えるようになりました。
傷つくかもしれない。
裏切られるかもしれない。
それでも、誰かを信じるのか。
それとも、今まで通り無難な方を選ぶのか。
まだ、僕には答えがありません。
ただ、一つ思ったことがあります。
「人を信じることが怖い」と気づけたこと自体が、
もしかしたら最初の一歩なのかもしれない。
そう思うようになりました。
そして、最後に残ったもの
彼女が最後に選んだのは、
力ではなかった。
名誉でもなかった。
奇跡でもなかった。
彼女が信じたのは、
人の優しさだった。
そして、
人の未来だった。
黒い翼は空へ還る。
けれど、彼女が残した光は、
誰かの心の中で生き続ける。
もしかすると、この物語を作ったことで、僕自身も少しだけ考え方が変わったのかもしれません。
まだ、人を信じることは怖いです。
すぐに変われるとも思っていません。
でも、
「怖いから何もしない」
ではなく、
「怖いけど、一歩だけやってみる」
ことはできるかもしれない。
この作品を作りながら、そんなことを考えました。
🎧 音楽と映像で描く物語
『黒翼の聖女』は、物語だけではなく、
Emotional Dark Fantasyを軸にした音楽と映像で世界観を描いています。
静かなピアノ。
感情を高める旋律。
そして、物語の終盤で広がる壮大なオーケストラ。
音楽と映像、そして物語。
そのすべてを合わせて、
一人の少女の旅を表現しました。
BGMを作っていたところから始まり、
一枚の画像になり、
三枚になり、
言葉が加わり、
そして今、15話の物語になりました。
これからも、試行錯誤しながら作っていきます。
最後に
もしあなたが、
「それでも人を信じたい」
と思ったことがあるなら。
もし、
「過去に傷ついても、未来を諦めたくない」
と思ったことがあるなら。
この物語のどこかに、
彼女の想いを感じてもらえるかもしれません。
そして、もし僕と同じように、
人を信じることが怖い。
そんな気持ちを持っている人がいるなら、
無理に変わらなくてもいいと思っています。
ただ、
「自分は今、人を信じることが怖いんだ」
と気づくこと。
そこから何かが変わるのかもしれません。
僕自身も、まだその途中です。
『黒翼の聖女』
彼女が最後に残したのは、
一つの光だった。
The Light You Left Behind.
そして、この作品を作った僕自身も、
その光が自分の中に少し残ってくれたらいいなと思っています。
