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『「原因」と「結果」の法則』 読書共有【第28弾】 

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はじめに

今回はジェームズ・アレン『「原因」と「結果」の法則』(坂本貢一訳、サンマーク出版、2003年)からの共有です。

本書は自己啓発書の古典であり、後のナポレオン・ヒル、アール・ナイチンゲール、デール・カーネギー、オグ・マンディーノといった現代の成功哲学の巨匠たちが最も影響を受けたバイブルとも言われ、聖書に次いで一世紀以上ものあいだ多くの人々に読まれ続けているベストセラーです。

原題は“AS A MAN THINKETH ”(1902年)で、 「人は心の中で考えたとおりの人間になる」という名言をシンプルに表現したものです。(※“THINKETH”は“THINK”の古い表現)。

原書が出版された時期には、現代に見られる「引き寄せの法則」の潮流が形成されていたとも指摘されており、当時はこのような発想が生まれて来る地盤がその時代背景にあったのかも知れません。

今回の読書共有では、アレンの基本思想を簡単に紹介した上で、私なりの観点からアレン思想の魅力を提示したいと思います。


アレンの基本思想

◇思考が人生を創る
人は自分が考えている通りの存在になり、その思考が人格・環境・運命を形成する。思考が「原因」となって人生の「結果」が決定されるのであり、良い思考は良い結果を、悪い思考は悪い結果を引き寄せる。

◇偶然は存在しない
人生で起こる全ての出来事は思考という「原因」によって生じた「結果」に他ならず、そこに偶然は存在しない。

◇環境は心の鏡
自分の置かれている状況や環境は、自らの内面の状態を反映したものである。外的な状況や環境を変えたいのなら、まずは自らの内面を整える必要がある。幸福も不幸も外部要因ではなく、自分自身の思考が「原因」である。

◇人生の目標が重要
明確な目標、ビジョン、夢、理想を持つことで人生の方向性が定まり、困難にも屈せずそれに立ち向かえる強さが生まれてくる。人生の目標が「原因」として作用し、人生の「結果」を生じさせる。

⇒上記のように、自らの思考が「原因」となって人生の諸々の「結果」が決定されるという考え方がアレン思想を貫徹しています。翻訳タイトルが『「原因」と「結果」の法則』と銘打たれているのも、このような理由からと考えることができるでしょう。


思考と行動によって人生を主体的に生きる

私が過去に読んだアール・ナイチンゲール『人間は自分が考えているような人間になる』や、ナポレオン・ヒル『思考は現実化する』も、その源流は確かにアレンの思想に見出されると言え、アレンの影響力の強さを思い知らされます。

アレンによれば、「人間は思いの主人であり、人格の制作者であり、環境と運命の設計者である」と言われ、思考(思い)そのものが人間にとって決定的に大切な要素であると考えられています。哲学者パスカルも、「人間は考える葦である」という有名な言葉を残していますが、思考こそが人間特有の営みであり、他の生物から根本的に区別されるものだと言えます。

上記の考え方からすれば、今ある環境や境遇、運命も、すべて自らの思考が引き寄せた結果だということになります。繰り返しになりますが、日本語訳のタイトルが『「原因」と「結果」の法則』とされているのも、「思考」が原因となって今の「結果」が生まれているということを端的に表しています。

私が思うに、アレンの思想的背景にはキリスト教、特に新約聖書のヨハネ書と仏教の思想があるように思え、アレン自身も度々それらの思想に触れながら自らの主張を展開しています。また以下の洋書版の解説でも、キリスト教と東洋の諸宗教の影響が指摘されており、アレン自身が世界的な思想との対話によって自らの思想を練り上げていった様子がうかがえます。

こうした背景から、アレンの思想が西洋にも東洋にも響くものである理由が分かるように思います。特定の宗教に依拠することなく、人間である限りは誰もが自らの思考によって、そして行動を通して人生の結果を作り出していけるという考え方は、人生に対する極めて主体的かつ自責的なメッセージであると言えるでしょう。

哲学のように難しすぎることもなく、宗教のように信仰を前提とすることもなく、アレンの思想は極めてシンプルです。これまで様々な哲学や宗教思想に触れてきた私からしても、アレンの洗練されたシンプルな思想は非常に魅力的で、その削ぎ落とされたシンプルさには美しささえ感じられます。

一方で、アレンの思想は単なる「ポジティブ思考」と誤解されることもあるでしょうが、アレン自身はもっと深い次元で人間を「思いの主人」「人格の制作者」「環境と運命の設計者」として捉えており、ポジティブな思考にとどまらない創造的な思考の在り方を提示しています。

他人軸や他責で自分の大切な人生を決定してしまうようなことはせず、あくまで主体的で自責的、かつ創造的な思考と行動で人生を切り開いていくすべが、アレンの思想によって示されていると言えます。


引き寄せの法則

アレン自身は「引き寄せの法則」という表現こそ使ってはいませんが、それと同じような内容を次のように述べています。

「心は、それ自身が密かに抱いているものを引き寄せます。それは、それ自身がほんとうに愛しているもの、あるいは恐れているものを引き寄せるのです。心は、清らかな熱望の高みにいたりもすれば、けがれた欲望の底にまで落ちもします。そして環境は、心がそれ自身と同種のものを受け入れるための媒体です」

ここにも、自らの思考が「原因」となって人生の諸々の「結果」が決定されるという考え方、つまり「原因と結果の法則」が見出されます。これを場合によっては「引き寄せの法則」と言い換えても大きな間違いはないと思われます。

ここで特に私が大切だと思うのは、明確な人生の目標を持つことが「原因」として作用し、人生の諸々の「結果」を引き寄せるという観点です。

私自身、幸いなことに入社以来の夢を現時点で全て叶えることができています。この場で詳細を挙げることはできませんが、入社当時は極めて困難、いや不可能とさえ思え、今振り返ってみてもよく実現できたなと不思議に思える目標ばかりです。当時、誰一人として今の結果を予想してはいなかったでしょう。

今の私の状況(結果)から過去(原因)を振り返って見ると、やはりアレンの考え方に強く共感せざるを得ず、改めて日々の思考と実践の大切さに気づかされます。「引き寄せの法則」に対する確信が強くなればなるほど、今の思考と実践に確信が湧いてき、そしてほぼ思った通り、場合によってはそれ以上の現実を引き寄せることができるように思えてきます。

もし「引き寄せの法則」が機能していないと感じたならば、自分自身を再び見つめ直す機会として捉えることができます。「法則が間違っている」「世間が悪いんだ」という他責ではなく、「自分自身が間違っているのでは?」と問い直す自責に立ち返るチャンスです。時には長期間の忍耐も必要なことでしょうが、それさえも受けて立つ強さがここで試されます。

もちろん、自分自身にとって必要なものを引き寄せることも大切ですが、同時にお客様の健康、自己実現、幸福にとって必要なものをも引き寄せることも、パーソナルトレーナーとして大切だと私は考えています。つまり、お客様の成功にとって必要なものを引き寄せる人物としても信頼されること。これが近年、私が意識していることです。

アレンの思想に照らすと、今の思考(原因)と実践が将来さらに何(結果)を生み出すことになるのか、とても楽しみな日々です。現在の思考と実践を大切にするということは、「今、この瞬間」を大切にして生きるということに他ならないと言える点、アレンの思想はこれまでの読書共有の観点とも触れ合う貴重なテーマを提示していると言えるでしょう。

アレンの思想は科学的には証明できない類のものかも知れませんが、生き方の指針としては充分に力強いものであると感じます。


おわりに

今回も最後までお読みいただきまして誠にありがとうございます。
日々少しずつ閲覧数やリアクション数、フォロワー数も増えてきて嬉しい限りです。今後も最低週1回の更新を目指して頑張ってまいります。

あえて本の要約といったことはメインとせず、私なりの観点から面白いと思った箇所の共有という限定的な内容にしております。それが少しでも皆様の記憶に残り、日々の読書体験の深まりや具体的な行動・実践に繋がるのであれば幸いでございます。 

それでは今後とも宜しくお願い申し上げます。

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