#21 小さなサインの感動とよがり支援にならないためにー療育の場面からー
今回は、とある訪問療育での場面について、綴っていきます。
重症心身障害児のAちゃんは、たくさんの医療的ケアが必要なお子さんで、この1月で私達の訪問療育を受けてくれて2年目になります。
訪問はじめのころは、体の緊張で硬くなることが多かったのですが、今ははじめからおわりまでとても穏やかな表情で療育を受けてくれるようになったのが印象的です。
目を大きく開けて、周りを一生懸命感じ取ろうとしている様子や、最近はとても可愛らしくて繊細な声を出してくれることもあり、とにかく一つ一つの表出に成長を感じます。
新年明け、最初の訪問療育日のこと。
新年にちなんで「一月一日(いちげついちじつ)」のお歌を歌いました。
療育ではだいたい2〜3回ほど繰り返し歌を歌いますが、今日は2回目くらいでAちゃんの声がうっすら聴こえてきました。曲が終わり、「歌ってくれてた?声出てるね。もう一回歌おうか。」とお口をちょんちょんと触って合図を送りました。
3曲目は伴奏も歌い手もボリュームを下げて、Aちゃんが自分の声を聴けるようにして、歌いました。すると、曲が終わるとピタッと声が止まりました。
「歌ってたんだねぇ〜!!」と保育士さんも私も大興奮!!「やっぱりAちゃん、歌好きだよねぇ〜。」と振り返りながら、Aちゃんの成長をご家族とも共有しました。
文章だけだと感動が伝わりきらないとは思いますが、私達にとっては、お子さんの一つ一つの細かな反応や表出がとても重要で、私達の関わりとお子さんのサインが重なることや初めての瞬間に、とても大きな感動があるのです。
私達にとっては喜ばしく素敵な時間ではある一方で、「本当にこの子は歌を歌っていたのか?好きなのか?嬉しいのか?」、そんな考えもよぎったりはします。
だからこそ、常に自分達のよがり解釈、よがり支援になりすぎないよう、療育の時間を積み重ねていくこと、ご家族と共に捉えを確認し合うことを大切にしたいと思います。
いつも私たちを迎え入れてくださる、子ども達とご家族に感謝をこめて…。
お読みくださった方、ありがとうございます☺️
