まあいっか哲学 #2 │ 退職金の表と、引き出しの中の気持ち
仕事仲間が「もう辞めたい」って話してて、
その流れで退職金の計算表をもらった。
“算出根拠付き”の、ガチなやつ。
結果、「あと15年働いた方がいいんじゃない?」って話になったけど、
お互い顔を見合わせて「無理だね」で終わった。
私も正直、病気を告げられた時、
最初に思ったのは「職場に迷惑かけるから辞めよう」だった。
でも医者に「仕事を辞めるのはすすめない」って言われた。
「あなたは他の人が休んでる時にフォローしてきたんだから、
自分も制度を使っていいんですよ」って。
その言葉で、手術で休むことにも少し割り切りがついた。
でも、治らない病気だと告げられている以上、
“いつ辞めるか”はずっと頭のどこかにある。
とりあえず生きていれば5年を目処に考えてたけど、
もらった表を見たら、
傷病退職も自己都合退職も同じ扱いだと知って、ちょっと揺れた。
「好きで病気になったわけじゃないのにな」って思いながら、
一応“5年カウントダウン”のつもりで続けることにした。
で、仕事場の友達に
「頭の上に“残り〇年〇ヶ月〇日〇時間〇分〇秒〇”って数字が出てる設定にしたいんだよね」
って話したら、
「いやそれ、自分では見えないけど他人から見える方式にしたら?」って言われて、
「それいいね!」って盛り上がったのも束の間。
その子、少し考えてから真顔で言ったの。
「いやでもさ、仕事中、気になってずっとチラチラ見る羽目になるわ」
「つーか、むしろ長く感じるわ!近くなってからカウントダウンくせい!」
──たしかに、5年もカウントされたら誰でも疲れる。
残り表示オンにした瞬間に、やる気ゼロモード発動確定。
ちなみに、その退職金の表は引き出しのいちばん手前。
くれた友人は、デスクマットの下に挟んでるらしい。
見える場所に置いておきたいけど、
できれば見たくない。
そんな感じの紙。
結論:
頭上のカウントは非表示のままで。
今日も「まあいっか」で働いてる。
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