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HSP気味な地獄耳で採取した80代カップルの会話

HSP気味で地獄耳なアラフィフから続きます
前編はこちら

私が目指すのはアップデート版ミス・マープル

赤ちゃんのころから感受性が強く、敏感な気質を持っていた私。たぶん私の不眠もその気質の現れ。私は繊細さんです。
今でもHSP気味で入ってきてしまう系の地獄耳で、休まず聞き続けてしまう。記憶力もいい私は、アガサ・クリスティ作品に登場する「ミス・マープル」の令和版を目指そうかと思っています。

ミス・マープルは、過去の出来事と「人間性」の記憶を結びつけて難事件を解決するおばあちゃま探偵。一見ただのイングランドの田舎のおばあちゃんですが、優雅で柔和な外見の下に、人間の善悪を見抜く鋭い洞察力と、揺るぎない正義感を秘めたアマチュア探偵です。もちろん地獄耳です。※ミス・マープルが地獄耳だとは書かれてないけれど、絶対にそう。
地獄耳界隈のクイーン。列聖されるべき存在です。ちなみに、シャーロック・ホームズも列聖されるはず。その他、ベテランテレフォンオペレーターも。ノイズのようなクレームから真実を聞き出すのは、地獄耳センスがあってのこと(だと思う)。大変な仕事をこなすオペレーターは、聖人と言えるでしょう。

ミス・マープルは、記憶から類推するストーリーテリングが得意。
地獄耳で集めた記憶を総動員すればいいんでしょ、私にもできそう。
私は、HSP気味の地獄耳で拾った話の破片をつなぎ合わせればストーリーができるし、ネットで調べればより具体的にも膨らませられる。令和の探偵になれるかもしれません。
今のところ、探偵としての需要は聞いたことがありませんが、なつかしい話をストーリー仕立てにする「思い出話bot」としては活躍中。すでに私が地獄耳採取した細かすぎる記憶が、女子会のエンタメになっています。優しい私は、女子たちの黒歴史を少しアレンジして語ります。記憶は都合よく書き換えられるもの。少しくらい盛ったり引いたりしても問題なし。
私は、おばあさんになったら、女子たちの心の探偵になる。思い出を推理して物語にしてあげましょう。

江戸川橋「魚谷」で出会ったお達者カップル

この前、近所の魚料理のお店に飲みに行きました。
『孤独のグルメ』で五郎さんが訪れた、江戸川橋の名店「魚谷」。もとは魚屋さんの居酒屋で、お魚が本当においしいお店です。

五郎さんも食べた銀だらの西京焼き、えんがわポン酢、きんきの煮付け、そしてばくだん納豆——これは毎回いただきます。

魚谷の銀だらの西京焼きは、私の中で世界一。
今回はふわふわの鯵フライと、ひらめの昆布〆も絶品でした。

味があるお品書き
五郎さん好みな風情があります
私史上最高の銀だらの西京焼き
レモンでさっぱり
お刺身と魚卵が、納豆と卵黄でつながる
海苔で巻いていただきます
毎回、絶対に注文します

師走の魚谷、座敷は忘年会で満席。私と同年代のおじさんたちが楽しそうに魚を肴に飲んでいます。
私たちはカウンター席の真ん中に座りました。

隣には、80代後半と思われる女性と、80代の男性。どうやらご夫婦ではなく、そんなにお互いのことを知らないカップルらしい。付き合いたてみたいな雰囲気が出てる。時折りみずみずしい会話をしていて、たぶん青春してる。

二人はビールをジョッキで飲みながら、刺身も焼き魚も煮魚も揚げ物も次々と注文。
イワシの香り揚げ、白エビの唐揚げ、鯵フライ……。
50歳の私でも揚げ物三つはキツいのに、この食欲。お元気だなぁと感心しました。

二人はよく飲み、よく食べ、本当によくしゃべる。楽しそうで、盗み聞きながらつい聞き入ってしまいました。会話は女子がリードしています。

お達者カップルの会話(地獄耳採取)

80代女子「最近はクラブ(たぶん園芸)に100歳超えが増えてきて、もう珍しくないわ」
80代男子「100歳でも手や身体が動くのはたいしたものだ」
80代女子「庭があるから自分でやるのよ。どこ行っても元気な90代ばかり。みんな死なずに一緒に100歳になるわよ」
80代男子「死に損ないは元気だからタチが悪いね。ヨボヨボしてるけど死ねない100歳が溢れちゃうよ」

80代女子「まだヨボヨボじゃないけど、最近は膝が痛いから、庭いじりだけじゃなくて、座って楽しめるインターネットもやってるのよ」
80代男子「スマホかな。僕もヤフコメにいろいろパソコンで書いてるよ。新聞の投書欄だと思って、毎日午後に3個くらいコメントしてるよ。60年前を思い出して左の論客のつもりだよ」

80代女子「あら、やるわね。私もたぶん左寄りだわ。若い頃は、フランス文学を読んでたのよ」
80代男子「我々世代は左派の走りだからね。ヤフコメはおもしろいんだ。じいさんのボケ防止になってる」

80代女子「私はYouTubeを見てるの。孫にiPads を教えてもらって大きな画面よ。スマホは小さすぎるから。こんなおばあさんでも顔認証してくれるの。だから毎日お化粧するのよ」
80代男子「進んでるねえ。僕は指紋だよ。何をみるの?」
80代女子「若い子が義理のお母さんの悪口を延々言ってるYouTubeを見て、すっきりしてるのよ。どんどん言いなさいって、孫に手伝ってもらって投書したこともあるわ。チャンネル登録もしたわ」

80代男子「若い頃、お姑さんにずいぶんいじめられたの?」
80代女子「50年以上前よ。主人は庇ってくれなかった。恨みは一生よ。義母さんは、厳しかったけど、生意気に言い返してたわ。だから大往生で死んだ後は後腐れなしよ。若い子がYouTubeで世間に悪口言えるのが羨ましいのよ」

80代男子「大変だったんだね。昭和の時代に大正生まれの義理のお母さんに言い返すのはたいしたもんだよ」
80代女子「あら、お義母さんは明治生まれよ」
80代男子「それは筋金入りのお姑さんだったね」

二人は特大のおにぎりをほうばりながら、自由な会話を楽しんでいます。
私の両親も80代だけど、平和なサ高住で守りに入った老後を生きている感じ。
しかしこの80代女子は、すごい現役。明治生まれの人ともつながってる。近現代史そのままの人。そんな古い時代を生きた人なのに、食欲旺盛、スマホやiPads も自在、そしてたぶん歳下の男子とデート。
80代男子も楽しそう。
「孤独のグルメ」の名店で、孤独じゃないお年寄りカップルが青春してる。いい光景です。地獄耳で聞く耳も幸せになる会話をしていました。

会計は、80代女子が「はい、お釣りと領収書をちょうだい」とお支払い。二人で16000円くらい。
魚谷はリーズナブルなお店で、アラフィフの私と彼もそこそこ食べて13000円くらい。このお二人、どれだけ食べたの……?お酒もジョッキ二杯ずつ以上飲んだのね。酒も飲むし、揚げ物を食べる。同世代は、嚥下機能が低下している人だっているのに、圧倒的にお元気。

会計後にお姿を拝見した80代女子は、おそらく90代。ステッキのような杖を使い歩く姿は、矍鑠としていて、まさに「お達者」という言葉がぴったりでした。“かれぴ”が優しくエスコート。二人の背中は楽しそうでした。

私の未来像は“アップデートお達者女子”

現代のお達者90代女子は、食欲旺盛、スマホを使って、“かれピ”も作り、会計は女子のおごり。領収書まで受け取っていたところを見ると、現役で働いて収入があるのかもしれない。納税もしてるのか?
お達者系高齢女子、なんて元気なんだ。

私の地獄耳が採取した高齢カップルの会話は本当に楽しそうで、自立してお達者な女子がとにかく素敵でした。

私はすごく長生きしたくはない。弱火に長生きよりは、中火でプツっと終わりたい。
聞かなくてもいいことは耳に入れたくないけど、それは私の人生では無理そう。周りが気になって、地獄耳になって聞こえちゃうから。

はっきりした頭で健康にそこそこ生きたい。

50年培ってきた地獄耳スキルは、断片を組み合わせるので割と頭を使う——これは意外に頭を動かすので、ボケ防止にも役立ちそう。

女子たちの“思い出bot”として思い出を掘り返し、
地獄耳で世間を観察し、自分をアップデートしていく。

目指すは、デジタル分野もいけるアップデート版21世紀のミス・マープル。
地獄耳を研ぎ澄ましていくよ!

それが、私が思い描く「お達者女子」。
新ジャンルです。
私らしい未来の姿だと思います。

いい味出してる看板


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シェヘ|アラフィフ視点 応援ありがとうございます。とっても励みになります:)