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ozfukumango
踏切オーディション【毎週ショートショートnote】
僕は『踏切オーディション』を受けていた。長い海岸線に沿って走る線路にぽつんと踏切があり、その踏切の前には僕を含めて数人の男女が並んでいた『青い空と青い海と踏切』という映画の主役を決めるための最終オーディションなのだ。僕は運良く最終まで残っていた。鋭い目をした監督が近づいてきた。「主役が決定しました。名前を読みあげます」と言い始めたとき、カンカンカンと踏切が鳴り始めた。暑さで貼りつくTシャツ、そして、汗が目に入りそうになり、目をつぶって手の甲で汗をぬぐった。汗をぬぐって目を開けると、僕は自分の部屋で寝ていた。夢だったのだ。カンカンカンという踏切の音が聞こえてきた。住んでいるアパートの横の踏切を、電車がものすごい音をたてて、忙しく通り過ぎていった。踏切の音がとまると、今度はセミの声が聞こえてきた。僕は今日新しいバイトの面接があるのを思い出した。面接があるから変な夢を見たのかなと思いつつ、ぬるくなった麦茶を飲んだ。
(410字)
たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。
この物語はフィクションです。
※古本屋に入ったらどしゃ降りの雨が降ってきましたが、出るときには晴れてました。
*この記事は、以下の企画に参加しております。
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