『伝説の創業者が明かす リッツ・カールトン 最高の組織をゼロからつくる方法』 読書共有【第106弾】
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はじめに
今回はホルスト・シュルツ、ディーン・メリル『伝説の創業者が明かす リッツ・カールトン 最高の組織をゼロからつくる方法』(御立英史訳、ダイヤモンド社、2019年)からの共有です。
本書はタイトルの通りリッツ・カールトン創業者による極めて有益な仕事論となっています。
「この本は、あなた自身の仕事に当てはめて、あなたが直面している課題にどう活かせるかを考えながら読み進めていただきたい」と著者が語っているように、本書には私たちの業界含めたあらゆる仕事、さらに人生そのものにも活かせる内容が満載です。
その中でも今回は、「お客様の身になって考えることを追究する」と題された興味深い章の一部を共有してまいります。
お客様が望んでいる3つのこと
著者によれば、私たちは「お客様が望んでいる3つのこと」をまず心得ておく必要があります。
①欠陥のない製品やサービス
②待たされないタイムリーな対応
③親切で思いやりのある対応
各人の持ち場で上記の3つが徹底されているかどうか問い直してみるのも有益かと思います。
例えば私のようなパーソナルトレーナーの場合、セッション、カウンセリング、メール対応、コミュニケーション、自社製品などにおいて欠陥のないサービス提供ができているか(①)、またメール、メッセージ、対面問わずタイムリーな対応ができているか(②)、さらにお客様に寄り添った親切な対応が各場面でできているか(③)、などです。
これらは考えてみると当然と言えるものばかりかもしれませんが、言うは易し行うは難しです。私も日頃の業務にあたって上記の3点を意識し、1日の振り返りや反省をする際にもこれらの視点を大切にしています。
誰でも、特に忙しくなると無意識のうちに緩みやすい傾向にある要素かと思われますので、私の場合は前日からの事前準備や当日の再確認などを通してできる限りクオリティを保てるように心がけています。事前準備を徹底することで、当日に急なアクシデントが起きても、また急な仕事を振られても対応できるようになったように思います。
本書では「お客様が望んでいる3つのこと」としてお客様が対象の議論となっていますが、これは共に働くスタッフに対しても適用できる心構えかと考えられます。例えば「②待たされないタイムリーな対応」や「③親切で思いやりのある対応」はスタッフ同士でも重要な要素となり得ます。
スタッフ間でこのような心構えが醸成されていれば職場の雰囲気が良くなることはもちろん、結果的にチームとして素晴らしい仕事ができ、最終的にはお客様のためにもなると言えるでしょう。
また、私がプライベートで外出をする際に色々なお店の対応を見ることで、「お客様が望んでいる3つのこと」が各店どのように意識され実践されているかを学ぶ機会にもしています。
京都のように観光客も多く繁盛しているお店の対応を見るのもとても勉強になりますし、反面教師としたい対応や、また是非とも真似てみたい素晴らしい対応など、色々な接客事例のシャワーを浴びる感覚で外出するのも楽しいものです。
インディビデュアライゼーションとパーソナライゼーション
本書では、上述の「お客様が望んでいる3つのこと」に加えて、さらに「インディビデュアライゼーション」と「パーソナライゼーション」について次のように述べられています。
「以上の3点に加え、ここ数年、消費者の間で2つの要望がとみに高まっていることを感じる。製品やサービスが何であっても、最近の消費者はインディビデュアライゼーション〔個別対応〕とパーソナライゼーション〔個人の興味・関心・行動に合わせた最適化〕に、ますます関心を寄せているようだ」
ここでは「インディビデュアライゼーション〔個別対応〕」と「パーソナライゼーション〔個人の興味・関心・行動に合わせた最適化〕」という2つの要素が新たに述べられています。ごく簡単に言えば、「サービスはお客様一人ひとりに合わせて」提供する必要があるということです。
まずインディビデュアライゼーション〔個別対応〕ですが、これが必要とされる背景として、「顧客は、自分好みに細かく調整されたものを買いたいと望んでいる」という事実があります。例えばサブウェイでの個別対応的な注文形式であったり、自動車業界でのオプション選択などを思い浮かべていただくと分かりやすいでしょう。
ボディメイクにおいても、お食事、トレーニング、サプリメント、カウンセリングなどで個別対応が必須となる分野が多いと言えます。全てのお客様が一律同じ内容とはならないわけです。
そして次にパーソナライゼーション〔個人の興味・関心・行動に合わせた最適化〕ですが、これはパーソナルトレーナーにとって特に大切な要素です。
著者が言うように、「この世界に、自分の名前ほど耳に心地よい音はない。〔中略〕人をその名前で呼ぶことは、その人に価値を認めていることの証だ」とすれば、お客様のお名前を大切にしながら、その唯一無二の人に適したサービスとは何かを考えることがここでの関心事だと言えるでしょう。
お客様の興味や関心に沿ったコミュニケーションはじめ、私が日頃から実施しているメッセージカードやバースデープレゼントなどの試みも、パーソナライゼーションの例として挙げられると思います。こうしたパーソナルな感謝や称賛の試みを日々繰り返しているうちに、日頃の言動やサービスなど、あらゆる面にパーソナルな要素が浸透してくるようになるのではないかと私は考えています。
先述の「お客様が望んでいる3つのこと」、すなわち①欠陥のない製品やサービス、②待たされないタイムリーな対応、③親切で思いやりのある対応は、上記の「インディビデュアライゼーション」と「パーソナライゼーション」によって補完されると言えるでしょう。
マニュアルを超えた真のサービスを追求していくにあたって、これらの観点を包含した接遇の在り方は今後のサービス業において極めて重要になってくると思われます。
顧客のニーズも好みも変化する
以上の諸点を踏まえて、あと一つだけ大切な観点を加えるとすれば、「顧客のニーズも好みも変化する」ことを常に心得ておくことでしょう。この観点が長期的な関係づくりや成功にとって極めて重要であると思われるからです。著者は次のように述べています。
「お客様の好みなら承知していると思う人もいるだろうが、そうだとしても来年、再来年と、把握し続ける必要がある。企業もリーダーも、常に状況に合わせる努力を続けなくてはならない」
現代ではあらゆる物事の変化が加速し、また人の気持ちの変化も同様に、流行り廃りのサイクルが速まっているように思われます。そんな中、「顧客のニーズも好みも変化する」という現実を真っ向から受け止める心構えがないと、お客様のマンネリ化や離脱がより深刻化してくる可能性が高まってくるでしょう。
逆に諸々の変化に素早く対応することができれば、長期的な関係づくりや成功にとって有利な状況を切り開くチャンスが生じてくると思われます。短期的な成功ではなく長期的に成功し続けるためには、こうした観点が是非とも必要であるように感じられるのです。
そんな中、「常に状況に合わせる努力」をし続けるためには何をすればよいかという課題が出てくるでしょう。「顧客のニーズも好みも変化する」ということを踏まえて、長期的な関係づくりをベースにしつつ、変化の急速な世界の中で生き残り、人から必要とされるためには、一体何が必要になるのか。
こうした問いに対して早急に答えを出すことはできませんが、少なくとも問い続けることで視野狭窄に陥ることなく、様々な分野にアンテナを張ることができるように思います。
まずは曇りなき眼で現実の変化を直視すること、その中で、可能な限り変化を起こす側に回ることが今後求められてくるように思われるのです。その前提条件として、自分自身が変化し成長し続けることが必須となるでしょう。
おわりに
今回も最後までお読みいただきまして誠にありがとうございます。
日々少しずつ閲覧数やリアクション数、フォロワー数も増えてきて嬉しい限りです。今後も最低週1回の更新を目指して頑張ってまいります。
あえて本の要約といったことはメインとせず、私なりの観点から面白いと思った箇所の共有という限定的な内容にしております。それが少しでも皆様の記憶に残り、日々の読書体験の深まりや具体的な行動・実践に繋がるのであれば幸いでございます。
今後とも宜しくお願い致します。
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