【「バサラって何?」から抜け出せなくなった夜】メールの一言から始まった、密教とメタルと自分再発見の旅
「なんで今さら“バサラ”?」──仕事メールの違和感にざわついた
「…それはまさに“バサラ的なアプローチ”かと考えます。」
夕方、少し疲れた頭に飛び込んできた社外メール。その一文に、しばし画面を見つめて固まった。
バサラ?婆娑羅? なんとなく聞き覚えはあるけど、今のビジネスシーンで使う言葉なのか…?
スマホで「バサラ 意味」と打ち込んだ瞬間から、気づけば深夜2時。
私はいつの間にか、仏教・室町文化・漫画の迷宮に迷い込んでいた。
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「婆娑羅」は単なる死語じゃなかった──崩し、抗い、魅せる美学
調べてみると、「バサラ」は意外にも奥深い言葉だった。
• 室町時代、形式や権威を無視して派手に自由に生きた人々がいて、「婆娑羅者」と呼ばれたこと。
• 「金剛(vajra)」というサンスクリット語の音写でもあり、仏教では壊れない力・煩悩を打ち砕く武器の象徴とされること。
つまり、“バサラ的”とは「型破りでありながらも、内に強さと芯を持つ」こと。
不器用でも、自分の信念に従う生き方。
──まるで昔読んでいたあの漫画のキャラクターたちのようだ。
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気づけば『孔雀王』と『BASTARD!!』に帰っていた──心が震えた一コマの再会
バサラを調べるうち、ふと浮かんだのが**「オン バサラ ソワカ」**という呪文。
そうだ、『孔雀王』で退魔僧・孔雀が唱えていたあれだ。
「オン(神聖な音)、バサラ(金剛)、ソワカ(成就あれ)」──言霊の響きに、当時の記憶が一気によみがえる。
さらに『BASTARD!!』の記憶もよみがえってきた。
悪魔も神も堕天使も出てくる、あの重たく熱い世界観。
アンスラサクス、メタ=リカーナ、ダーク・シュナイダー…メタルバンド名から取られた魔法やキャラたちが、今でも脳裏に焼き付いている。
アニメがNetflixで再アニメ化されてると知って、すぐに再生。
轟くギターと稲妻の魔法、震える地面、肌にまとわりつく熱気。
五感が一気に10代の頃に引き戻されたような気がした。
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ただの好奇心が、自分の「軸」を思い出させてくれた夜
思えば、あの頃惹かれていた作品は、どれも「抗いの美学」にあふれていた。
• 仏の教えを武器にしながらも、怒りや煩悩を抱えた退魔僧・孔雀
• 世界を滅ぼしながらも、人間くさい愛と弱さを持つ魔王・D.S.
彼らの中にあった「壊れた価値観に抗い、信念を貫く強さ」に、10代の自分は共鳴していた。
そして今、現実の仕事で「バサラ的なアプローチ」という言葉に反応した自分も、実は同じだったのかもしれない。
バサラは、懐かしさではなく「今の自分の軸」を照らす言葉だった。
“壊れない力”は、思い出の中ではなく、自分の内にずっと眠っていたのだ。
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