夏になると思い出すドラマ
また夏がやってきた。
ここ北海道も、昨今の温暖化の影響を受けて蒸し暑い。
私が小学生の頃は、本当にさわやかだった。本州に住んでいた私は、夏休みになると祖母のいた函館へ遊びに行くのが毎年の恒例行事だった。夏の函館は、夜になると寒いくらいで、日中も風が心地よかった。
それが今や、北海道の小学校にも冷房が導入されるくらいの暑さである。
温暖化。人類の繁栄の代償なのだろう。
そんな夏が来ると、毎年思い出すドラマがある。
夏の暑い気だるさが残る午後。
ジリジリと照りつける日差しを避けて木陰に入った時。
夕方、ビールをぐびっと飲んだ時。
そんな何気ない瞬間に、ふと脳裏をよぎる。
ドラマ「すいか」。
なんと2003年のドラマである。20年以上前の作品なのに、今見てもまったく古さを感じない。
ストーリー、出演者、一つひとつのセリフ、小物に至るまで、その世界観があまりにも私の好みにぴったりだった。
初めて見た時の衝撃が大きすぎて、何度も見返したら、あの感動が薄れてしまうんじゃないか。そんなあらぬ心配をしてしまうほど、私にとって特別なドラマである。
だから数年に一度、少し忘れた頃に最初から見返して、またあの世界に浸る。それが私の楽しみだ。
そんな「すいか」で、夏になると必ず思い出すシーンがある。
ドラマの前半、ともさかりえと金子貴俊がビル(だったと思う)の屋上から、学校のプール掃除をしている学生たちを眺めている場面だ。ともさかりえが「この風景が好き」(みたいなことを)話すシーンである。
なぜだかわからない。でも夏になると、その場面がふっと頭に浮かぶ。
プール掃除をする学生たち。少しずつ満たされていくプールの水。
その光景を見ると、「ああ、夏が始まるな」と思う。
夏が始まる高揚感や、少しだけ切ないような空気まで、一緒によみがえってくる。
もちろん、このドラマには他にも好きなシーンがたくさんある。
でも、私なんかがあれこれ語るより、もっと「すいか」を語るにふさわしい人はたくさんいる気がする。
…などと書いていたら、また見たくなってしまった。
「見過ぎるとありがたみが薄れるかもしれない」という自分ルールは、この夏あたり、あっさり破ってしまいそうである。
