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税理士事務所のお仕事#22 トルコから来たおじさん

今回は、毎年社員旅行を企画していた「お酒と山が大好き!」アウトドア派の代表税理士・赤城さんのお話です。

赤城さんは、まさに絵に描いたような“ザ・自由人”でした。
 
大学時代は登山部に所属しており、山登りが大好き。
事務所では、一生懸命PCに向かっているな~と思ったら、登山部OBの会報をせっせと作成していました。
もはや、会報作成のために出社しているのでは?というレベルの凝った会報を毎月作成していました。
 
そして、夏になると10日ほど“消える”のです・・・。

ヒマラヤ登山に行ってしまうのです。
 
ある年のヒマラヤ登山で、日本が大好きで日本語が上手なトルコ人のおじさんと出会った赤城さん。

登山好き同士で意気投合し、いつもの調子で
「日本に来たら、ぜひ訪ねてきなさい!」
と、名刺を渡してしまったそうです。

本気だったのか社交辞令だったのか・・・
今となっては誰にも分かりませんが——

3年後。
 
ある日、事務所のドアが開き、見知らぬ外国人のおじさんが突然現れました。
受付がない事務所だったので、ドアに立つおじさんに仕事中の全員の視線が注がれました。
 
全員の心の声はひとつ——
「えっ、誰!?」
 
誰も声をかけられずにいると、そのおじさんが流暢な日本語で言いました。
「すみません、赤城さんはいらっしゃいますか?」
 
あっ、日本語しゃべれるんだっ!?

一番近くにいた春日さんが反応し、来客スペースへご案内。
 
席に戻ってきた春日さんがポツリ。
「あの人、赤城さんの名刺持ってたよ。」
 
ざわつく職員たち・・・。

そこへ赤城さんが帰社。

春日さんからの報告に
「うーん、外国人に名刺渡した覚えなんてないけどなぁ。」と首をかしげる。
 
ところが、次の瞬間——
 
「・・・ああーーっ!!ヒマラヤの!!」
「あなた、本当に来たの?!」
と、赤城さんの驚きの声が事務所内に響いた。
 
そうなんです!
3年前に名刺を渡したトルコ人のおじさんが、なんと“本当に来日”したんです。
しかも旅行ではなく、「住む」つもりで・・・。
 
「家は?仕事は??」と問う赤城さんに、おじさんはにこやかに一言。
「赤城さんを頼って来ました!」と。
 
いやいやいやいや!!!
社交辞令、真に受けすぎ!!!
(職員一同、内心総ツッコミです。)
 
ところが、ここからが赤城さんのすごいところ!
 
すぐに春日さんへ、「〇〇さん(古くからの大家さんのお客様)に連絡して」と指示。
なんと空き部屋を紹介してもらい、居住の手配。
 
その後も、ビザの取得から事業立ち上げまで、なんだかんだと面倒を見てあげたのです。
(実際に動いたのはほぼ春日さん、だったけど・・・。春日さんお疲れ!!!)
 
なんだかんだ言っても、最後まで“頼ってきた人を見捨てない”赤城さん。
自由すぎるけど、そんな赤城さんの人となりがお客様の信頼を得ていたのかもしれない。
 
・・・とはいえ、とはいえですよ・・・
従業員の心の声は、一緒だったと思います。
 
「オイオイ、自由すぎるだろ~~~!!!」
 
 
※本記事は、筆者が実際に体験した出来事をもとにしたエピソードエッセイです。
登場人物の名前は仮名であり、特定の個人や団体を非難する目的は一切ありません。

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