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聞き(書き)間違いだらけの介護施設

年をとるとカタカナに弱くなるので突然職務中に
「聞き間違い選手権」が開催される。

「〇〇さんにアクエリヤス飲ませました!」

あくえりやす?

薬の名前何か同じ効能なのにジェネリックで名前変わってたりするのにみんな昔の名前を言うので混乱する、しかも微妙に間違えてる事が多い。

ツロブテロールテープと言って気管支を拡げ呼吸しやすくなる貼る薬があるのだが、ホクナリンテープとほぼ同じ効果だ。
吸収のスピードだけの話だ。
ただ言いにくい。
(ツロブテロール)何て字列を発音した事がある人は医療スタッフだけだ。
ツロブ・テロールなのか
ツロブテ・ロールなのか調べる気もしない。

そんなこんなでカルテがデジタル化したものだからそのまま残る。
(朝食後スーカーパックを召し上がられる)と記録されていたので書いた人に聞いたら
「知りません?おっきいアイスなんですけど⋯」

スーパーカップやんけ!w

そんなこんなでも薬は全員把握しているので
「あの貼るヤツ」とか「白いデカい溶けるの」とかでもわかる。

熟年夫婦の「冷蔵庫のあれアレしといて」的な会話が交錯する謎空間と化すのだ。
認知症は脳の〝海馬〟という記憶媒体が侵されます。
例えば人はりんご→赤い→美味しい→好き→椎名林檎など脳内マジカルバナナしているのですが、
赤いがわからなくなったりするのです。
何かわからないけど食べたら美味しいなどの根源的なものを残して記憶の外側から忘れていくのです。
面白い事に大体の奥様方は旦那の事を先に忘れますw

けれど我々職員は加齢の為に忘れっぽくなるだけで病気ではありません、しかしみんな夜勤で疲れているので夜勤明けは訳のわからない事をします。
この間はチキンラーメンを作り生卵を割って中身を三角コーナーにダンクして殻を玉子ポケットにインしました。
ある職員は掃除機を使っていて私に
「動かないんですけど何でかな?」と聞くのでコンセントを確認すると衝撃の事実がわかった。

彼女は掃除機のコンセントに3つ挿せる延長コードをつけて使って掃除していた。
延長コードは短いし利用者様の足に引っかかる事が無いようにこまめに差し替えて広いフロアを移動していた。
1個は掃除機のコンセントが指しっぱだが見覚えのあるプラグが刺さっていた。

延長コードのプラグだった!

もうフレミングもびっくりだ!
毎日こんな事が起こる。
利用者様も面白い。ある寝たきりの終末期を迎えてるオジサンはもうほぼ喋らないのだが、栄養補助食品のプリンを食べると
「美味いのぉ〜!」と話される。
ある日
「〇〇さん美味いですが?」と聞くと
一呼吸して「新鮮やのぉ〜!」と叫んだw
次の日「新鮮ですか?」と聞いたら
「⋯そうやな」と何故かテンション爆下がりしていた。なんでやねんw

例えば介護度の低い方が忘れたのが恥ずかしくて言い訳を言うのは
(取り繕い行為)と言って大体可愛くない。自分だけ朝ご飯貰って無いとか誰かに盗まれたとかよくある。
慣れっこ何で傾聴しながら
「じゃあ昼はうどんとラーメンどっちにします?」など閉じられた質問で答えて貰い自身の希望を聞いて貰った風に持っていきます。

不穏は伝播するので騙している様に見えますが介護のテクニックの1つです。
私達の介護は間違っているかも知れません。
しかし利用者様に優しく接する事が出来るのは
(いずれ自分も認知症になるかも)と思っているし、
自身、行動範囲や動きが同じ様になってきたと感じているかも知れません。
認知症で言えば〝常同行動〟と言います。
新しい物事に自ら取り組む事が難しく、
日々日々同じ行動を繰り返すのです。

コーナンとイオンと2輪館しか行ってない様な気がする震える51歳だ。

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