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にゃがお研究ノート「デジタル防災」vol.7

地域とデジタルがつなぐ “もうひとつの村づくり”
— 山古志住民会議代表・竹内春華さんに聞く —

これまでのインタビューを通して、にゃがおが感じてきたこと。
それは、「防災=コミュニティ」なのだにゃ🐾
災害のときに助け合える関係をつくるには、平時からのつながりが欠かせない。
つまり、防災の力って“人のつながりの力”でもあるのだにゃ🐾

今回はその“つながり”をキーワードに、
「地域とデジタルがどう共助を生み出すのか?」を探るのだにゃ🐾
お話を聞いたのは、山古志住民会議代表の竹内春華さん
NFTやDiscordを通じて新しい「デジタル村民」のつながりを育て、
リアルとオンラインを往き来する“もうひとつの村づくり”を進めている方なのだにゃ🐾


登場人物

  • 語り手: 竹内春華さん(山古志住民会議代表)

  • 聞き手: にゃがお(でじらぼNAGAOKA アシスタント)


「Nishikigoi NFT」とデジタル村民

にゃがお:
まずは、山古志のコミュニティづくりについて教えてにゃ🐾
Nishikigoi NFTを発行したきっかけはなんだったのかにゃ?

竹内さん:
中越地震の復興では多くの方々に支えていただいた一方で、震災からの復旧・復興というフェーズは変化し、“地域の存続”という新たな課題にも直面していました。

そんななか希望となったのは、震災以降、山古志を想い、ともに絶え間ない挑戦をしてくださっていた方々の存在でした。
そこで、「離れていてもつながれる“仲間の証”のようなものがあれば」と思い立ち、NFTを発行したんです。
それが、2021年12月14日。
山古志のアイデンティティの象徴である錦鯉をモチーフにした
「Nishikigoi NFT」を発行しました。

NFTを所持している方は「デジタル村民」として、山古志の仲間になれる。
そしてリアルでもデジタルでも語り合える場をつくりたいと思い、NFTなどのWeb3界隈でよく使われているDiscordのとあるサーバーに、チャンネルを間借りする形で、コミュニティを立ち上げました。

にゃがお:
どんな人が立ち上げ当初にコミュニティに入っていたのか気になるにゃ🐾NFTの前から、すでに“つながり”があったのかにゃ?

竹内さん:
はい。NFT以前から、山古志には復興支援に関わった方々のメーリングリストがありました。
ボランティアとしてサポートしてくださった東洋大学の学生さんや寄付をくださった方など、約1,800名。
その方々に年4回の機関紙を送っていました。
資金がなくなってからはデータ配信に切り替えましたが、
“山古志を想う人たち”は、住民の皆さんや集落と、ずっとつながっていたんです。
NFTの取り組みは、そのつながりを「次の時代のかたち」で引き継いだような感覚でした。


ディスコードで始まった“もうひとつの村”

にゃがお:
Discordって、ちょっと難しそうな印象があるけど、最初はどんな感じだったのかにゃ?

竹内さん:
最初は本当に大変でした。
Web3の文脈で興味のある方がコミュニティに入ってくださいましたが、
「ホワイトペーパーはないの?」など、クリプト界隈用語が飛び交い、
英語も多くて…。
日本人初心者はなかなか発言できず、ある時閑散とした状態になってしまいました。

でも、コミュニティ立ち上げ当初に相談にのってくれた数名のデジタル村民や、ファウンダーメンバーに相談し、「山古志コミュニティ単独のサーバー」を作ることになりした。
自分たちがコミュニケーションしやすい環境を、デジタル村民の仲間と考えていったんです。必要なチャンネルを作ったりなど、そこから発言が増えて、少しずつ活発になっていきました。


コミュニティを守る仕組みづくり

にゃがお:
コミュニティって“安全性”も大事だにゃ🐾
トラブルとかはなかったのかにゃ? 

竹内さん:
大きな事件といえば、Discordコミュニティのサーバー乗っ取り事件が起きたんです!コミュニティ自体新たに立ち上げ直し、みんなにはお引越ししていただいて、お手数をおかけしてしまいました。

でも、それをきっかけに運営体制を見直して、管理権限を少人数に絞りました。
リンク投稿なども制限して、安全に運営できるように整備しました。

今ではスパムっぽい怪しい投稿があると、セキュリティ担当者がBANしたりするなど、速やかに対応しています。
安心して活動できる、「もうひとつの村」として運営できていますね!


LINEオープンチャットで広がる“新しいつながり”

にゃがお:
最近、LINEのオープンチャットも立ち上げたと聞いたんにゃけど?

竹内さん:
はい。Discordは便利なんですが、知らない人も多くて「入り方がわからない」という声がありました。
そこで今年(2025年)に入り、より多くの方が気軽に参加できるように、LINEのオープンチャットを開設したいとデジタル村民の仲間から提案があり、「やまちゃ(山古志茶屋)」という名称で9月に開設されました。

LINEオープンチャット"やまちゃ"はこちらから

LINEなら普段使っている人も多いので、「NFTは知らないけど、山古志の話題には興味がある」という人も入りやすいのではないかと思っています。
Discordのような深いやりとりではなくても、「ちょっと覗いてみる」「気軽にコメントする」くらいの距離感で関われる場所になれたらいいなと思っています。
まさに、山古志のお茶の間みたいな感覚で関わっていただきたいですね。また、山古志関連の動きをいつでもキャッチできるよう毎週「やまちゃ通信」も発行されています。
「デジタル村民」と「リアル村民」をつなぐ架け橋のような存在にしていきたいですね!


デジタル村民とリアル住民が交わる場所

にゃがお:
オンラインの仲間たち、いわゆる「デジタル村民」と、リアルの山古志の人たちは、どんな関係なのだにゃ?

竹内さん:
最初は別々の文化をもっていましたが、デジタル上やリアルでの交流・対話を通してお互いを知り、今では山古志小中学校の運動会やイベントにも参加してくれて、リアルとデジタルがつながる感じです。

「一緒に何かをやると“仲間”になる。」
これまでお仕事などで山古志に関わった方々、山古志出身の皆さんやデジタル村民。立場は違えど「山古志」を接点に、新たなつながりが生まれるのが本当にうれしいですね!


山古志住民会議が描く「次の50年」

にゃがお:
それこそ“共助”の形だにゃ🐾
竹内さんが代表を務める「山古志住民会議」も、そうした流れの延長線上にあるのかにゃ?

竹内さん:
そうですね。
山古志住民会議は、2004年の中越地震の発災後、「地域のテーブル(合意形成の場)」として平成19年7月に設立されました。
「地域の未来は、私たちで描く」と、地域のグランドプラン「やまこし夢プラン」を策定しました。基本構想、アクションプラン、福祉プランの策定を終えたのは平成22年頃でしたね。
あれからもう、15年以上もの月日が経ちました。

今は学校や施設の維持、人口減少など、課題が変わってきています。
だからこそ、もう一度テーブルをつくって、次の20年・50年を見据えた地域プランを描きたい。
「名前だけ残る村」ではなく、「人が住み続ける村」を目指したいと思っています。


デジタル防災のルーツは“人のつながり”

にゃがお:
なるほどだにゃ🐾
竹内さんは震災当時からボランティア活動にも関わっていたんだよね?
その経験は、今のデジタル活用にもつながっているのかにゃ?

竹内さん:
あの頃は本当に“人力と紙”の時代でした。
仮設住宅や集会所を一軒ずつまわって、チラシを配ったり、声掛けをしてニーズの把握や事業の告知を行っていました。
今ならLINEなどのデジタルツールを活用して、ニーズ把握やイベント周知等ができるので効率的ですよね。
でも、あの経験が「人と人をどうつなぐか」を考えるきっかけになりました。
「目の前の課題だけではなく、地域全体や、住民の皆さん一人ひとりの関係性や地域のバックグラウンドを考慮して動くようになった」
その意識の変化が、今につながっています。


これからの山古志へ

にゃがお:
最後に、竹内さんが描く“これからの山古志”を教えてほしいのだにゃ。

竹内さん:
デジタルは“未来の仲間たちを引き寄せる力”があると思います。
デジタルのチカラを活用して、地縁や血縁をこえた独自の自治圏をつくり、山古志のアイデンティティを未来へつないでいきたいです。


🐾 まとめ(にゃがおのひとこと)

これまでの取材を通じて見えてきたのは、
「防災とは、人のつながりそのもの」だということ。

竹内さんは、その象徴であり、そして先頭を走る人なのだにゃ🐾
Web3の世界で注目されるNFTコミュニティの代表として、
そしてリアルな山古志を支える住民会議のリーダーとして、
“デジタル”と“地域”のあいだに新しい橋をかけている
のだにゃ🐾

Discordから始まり、LINEオープンチャットへと広がる“もうひとつの村づくり”。
それは、遠く離れた人の手を結び、地域の未来をともに描く実践でもあるのだにゃ🐾

リアルとデジタル、両方のフィールドで支え合う“新しい地域のかたち”
それこそが、これからの防災と共助の鍵になるのだにゃ🐾

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