「何度目かの正直」:【毎週ショートショートnote】連続執事試験
G氏は試験を受けていた。
就職のための、もとい、執事になるための試験だ。
この国での執事は、資格が必要なのだという。
試験内容は、一般常識、家政、外国語5種、会計、ビジネスマナー、PC知識に体力テストと多岐にわたり、1週間かけて行われる。
学歴、年齢ともに不問で、合格ラインは各種70%以上正答、全種合わせて85%以上正答である。
合格率は2.7%で、国内の資格試験の中でも最難関だった。
それでも、毎年1万人以上が受験するのは、その仕事の安定性とそれに見合った報酬が貰えるからだ。
G氏は最終日の体力テストを受けていた。
その中の最後の種目、シャトルランを走っているのだ。
去年は体力テストだけが振るわなかったが、今年こそ!
G氏は最後の力を振り絞り、駆け抜けた…1位だ!
今年はうまくいったぞ!
G氏は心のなかで力強くガッツポーズを決めながら、帰途についた。
「…あの爺さん、去年も来てたよな?」
「ああ…執事試験に合格するのが趣味らしい」
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