【第3回】「前提」は 「人生」の 「動き方」を 決めて いる―― 「行動」の 「起動条件」と いう 「構造」 ――
人は、
考えて 動いて
いる ように
見え ます。
しかし 実際 には、
「無意識」の
「判断基準」に よって
動いて います。
その 中核に ある のが、
「前提」です。
本記事では、
「前提」が
どの ように
「行動」を 生み
出して
いる のか を
解説 します。
目次
1.人は、「考え」て から 「動いて」 いる とは 限ら ない
2.「行動」には 「起動条件」が ある
3.「前提」が 「行動」を 生み 出す 「基本構造」
4.同じ 「出来事」でも 「行動」が 違う 「理由」
5.「前提」は、「行動」の 「選択肢」を 決めて いる
6.「前提」の 積み 重ねが 人生の 「動き方」に なる
7.「行動」だけ を 変えて も 元に 「戻る理由」
8.自分の 「前提」を 見つけ る ため の 「問い」
9.まとめ
1.人は、「考え」て から 「動いて」 いる とは 限ら ない
私たち は 通常、
「状況を 見て、
考えて、判断して、
行動して いる」
と 思って います。
もち ろん、
時間を かけて
考える 場面も
あり ます。
しかし、
日常の 多くの
場面 では、
それ ほど 丁寧に
考えて いま せん。
人から 注意され た
とき。
予想外の 問題が
起きた とき。
失敗する 可能性を
感じた とき。
自分の 意見を
求められ た とき。
私たち は、
ほとんど 「瞬間的」に
「反応」して います。
黙る 人も います。
言い訳を する
人も います。
すぐに 「行動」する
人も います。
誰か の 指示を
「待」つ 人も います。
この 「違い」は、
その 「場」で 「考え」た
「内容」だけ では
説明でき ま せん。
「反応」の 「前」に、
「無意識」の
「判断基準」が
働いて いる から
です。
その 「判断基準」の
中核に ある もの を、
「人格OS理論」では
「前提」と 捉えて
います。
2.「行動」には 「起動条件」が ある
機械や システムは、
一定の 「条件」が
そろう と 動き 始め
ます。
例えば、
自動ドアは、
人を 感知する と
開き ます。
照明は、
スイッチが 押さ
れる と 点灯し ます。
この よう に、
動作が 始まる ための
「条件」を
「起動条件」と 呼びます。
人の 「行動」にも、
「起動条件」が
あり ます。
ただし、
人の 場合は、
外側の 「状況」だけ
で 決まる わけ では
あり ま せん。
その 「状況」を、
本人が どの よう に
受け 取った か に
よって 「行動」が
変わり ます。
例え ば、
上司から 「新し」い
「仕事」を
任され た と します。
ある 人は、
「期待 されて いる」
と 受け 取り ます。
する と、
挑戦する 「行動」が
起こり やすく なり
ます。
別の 人は、
「失敗 したら 評価を
下げ られ る」
と 受け 取り ます。
する と、
避ける 「行動」や、
確認を 繰り 返す
「行動」が
起こり やすく
なり ます。
仕事を 任され た
と いう 「出来事」は、
同じ です。
しかし、「行動」の
「起動条件」が 違い
ます。
その 「違い」を
生み 出して いる
のが、「前提」
です。
3.「前提」が 「行動」を 生み 出す 「基本構造」
「人格OS理論」では、
「前提」から
「行動」まで を、
次の よう な
流れ で 捉え ます。
「状況」
↓
「前提」
↓
「意味づけ」・「解釈」
↓
「感情」
↓
「判断」
↓
「行動」
「状況」とは、
実際に 起きた
「出来事」です。
「前提」とは、
その 「出来事」を
受け 取る 「とき」に
働く 「無意識」の
「判断基準」です。
「意味づけ」とは、
その 「出来事」に
どの よう な
「意味」を 「与える」か
と いう こと です。
「解釈」とは、
「出来事」を どの
よう に 「理解」する
か と いう こと です。
「感情」とは、
「不安」、
「安心」、
「怒り」、
「喜び」 など の
「反応」です。
「判断」とは、
何を する か、
何を しない か
を 「決める」 こと
です。
そして、
最後に 「行動」が
現れ ます。
重要な のは、
「行動」 だけ が
突然 起きて いる
わけ では ない
と いう こと です。
「行動」の
「前」には、
その 「行動」を
生み 出す
「構造」が あり ます。
その 「上流」に
ある のが、
「前提」です。
4.同じ 「出来事」でも 「行動」が 違う 「理由」
同じ 「出来事」が
起きて も、
人に よって
「行動」は 異なり
ます。
例え ば、
会議で 意見を
求め られた
場面を 考えて
みます。
ある 人は、
すぐに 自分の
考えを 話し ます。
別の 人は、
間違い を
恐れて 黙り ます。
また 別の 人は、
周囲の 意見を
確認して から
話し ます。
この 「違い」は、
知識や 能力
だけ では 説明
でき ま せん。
その 人が
持って いる
「前提」が
「違う」から です。
例え ば、
「自分の
意見に は
価値が ある」
と いう 「前提」を
持つ 人は、
発言し やすく
なり ます。
「間違えて は
いけ ない」
と いう 「前提」を
持つ 人は、
発言を 控え やすく
なり ます。
「周囲と 違って
は いけ ない」
と いう 「前提」を
持つ 人は、
他者の 「反応」を
確認し やすく
なり ます。
つまり、
人は 「出来事」その
もの に 「反応」して
いる ので は
あり ま せん。
自分の 「前提」を
通して 受け 取った
「出来事」に
「反応」して いる
のです。
5.「前提」は、「行動」の 「選択肢」を 決めて いる
「前提」は、
一つ の 「行動」を
直接 決める だけ
では あり ま せん。
どの 「行動」を
「選択肢」と して
「認識」できる か
にも 「影響」して
います。
例え ば、
「自分で 決めて は
いけ ない」
と いう 「前提」を
持つ 人は、
自分で 「考える」こと
より も、
上司に 「確認」する、
周囲に 「合わせ」る、
指示が 出る まで
待つ、
と いう 「行動」を 選び
やすく なり ます。
本人は、
複数の 「選択肢」から
自由に 「選ん」で いる
つもり かも しれ ま せん。
しかし 実際に は、
「前提」に よって
「選択肢」が 狭く
なって いる 場合が
あり ます。
反対に、
「必要な こと は
自分で 判断して
よい」
と いう 「前提」を
持つ 人は、
「確認」する、
「提案」する、
「試して」みる、
「修正」する、
と いう 複数の
「行動」を
「選択肢」と して
持つ こと が
でき ます。
「前提」は、
「行動」の
「方向」だけで なく、
「行動」の 「可能性」
その もの に も
「影響」して いる
のです。
6.「前提」の 積み 重ね が 人生の 「動き方」に なる
一つ の 「前提」は、
一回 だけ 使われる
もの では あり ま せん。
似た 「状況」が
起きる たび に、
繰り 返し 使われ
ます。
例え ば、
「失敗して は
いけ ない」
と いう 「前提」が
ある と します。
この 「前提」は、
「新し」い 「仕事」を
任され た とき、
人前で 話す とき、
転職を 考える とき、
新しい 人間関係を
始める とき、
何かに 挑戦する
とき に
働く 「可能性」が
あり ます。
その たび に、
「避け」る、
「延期」する、
「確認」を 繰り 返す、
「無難」な 選択を
する、
と いう 「行動」が
起き やすく なり
ます。
一つ ひとつ の
「行動」は、
小さ な もの かも
しれ ま せん。
しかし、
同じ 「前提」に よる
「行動」が 長期間
続くと、 人生 全体の
「動き方」に なり ます。
「どの 場面で 進む 」
のか。
「どの 場面で 止まる」
のか。
「何を 選び」、
「何を 避ける」
のか。
「誰と関わり」、
「どこ から 離れる」
のか。
これら の
積み 重ねが、
人生の 「方向」を
形づく り ます。
この 意味で、
「前提」は、
人生の 「動き方」を
決めて います。
7.「行動」だけ を 変え ても 元に 「戻る理由」
多く の 人は、
自分を 変え よう と
する とき、
「行動」から 変え
よう と します。
「もっと 積極的に
話そう」
「すぐに 行動 しよう」
「失敗を 恐れ ない
よう に しよう」
「人に 任せよう」
この よう な
目標を 立て ます。
一時的に は、
「行動」を 変え
られ る こと も
あり ます。
しかし、
しば らく する と、
元の 「行動」に
戻る 場合が あり ます。
それは、
「意志」が 弱い から
とは 限り ま せん。
「行動」を 生み 出し
て いる 「前提」が、
変わって いな い
から です。
例え ば、
「失敗 して は
いけ ない」
と いう 「前提」を
持った まま、
「積極的に
挑戦 しよう」
と 決めて も、
内側 では 「矛盾」が
起き ます。
「意識」 では、
「挑戦しよう」と して
います。
しかし 「無意識」
では、
「失敗」を 避け
よう と して います。
この 場合、
「無意識」の
「判断基準」が
強く 働き やす
なり ます。
その ため、
「行動」だけ を
変え よう と して も、
長く 続か ない
こと が あり ます。
継続的な
「変化」には、
「行動」の 「上流」に
ある 「前提」を
見つける 必要が
あり ます。
8.自分の 「前提」を 見つけ る ため の 「問い」
「前提」は、
直接 目で 見る
こと が でき ま せん。
しかし、
繰り 返して いる
「行動」から
推測する こと が
でき ます。
次の 「問い」を 使う と、
自分の 「前提」を
見つけ やすく なり ます。
私は、どのような
場面で 止まり やすい
で しょう か。
その 場面で、
何を 恐れて いる
で しょう か。
何が 起きて は
いけ ない と 思って
いる で しょう か。
何を 守ろう と して
いる で しょう か。
そのとき、どの よう な
行動を 選ん で
いる で しょう か。
同じ 「行動」を、
ほか の 場面でも
繰り 返して
いない で しょう か。
例え ば、
「意見」を 言え ない
人に、
「なぜ 言わ ない
の です か」
と 尋ね て も、
「自信が ない
から です」
と いう 答え で 終わる
こと が あり ます。
そこで、
「意見を 言う と、
何が 起きる と
思って います か」
と 尋ね ます。
すると、
「否定 される と
思い ます」
「間違って いる
と 思われ ます」
「人間関係が
悪く なる と 思い ます」
と いう 答え が
出る こと が あり ます。
さらに、
「それ が 起きる と、
自分に とって 何が
問題 です か」
と 尋ね ます。
すると、
「評価を 下げ
られ ては いけ ない」
「嫌われ ては
いけ ない」
「間違え ては
いけ ない」
と いう 「前提」が
見えて きます。
「行動」を 責める
ので は なく、
「行動」を 生み 出し
た 「前提」を
確認する こと が
重要です。
9.まとめ
人の 「行動」は、
その 場で 考えた
内容 だけ に よって
決まる わけ
では あり ま せん。
「行動」の 「前」には、
「無意識」に
働く 「判断基準」が
あり ます。
その 中核に ある
のが、「前提」です。
「前提」は、
「出来事」の
受け 取り方 を
決め、
「意味づけ」や
「解釈」を 決め、
「感情」や 「判断」に
影響し、
最後に 「行動」を
生み 出し ます。
また、
「前提」は、
どの 「行動」を
「選択肢」と して
持てる か にも
「影響」して います。
同じ 「前提」に
よる 「行動」が
長期間に わたって
繰り 返される と、
それは、
その 人の 人生の
「動き方」に なり ます。
「どこで 進み」、
「どこで 止まり」、
「何を 選び」、
「何を 避ける のか」。
その 「背後」には、
「前提」が 働いて
います。
自分の 「行動」を
「変え」る ため には、
「行動」だけ を
見る ので は なく、
その 「行動」を
「起動」させて いる
「前提」を
見つける 必要が
あり ます。
次回予告
【第4回】
「止める前提」と、
「動かす前提」
―― 「二層構造」で
見る 「人格OS」の
「分岐点」 ――
同じ 「能力」を
持って いて も、
「動ける人」と、
「止まる人」が
います。
この 「違い」は、
「能力」だけ では
説明 でき ません。
どの 「前提」で
動いて いる かに
よって、
「行動」は 変わり
ます。
次回【第4回】は、
人の 「行動」を
止める
「止める前提」と、
必要な 「行動」を
生み 出す
「効果的な前提」の
「違い」を
解説します。
さらに、
「人格OS」の 中で、
二つ の 「前提」が
どの よう に 働き、
「行動」の 「分岐点」
を 生み 出して いる
のか を 明らか に
します。
