見出し画像

今日の読了本「名もなき王国」

 最近は仕事が佳境を迎えています。4月末にあげなければならない原稿が山のように積み上がっていて、毎日ぶるぶると震えてこんなことしてる場合じゃないのに…と思いながら本を読んでいます。
 今回の読了本は少し厚みがありました。全502P。

 倉数茂さんの「名もなき王国」です。

 (ここ最近の選書は完全にKarukiの趣味なのですが、Karukiが無口なのをいいことに、副島が代わりに読んで代わりに感想をペラペラnoteに書いています。)

 売れない小説家のわたしが若手作家の集まりで出会ったのは、聡明な青年・澤田瞬。彼の伯母が、敬愛する幻想小説家・沢渡晶だと知ったわたしは、瞬の数奇な人生と、伯母が隠遁していた古い屋敷を巡る不可思議な物語に魅了されていきます。
 脈絡なくシーンの切り替わる夢のように、次々に語られる物語の数々。なぜ物語を語るのか、それとも騙られているのか、ラスト7ページで真相が明かされるストーリーの構造は、何度も読みたくなる仕組みになっています。

 今回私が読んだのは文庫版で、装画は佐久間友香さんという画家さんです。幻想的な内容に、緻密で繊細な絵がすごく合っています。

 なのですが、、、、個人的にこれから手に取る方によりおすすめしたいのが、単行本版です。こちら。

 素敵だ…。素敵すぎる…。
 Elise Wehleさんというアメリカのアーティストさんによる、油絵と紙細工のコラージュ作品を用いているそうです。
 英語でほとんど読めなかったのですが、Google翻訳を駆使した結果、カッターナイフで複雑な模様を切り出す、時間のかかる手法を積極的に選択して制作を行なっている、とのことでした。
 切り絵や、絵に影を落とし込む、半立体のような作品は、モノクロ作家として非常に憧れがあります。

 ちなみに、文庫版も単行本版も、装丁家・川名潤さんのデザインです。
 少し前にお仕事で川名さんとご一緒する機会があって、いつか直接お話しする機会があったら「この本読みました‼︎」って言うんだ…と思い続けていましたが結局言うタイミングもなくこうしてもそもそとnoteに熱い思いを綴っています。

 そしてなんと、ポプラ社さんのnoteで、担当編集さんお二方のメールのやり取りが全文公開されていました…!
 「名もなき王国」というタイトルが生まれるに至るまでの紆余曲折や、件の装丁デザインのお話しなど、一冊の本が出来上がるまでの様子が伺えて大変興味深いです。玄人はこちらもお楽しみいただけると思います。

 ほとんど本文の感想言えませんでした。でも面白かった!
 結構長い期間電車のおともだったので、読み終わっちゃって少し寂しい。

 しばらく川名さん装丁の本紹介シリーズを続けようかな。
 それではおやすみなさい!

いいなと思ったら応援しよう!