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カウントダウンする脈拍【毎週ショートショートnote】

たしかに彼女の脈拍はカウントダウンしていた。

それは時々なのだが、手首に手を当てると聞こえてくる。

5から始まって、『4、3、2、1……』と。カウントダウンが終わるといつもの脈拍に戻る。

なんだろうね、不思議だねと言っていたが、二人とも気にしなくなって、ついに彼女と結婚して80年が経った。

そして、今、僕は彼女の老衰を看取った。

彼女の細い手を持ち上げて、手首を握った。

ずっと脈拍のことを忘れていたけれど、手首を握ったときに、そのことを思い出した。もう聞こえるはずのない脈拍を測ってみると、カウントダウンが聞こえてきた。

『5、4、3、2、1……バクハツシマス……』

僕は体をのけぞらせた。

彼女の体はブルブルと震えだし、膨らんで爆発した。

僕は薄れゆく意識の中で考えていた。

彼女は実は宇宙人だったんだということを。

そう、妻が宇宙人だということは最初からわかっていたんだ、でも……

とそこまで考えたとき、地球という名の星が宇宙から消えた。


(410字)


たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※SFショートショートにしました。


*この記事は、以下の企画に参加しております。


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