世界観と省略のバランスについて少し考えた
「ファンタジー小説で『冒険者ギルド』を安易に置くと、世界観が薄くなるのではないか」という趣旨のポストが目に留まった。
私も小説のようなものを書くので、その端くれとして少し考えてみる。
私は、こうしたファンタジーや架空設定では既存の枠組みを借りた方が、読む側の負担が少なく、書き手にとっても伝えやすいことがあると思っている。
もちろん形態や形式をきちんと練ったり、独自設定を付けたり、現実の枠組みを踏まえて説明したりすることも大事なのだろう。
ただ一方で、すでに共有されている型を使って認識を揃えること自体も表現のひとつなのではないか? そう思う。
正確さや整合性は大切だが、そこに寄りすぎると説明の量が増え、読者の認識や想像に負担をかけることもある。
これは「正確さを捨てるかどうか」ではなく、作品が求める密度をどこに置くか? という話なのかもしれない。
だから結局は、何を優先する作品なのかで選び方が変わるのだと思う。
多くの読者に伝わりやすい形を目指すのか? それとも自分が表現したい構造を優先するのか?
私にはその違いを「正しい、間違っている」だけで決めるより「何を優先しているか?」の違いとして見る方がしっくりくる。
なんにせよ、何を優先する作品なのかによって合う構造は変わるのかもしれない。私はそう改めて感じた。
