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ナンパ細胞【毎週ショートショートnote】

親父はナンパだった。

僕はそれがイヤでナンパ細胞除去手術をした。

除去手術をするとDNAからナンパ細胞がなくなり、マジメな性格だけが残るのだ。

面白味がないと言えば、それはそうなるのだが、僕は親父のようにはなりたくなかった。

でも、最近、そんな親父がガンで他界した。

あっという間だった。

僕は現実を受け入れられないくらいショックを受けた。

身近な人がある日突然いなくなってしまうのだ。

僕は親父のことばかりを考えるようになってしまった。

親父の笑顔、親父の明るい声が頭の中で反芻している。

やっぱり親父のようになりたい、やっぱりナンパ細胞を復元したい。

そう思ったので、僕は病院に行った。

ナンパ細胞復元手術は全身麻酔で丸一日かかる。

目が覚めると、看護師が立っていた

「あら、起きたのね」

「ここは?」

「あなたはナンパ細胞復元手術を受けたのよ」

「そうだった……」

「何か飲み物でも飲む?」

「飲み物よりもお姉さんのLINEが欲しいです」

「手術成功ね」


(410字)


たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※いつの間にか三点リーダーのバグ直ってましたね。


*この記事は、以下の企画に参加しております。


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