16:ミクロとマクロの視点
こんにちは。
社長と僧侶の2つの顔を持つうえぽんこと上田嵩覚です。
今日はミクロとマクロの視点について書かせていただきます。
ミクロというのは個人や小さな単位に注目する視点
(例:1人の行動、1つの家庭、1つの出来事)のことで
マクロというのは全体や大きな構造を見る視点
(例:社会全体の流れ、国全体の制度、世界の動き)のことです。
これをよく混同して認識したり
これらを混ぜて話すことで
相手に納得感を出したりしているプレゼンなどが
世の中多いな~と思って常々気になっていました。
この2つの視点をしっかりと分けて認識できれば
物事の本質が少し見えるようになるかなと思います。
ミクロとマクロを混同させることが多いのは
事業のプレゼンや説明会、健康に関することやニュースなどです。
事業の説明会などで
その事業の会社や製品を説明する時に
事業規模や資本金、業界の流れやその会社のシェア、
業界自体の伸び率などがグラフや表、数字などの資料が出されます。
この業界がいかに伸びているか
この会社がどれくらい大きくなってきているかなど
聞いている人を納得、安心してもらうためのスライドです。
確かに業界は伸びているのかもしれません。
その会社も数字は大きくなっているのかもしれません。
ただ、そもそも
その事業説明会に参加しているのは
「自分自身がその事業を取り組むかどうか?」
という判断を下すために参加しているはずですね。
ということは
「その業界や会社が伸びていること」と
「自分がその事業に参入して成果を出せること」は
全く違う見方になるはずです。
ここがまず1点
ミクロとマクロの視点の違いです。
この場合ミクロというのは自分自身の個人のことで
マクロは会社や業界といったことを指します。
これまでもIT業界が好調な時期
ITバブルの時代もありましたが
その時も業界全体は伸びていましたが
伸びている業界でも売上を下げている会社と伸ばしている会社の
2つがあったはずです。
全体としてみれば伸びていますが
個別で見れば全社が伸びているというわけではなかったはずです。
さらに言うなら
時代的にこの分野がうまくいく
今後はこの分野が成長するなどというのも
マクロの視点でミクロ(個人)とはほとんど関係がありません。
それであれば
決して成長産業ではない「お蕎麦屋さん」を例にとっても
伸びているお蕎麦屋さんと伸びていないお蕎麦屋さんがあるはずです。
自分が事業に参入してうまくいくかどうかは
全体(マクロ)とは何の関係もないというのが本質です。
もう1つよくあるプレゼンで
業界規模が大きく伸びている
だから今が参入チャンスだという話も出てきます。
これも同じ理由で業界規模が100億円から3兆円に伸びると
どこかのリサーチ団体が出したグラフなどを用いて言われます。
この伸びている市場規模のシェアを0.01%でも取れば
300億円の売り上げが!みたいな話なんですが
それだけの市場規模を意識するのは
ある程度大きな会社だけです。
個人で事業を立ち上げる際は
例え100億円の市場規模でも
その0.1%の1000万円の売り上げが取れれば十分に
事業としてやっていける金額です。
大きな会社の視点と個人の視点は全く違います。
この視点が抜けている人を多く見かけます。
特にMLMなどの業界の事業説明会に行って
会社の将来性などに期待して事業をスタートしてしまう人
要注意です。
会社の将来性というのは就活でも気にされる方がいるようですが
ちなみに就職活動などでも同じことが言えます。
会社が成長しているかしていないかというのは
個人のキャリアプランにおいては
あまり意味のないことです。
確かに見方としては
将来性のある会社を選ぶ考え方を持っている
というアピールできるのかもしれません。
ただ、実際伸びている会社であっても
そこで何をしてどんなキャリアを積んできたか
どんな能力を身につけてきたかの方がよほど大事です。
それに会社選びに関しても
会社の業績が伸びているからと言って
良い会社とは限らないし
その企業が自分で伸びているという資料を作っているだけかもしれません。
伸びているように見せることというのは
そんなに難しくはないのです。
これは、事業説明会などのプレゼンや
投資商品の説明などでも同じことです。
仮想通貨系のビジネスでも
ビットコインが伸びているから投資のチャンスなどという話も
非常に多いですが
これはその価格が伸びている原因などが明確に分かって
初めて価値のある話です。
今、伸びているからと言って
今後もずっと伸び続けるかは誰にもわかりません。
本でも
「なぜ投資のプロはサルに負けるのか」というものもありますし
実際に超優秀な投資家たちを集めて立ち上がった投資会社が
数年で廃業したという事実もあります。
話を戻して
就活であれば会社の業績よりも
働いている人間を見る方がよほど役に立ちます。
まあ、人を見るのも
人を見る目がなければ間違いやすいのですが…
業績を見るよりはよほどましだと思います。
事業の話と同じ視点で言うのであれば
会社の業績が伸びていることと自分の年収が上がることも
また同じではありません。
会社の決算書を自分で読めるのであれば
どのくらい会社にお金が余っているのか
何にお金を使っているのかなどわかりますが
そこまで読める人は稀でしょう。
いろいろお伝えしてきましたが
とにかく、全体と個別具体の事象を
同じように考えてはいけないということです。
全体で起こりうる出来事は
自分個人という視点で見るとそんなに係わりがないのです。
仕事や事業の話をしてきましたが
ニュースやテレビなどで出てくる話題も同じことです。
統計上の出来事は試行回数を多くすればするほど
その結果に近づきますが
自分の人生や選択というのは
何度も選べるようなものではありません。
「ということは多くの人がこうなっています。」
という広告文句なども同じです。
60%の人がその結果になっているという統計があったとして
自分がその60%に入っているのかは
実際にやってみないとわかりません。
それに40%の人はそのような結果になっていない
という事実も同時にわかります。
番組などでは
伝えたい情報の方向にコメントをしていくという性質があるので
編集の仕方でかなり情報に偏りが生まれてきます。
最近ではテレビだけではなく
個人で情報を発信できる媒体がたくさんあるので
統計などを使って話をする人には
お気をつけください。
とはいえ、統計が全て役に立たないということではないです。
統計は統計として使う分には
価値のあるものだと思います。
統計の結果も基本的にはマクロの視点です。
1つ統計を見る時の注意点は
どのくらいの人数を相手にその統計を取ったかということを
よく見ておく必要があります。
10人にアンケートしての結果と
1000人にアンケートしての結果では
その結果の信憑性が違います。
これはミクロの結果をマクロの結果として考えてしまう
という逆のケースです。
例えばよく周りの人がこんな人ばっかりだから
世の中ではこんな人が多いんだろう
などと考えてしまうのも同じことです。
これを半径3メートルの思考などと言ったりします。
自分の半径3メートルで起こった出来事を
世の中全体のように考えてしまうことです。
スーパーで卵や牛乳の値段が上がっているから
今は物価が上がってる!と思うことなどもそうです。
物価が上がっている上がっていないというのは
消費者物価指数という指標を見たり
※CPIと言います
さらに品目数を絞ったコアCPI、コアコアCPIなどもあります。
それに物価が上がっている事実と
それが家計にどんな影響を与えるかはまた違う話です。
まさに経済学の分野です。
※経済学ではこれはミクロ経済学というのですが…。
経済学の時点でボクの見方で言うなら全てマクロの視点にはなります。
ミクロ(個別や身近)の出来事をマクロ(全体や多数)に使っても
マクロ(全体や多数)の出来事をミクロ(個別や身近)に使っても
正しい判断はしづらいということになります。
結論、だからなんだという話なのですが
こういった視点が出来上がると
いろんな人のプレゼンや広告や説明が
これまでとは違った見方ができるようになるのと
質問すべき事柄がたくさん見えてきます。
質問して答えられないような担当者やプレゼンターであれば
全く信用できない、勉強不足ということになりますし
その物事への信頼もなくなるでしょう。
まあ、世の中そんなうまい話はないですし
うまい話はいきなり突然の知人から入ってきたりもしません。
自分に力を付けていくことだけが
この現世で自由に生きれるようになる
唯一の道だとボクは思っています。
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