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富山の「豆こ食堂とおやつ やむなし」で白雪農園さんと出会う

ちょっと時間が経ってしまったけれど、お盆の時期に富山に滞在していたときの話である。

最近はいつも富山に行くと、一緒に文芸誌「縄文文芸」の活動をしている仲間と会うのだが、その日は富山市大泉町にあるオーガニック食堂「豆こ食堂とおやつ やむなし」(https://oyasai8674.jimdofree.com)に行くことになった。わたしの実家がある上市町在住のヨガの先生で、最近は社長もしている海老美奈子さんがよく知っているお店で、おなじく上市町在住の山本さんと一緒に車に乗せてもらって、開店時間に入った。

外に面している青い木のドアは空いていて、次の赤い木のドアを開けてお店に入ってみると、左手にいろんな雑貨や本が並んでいるスペースがあって、楽しげな雰囲気である。

お店に入って左手にある棚

天然木のテーブルがいくつかあって、十人ぐらいは座れそうである。奥の方には、小さな子どもが靴を脱いでごろごろできそうな場所もあり、絵本やおもちゃを棚から出してくれば、子ども連れで来てもゆっくり過ごせる感じである。木が多用されていてお洒落ではあるのだが、子ども向けにわざと雑然とさせているところもあり、なんだか懐かしい気持ちになるお店である。

まずは飲み物をと思ってメニューを見ると、ホットコーヒーやアイスコーヒー、コーヒーフロートやミルクコーヒーのような定番メニューがあり、カフェラテはミルクを「優しい甘さ」のオーツミルクに変更できるのが目を惹く。ふむふむと思って次のページを見ると、変わったお茶がたくさんならんでいる。

これは身体によさそう

せっかくだからとわたしはよもぎ茶を頼み、それぞれ飲み物を選んでお願いした。そこからはそれぞれの近況を話しつつ、次第に「縄文文芸」の活動をしている人じゃないとわからないような話題になり、おたがいめずらしい話しや怪しい話やきわどい話を披露し、日本や世界の行く末について思いを巡らせるのがお決まりである。

お昼が近くなってお腹が空いてきたので、食事をお願いすることになった。基本のランチメニューは、「やさいごはん」と「おにくごはん」から選ぶ。

選べるランチメニュー

ほかにも「現代人の8割が不足している栄養がほぼ1.5食分摂れる」という惹き文句の「自然を食べるカレー」などがあって美味しそうだったのだが、やはり定番をお願いしてみることにする。三人とも「やさいごはん」を選んだが、ここの食事で大事なのは「お砂糖・添加物・精製塩・小麦粉は一切入っていない完全無添加」「ほとんどが自然栽培・有機栽培・農薬不使用」ということである。

なかなかに情報量が多いのだが、最近の食に気を遣っている人にとっては痒いところにいちいち手が届くような、とてもありがたい食事である。正直に言うと、ちゃんとこういう食材や調味料を求めようとすると、手間がかかって値段もとても高くなっていく。わたしもこの数年かなりうるさくなっているのだが、そういうことから考えると、心から安心して食べられるというのがいい。

情報量が多いついでに、出てきた食事の説明を転記してみる。

・圧搾一番搾りなたね油使用
 胃もたれしにくい自家製豆乳マヨネーズ(卵・乳不使用)
・1時間蒸したおやさい
・人参のオレンジグラッセ
・土鍋で90分かけて炊いた自然栽培玄米ごはん
 ごま塩かかってます
 本日の玄米:亀の尾
・創業以来継ぎ足したぬか床のぬか漬けと自家製有機栽培梅干し
・発酵やさいのラペ
・椎茸と昆布の佃煮
・ひよこ豆と長芋のハンバーグ
・本日の旬の野菜を使った小鉢①
 期節を感じてください
・本日の旬の野菜を使った小鉢②
 ソース:トマトとベルガモット
・すり鉢で作った椎茸と昆布のだしのお味噌汁

一つ一つがとても丁寧に作られていることがわかる。玄米のご飯もメインのハンバーグも味わい深かったのだが、小さな付け合わせや小鉢がすごく美味しい。マヨネーズは卵不使用で豆乳でできているとはわからないくらいちゃんとマヨネーズだったし、人参のグラッセをオレンジで作るというアイデアも味もよかった。まちがいなく身体が喜ぶランチである。

なんでそういうことにこだわらないといけないのかという話をしはじめると、記事がいくつも出来てしまうので、ここでは書かない。また避けるべき食材や調味料についてもいろいろな考え方があるので、その議論もしない。ただ「豆こ食堂とおやつ やむなし」さんは、いろんなレベルや考え方で食に気を遣っているという人たちに、広く受け入れられるような食事の出し方をしているとわたしは感じたので、すごく感心した。しかもちゃんと美味しい。

いや、現代で食にこだわるというのは、ほんとうに面倒くさい世界ではあるんですよ。

さてそんなことも話しながら話題が尽きず、ふと気がつくとおやつの時間である。店名から言って、おやつを頼むのは「やむなし」である。もう一度メニューを見ると、あまいものが並んでいるページには「からだに負担の少ない グルテンフリー」「罪悪感野内ギルトフリー」という惹き文句がちゃんとあって、ベイクドチーズケーキ、最中で食べる最中プリン、シンプルで美味しい!昔風プリンがならんでいる。ページをめくると米粉のシフォンケーキ、自家製のアイスクリーム、ホットケーキ、ぜんざいなどが目につき、贅沢なデザートプレートやプリンとブラウニーのパルフェ、季節のパルフェなんてのもある。楽しいぐらいたくさん選択肢がある。

専属パティシエがいるらしい

わたしは最中で食べる最中プリンを選び、テーブルを見るとシフォンケーキやらなにやらが運ばれている。ほかに自家製酵素ドリンクなんかもあって、メニューを見ているだけでも勉強になるし、知らなかったことを知ることができる。

ちなみにお店の人にあれこれ聞いてみると、酵素ドリンクを夫婦で作って交換して飲むと、あまり美味しくないことがあるらしい。これは自分が作っている酵素ドリンクは、自分にとって必要な酵素が発酵で増えていくので、自分にとっては美味しいけれど、その酵素があまり必要ではない人にはそれほど美味しく感じられない、ということが起きるのだそうである。

さてそんな話をしているうちに、ものの見方や考え方がお店の人と近いことがわかってきて、入り口の左側にある棚に「縄文文芸」創刊準備号の見本を置いてもらえることになった。

ぜひ立ち読みしてください

東京ではいくつか現物を置いてもらっているが、富山で現物を置いてもらえたのは「豆こ食堂とおやつ やむなし」さんが最初である。ありがとうございます。

というようなやりとりをしていると、お米の袋を担いだ人が入ってきた。なんと今日ランチで食べた玄米亀の尾を、立山の方で有機農法で作っておられる白雪農園さん(https://snow-white-farm.com)である。

初めまして、美味しかったです、有機農法のお米いいですね、なとど話しているうちに、なんと白雪農園さんは「縄文文芸」創刊準備号をその場でお買い上げくださった。ミラクルである。

そこから先にもう一つ二つ三つぐらいミラクルがあるのだが、それはまた別の機会に語ることにしたい。会う人に会うと、出会うべき人に出会うということを実感した一日だった。

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