写真をやる上で、私が大切にしていること。
写真をやる上で、
私がずっと大切にしている考え方があります。
それは、
「できないからやらない」ではなく、
「できるけどやらない」を選びたい。
ということです。
この考え方は、
写真だけじゃなくて、
いろんな場面で意識しています。
例えば、私はレタッチをします。
でも、撮って出しの写真を載せることもあります。
その時によく思うのが、
「撮って出しが好きだから。」ではなく、
「レタッチもできるけど、今回はあえて撮って出しを選んだ。」という感覚なんです。
この二つは似ているようで、実は全然違います。
レタッチができないから撮って出し。
レタッチができるけど撮って出し。
同じ一枚の写真でも、
その背景にある考え方は大きく違います。

風景写真もそうです。
私は最近、スナップを撮ることが多いです。
だからといって、風景が撮れないわけではありません。
風景も撮れます。
花も撮ります。
人物も撮ります。
いろんなジャンルを経験した上で、
今はスナップが面白いと思っている。
だから選んでいるんです。
もし風景を一度も撮ったことがなかったら、
それは「選んだ」のではなく、
「知らないだけ」かもしれません。
私は、その違いをすごく大切にしています。
Photoshopもそうです。
「Photoshopは写真じゃない。」
そんな声を聞くこともあります。
でも私は、一度も触ったことがない人が言うのと、
実際に使った上で「私は使わない」と決めた人では、
言葉の重みが違うと思っています。
だから私は、
一度は経験してみることを大事にしています。


使ってみる。試してみる。理解してみる。
その上で、自分には必要ないと思ったら使わなければいい。
でも、最初から知らないまま否定することだけは、
できるだけしたくありません。
これは機材選びも同じです。
私はいろいろなメーカーのカメラを使ってきました。
フィルムカメラも使っています。
GFXも使っています。
フルサイズも使った事があります。
APS-Cも使っています。
だからこそ、「私はこれが好きです。」と言えます。
もし一台しか使ったことがなかったら、
本当に好きなのか、
それとも比較するものがないだけなのか、
自分でも分からなかったと思います。
写真って、選択の連続です。
絞りを開けるか。絞るか。
カラーにするか。モノクロにするか。
レタッチするか。撮って出しにするか。
その一つひとつの選択には理由があった方が面白い。
私はそう思っています。

だから最近は、できることを増やすというより、
選べることを増やしたいと思うようになりました。
スローシャッターもできる。高速シャッターもできる。
レタッチもできる。撮って出しもできる。
Photoshopも使える。
でも今回は使わない。
そうやって、
自分の意思で選べる状態を作っておきたいんです。
もちろん、全部を完璧に覚える必要はありません。
でも、一度経験してみることには大きな意味があります。
やってみたから分かることがある。
向いていないことも分かる。
逆に思っていたより面白いと気づくこともある。
その経験は、たとえ今後使わなくても、
自分の写真の土台になってくれます。

だから私は、写真を教える時も、
「これはやらなくていいですよ。」とはあまり言いません。
まずは一度やってみましょう。
その上で、自分に合うかどうかを考えましょう。
そうお伝えすることが多いです。
選択肢を知らないまま選ぶことはできません。
でも、一度経験していれば、自分の意思で選べます。
そして私は、その「自分で選んだ」という感覚こそが、
写真を長く楽しむためにはとても大切なんじゃないかなと思っています。
だから今日も私は、
できないからやらないではなく、
できるけど、今回はやらない。
そんな選択を積み重ねながら、写真を楽しんでいます。

