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SixTONES「Stargaze」/運命に導かれた出会い、運命に甘んじない歩み。

「高校生クイズ」テーマソングとして、RADWIMPSの野田洋次郎さんが楽曲提供したSixTONESの「Stargaze」。

そのタイトルの意味は、「星を眺めること・観察すること」あるいは「夢想すること・空想すること」だそうです。

今回の記事は、そんな「Stargaze」を、YouTubeに公開されたMVを中心に考察していきます。

ぜひ最後までお付き合いください。

今回、曲のタイトルに「星」が冠されているということで、デビュー前のJr.時代のオリジナル曲「この星のHIKARI」や、その曲名が歌詞に織り込まれた「彗星の空」の系譜を感じています。

ということは、「Stargaze」も、6人が「SixTONES」という名前のもとに歩み出すまでの軌跡を描いた曲として解釈できるのではないでしょうか。

なんといっても今年は結成10周年のアニバーサリーイヤーなので、文脈的にも今だからこそリリースできる曲だと思います。

まず、MVのほぼ全編を通して、SixTONESは無重力空間にいるかのように浮遊しています。

雲の上を飛んでいたり、逆に閉鎖的な長い廊下のような場所を漂っていたり、荒野の一本道を浮遊しながら進んでいたり。

こうしたシーンから個人的にふと思ったのが、SixTONESの6人の全ての始まりは、彼らが「始めた」わけではなく、偶然同じドラマに出演することになり、ドラマの名前から「バカレア組」と呼ばれることになった、というものでした。

もちろん、6人が、「この6人でやっていきたい」という道を選んだのは事実ですが、その出会いのきっかけは「彗星の空」で歌われているように「偶然」かも「必然」かも分からなかったもの。

このMVの冒頭、それぞれがふわふわと浮かび上がる様子は、いわば「自ら選んだ」のではない、「たまたま選ばれて、偶然出会った」ということを表しているのではないかと思います。

何にもない俺だと思っていた 何するにも続きやしなかった
その俺がバッチバチ ギッチギチ ガッチガチにハマった
俺は「コイツ」で生きていく きっと意味ならついてくる
今は心に飼っている この獣スクスク育っている

「Stargaze」歌詞

ここの歌詞、「『コイツ』で生きていく」というのは、明らかに決意表明の言葉です。

しかし、その直前の「ハマった」という表現は、自ら選び取ったものに対してはあまり使わないように思います。
何かに導かれて、偶然に出会ったものに、心を奪われた、魅了された。そんな意味に捉えられる表現です。

その後の「目にもの見せようか」からのパートで、きょもの周りに花が待っているカットが入りますが、強気な歌詞といい、きょもの身体が微動だにしないところといい、「覚悟を決めた」「腹を括った」ことが見て取れます。

ただ、背景が明らかに空の上なので、この時点でまだ「地に足がついている」わけではなさそうです。

次のジェシーのカットは、待っている砂の向きからして、向かい風に抗って進んでいる様子。

「もう一度6人でやろう」と、いわば6人が「SixTONES」になるための立役者となったジェシーに相応しい演出ではないでしょうか。

その後で、一気に視界が開けるようなサビに突入。長い廊下のような空間で、6人が「流されていく」ような映像になっています。

これは、個人的に「大きな流れに導かれている」ことを表現しているのではないかなと思っています。

それはすなわち、6人がSixTONESになったことの「必然性」、もっとロマンのある表現で言えば「運命」でしょうか。

廊下が突き当たり、扉が開くと、また空に浮かび上がっていく映像に繋がっていて、ループしているような印象も受けます。

「6人が集まった」という結果は何も変わらないけれど、「偶然性」ではなく明らかな「必然性」に導かれて、6人は「SixTONES」になった。そんな意味に解釈できます。

そして、次の「涙なんかで 濡らした夜はこれ何回目?」というパートからは、今度は6人が荒野の中を進んでいます。
向かい風のようですが、先ほどのジェシーのように必死に前進しているという感じではなく、先ほどの「流れ」にそのまま乗っている様子。ジェシーも力を抜いて流れに身を委ねているので、6人が同じ方向を向くことに決まったのかなと推測できます。

その後の6人のソロカットがぬるっと繋がる印象的な演出も、その前のシーンを踏まえると、「6人の心が重なった」という意味で捉えられるのではないでしょうか。

そして、次に続くのが、MVのサムネイルにもなっている6人の姿を下から映したカット。

ここで、先ほどまで浮遊していたSixTONESは、ようやく「地に足がついた」状態になります。

私はこの演出を、「運命(=流れ)に甘んじない」という意味で捉えています。

自分たちを導く「運命」は確かにある。必然的な出会いだったとも言える。

けれど、その「流れ」「運命」は、自分たちの力の外側にあるもの。

ならば、確実に「夢に見てた先の景色」を見るためにも、「もがき続ける今」の輝きをいつまでも共に噛み締めるためにも、SixTONESは「地に足をつける」ことを「選んだ」のではないかと思います。

「地に足をつける」

それは、一歩一歩、地道に泥臭く歩むことです。

でも、不意に立ち止まらざるを得なくなった人に合わせて全員が一緒に立ち止まったり、つまずいてしまった人の肩を支えたりすることができる、そんな「進み方」でもあるのではないでしょうか。

何か大きな力が起こした「流れ」に甘んじることのない、進み方、歩み方。

そんなメッセージを、私はこのMVから感じました。

最後に6人分の靴がぶら下がって風に揺れているカットがありますが、これも、「地に足をつけた」からこそのものだと思います。

SixTONESのお決まりの台詞を借りるなら、「ちょっとエモい感じで振り返りトークするときもやっぱ6人でだよなあ」でしょうか。

流れに身を任せたままでは、自分たちのペースで立ち止まることも、これまでの旅路を振り返って、しばし靴を脱いで笑い合う時間を持つこともできません。

地に足をつけて、その道を踏み固めながら歩んでいくその姿勢は、きっと、未来に向かって大きな夢を懐き、進んでいく「今」を大切にすることに他なりません。

そういえば、SixTONESが浮遊しながら進んでいた荒野のような場所には、「道」がありました。

もしかしたら、その上を流れていくことは、既に誰かが作ってくれていた道を進むことで、「地に足をつけて進んでいくこと」は、それとは対照的に、まだ道がない場所を仲間と共に進んでいくことなのかもしれません。

むすびにかえて~「今」が、いつか「歴史」になったとき~

僕らがいた今をいつか 歴史が見て
羨むような 色に染める 確信など何もないけど

「Stargaze」歌詞

ここの歌詞を聴いて、私が思い出したのは、「オンガク ―声ver.―」のこんな歌詞でした。

歴史に残る数人より
君の景色に映る一人がいい

「オンガク ―声ver.―」歌詞

この「オンガク」の歌詞を踏まえて考えるとしたら、たとえ自分たちの名前は残らなかったとしても、自分たちがいる「今」をいつか誰かが思い出したとき、思わず羨んでしまうような時代にしたいし、そのために進んでいくという意味に捉えられる気がします。

野田洋次郎さんの歌詞って本当にすごい……。そして、SixTONESがこれまでリリースしてきた曲、SixTONESの在り方をめちゃくちゃたくさん踏まえて書いてくださったんだなと思うと、胸がいっぱいになります。

……と、ここまで書いていて、不意に思い出しました。

私、俳優の上白石萌音さんに野田洋次郎さんが提供した楽曲「一縷」がとても好きなのですが、その歌い出しがこんな歌詞でした。

運命はどこからともなく やってきてこの頬をかすめる
触れられたら最後 抗うことさえできないと知りながら

「一縷」歌詞

「Stargaze」を聴いて、MVを見たときに「運命」という言葉が浮かんだのは、どうやらこの歌詞のせいかもしれません。(「運命」という視座から野田洋次郎さんの歌詞を読み返してみると、新たな発見があるかも。)

もっとも、この偏り、さらに言えば「偏愛」が私のnoteのキーワードでもあると思うので、このまま締めくくります。

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

約1ヶ月後にリリースされる「Stargaze」のCDが手元に来るのを楽しみにしつつ、引き続き、毎週の「Golden SixTONES」と隔週配信の「ワロタ!」に元気をもらいながら、毎日を過ごしていきたいです。

今回お借りした見出し画像は星空の写真です。SixTONESほどの素敵な仲間どうしで共に見上げる星空は、さぞかし綺麗なんだろうな……と、最近、彼らの関係性に羨ましさすら覚えます。十代後半から10年以上一緒にいるって本当に素敵。SixTONESが「Stargaze」を携えて行くこれからの歩みも楽しみです。


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桜小路いをり 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 私の記事が、読み手の方の心にひとひらでも残っていたら、とても嬉しいです。 いただいたチップは、執筆のおとものカフェラテにさせていただきます🌸